ルーティンの外側

”わざわざ”の重ね着でルーティンの外側へ飛び出そうぜ

こんにちは、せっちん丸です。
最近はミルキーをよく食べています。
たまに噛むのをミスって、口の中を噛んでは甘い傷に苦しんでいます。

少し前の話ですが、平日の夜に”わざわざ”友達の家で宅飲みをしたのがすごくよかったので、その時感じたことをズァッとまとめてみます。

吉祥寺の友達(初めまして)の家で平日夜に宅飲みをした話

今年の頭、ゆらゆらとGoogle Analyticsを見てたら突然友達からポコりと連絡があった。

「来週金曜、吉祥寺の友達の家でご飯食べるんですけど、どうです?」 

「いいね!稲🌾

この韻を踏んだくだらない二つ返事にて、いつもの友達と未だ見ぬ初めましての友達の家での宅飲みが決定。
普段はだいたい渋谷とか三茶みたいなヤングシティにいる自分にとっては、吉祥寺は近くて遠い未知の土地。ミチトチ。 

縦長シルエットの洒落たユニクロと、腕利きの占い屋、よく遊ぶ友達が昔女の子を引っ掛けた飲み屋街があることくらいしか知らないあの街で、平日夜に、宅飲みを。

当日はブンブンに胸踊らせ、ええ具合に乗り換えに失敗しつつ吉祥寺へと向かった。

駅地下の成城石井でお土産用の獺祭とカラフルなクラフトビールをこしらえ、繁華街を抜け、脇道をゆく。
途中人気のない井の頭公園を通ったときは冬の夜の公園のおどろおどろしさにちょっとドキドキした。

そんなこんなでお家について挨拶をし、初めましての友達二人が作ってくれた、とびっきりの手料理をむしゃむしゃといただいた。

食べ物を作って届ける仕事をしている二人の料理は、めちゃくちゃに美味しかった。ここで具体的な食レポを突然おっぱじめるのも謎なので割愛するけども、本当に美味しかった。

「美味しい」とだけ書くと、平面的になってしまうけど、僕の顔を思い浮かべて、ちょっといい感じに洒落た音楽を聴きながら作ってくれた、立体的な味がした。掌の温度がわかる味だった。
3ヶ月も前の話だけど、今でも克明に味を思い出せる。

その夜は料理をむしゃむしゃといただいて、友達の30歳の誕生日をお祝いして、Spotifyでファレル・ウィリアムスの曲を流してプリプリ踊って、なぜかお父さんにも挨拶をして、わさわさした犬に遊んでもらって、みんなでペチャペチャ喋りながら洗い物をして、終電がやべぇ!ってなってダッシュで帰った。

帰り道に誘ってくれた友達がスースー寝ちゃって、夜の車窓に反射する彼の口開け眠り顔がやけに面白かったので写真に撮ってから、いつもとは違う路線に乗って家まで帰った。

100点満点中280点のとびっきり良い夜だった。

”わざわざ何かをする”ことで生まれる豊かさ

”わざわざ何かをする”ことってめちゃくちゃ豊かだな と、この夜、帰り道に感じた。

わざわざ、普段行かない吉祥寺で、平日夜にご飯を食べる。
わざわざ、お店に行けばすぐなのに、手料理を作る。それを手を合わせてからいただく。
わざわざ、初めましての僕を紹介してくれた友達。受け入れてくれたグルメな二人の新しい友達。

あらゆる余裕や縁があることが前提にはなるけど、いろんな”わざわざ”を重ね着したことで、”わざわざグルーヴ”が生まれ、何気なくて忘れられない夜になった。

きっと色んな”わざわざ”を面倒臭がったり、怖がったりしていたら、
なんとなく家に帰ってモヤシと白菜を炒めてふるさと納税の豚肉をぶちこんで焼いたものを食べ、ストロングゼロを飲みながらアマゾンプライムでサクッとした邦画を見てメッセンジャーにたまに業務連絡を返してるうちに眠くなってメガネをつけたままベッドに倒れて寝てしまうだけの夜 
になっていたと思う。長いわ!

それはそれでとても大事だけど、いつものルーティンの内側で、夜を消費してしまっていたと思う。

”ルーティンの外側”に出た体験が人となりを作る説

(↑去年平塚でグライダーで飛んだ時の写真)

”ルーティンの外側”という表現は敬愛するバンドBase Ball Bearの歌詞から。

「光源」という「二周目の青春」をテーマにしたアルバム収録の「Low Way」という曲より。

ついこないだまで十七歳くらいだったのに僕ももう二十八歳で、年を重ねるごとに時が加速しているのを感じている。
24歳からの伸びがすごい。中日の岩瀬のスライダーかよ。

社会人として生きる中でそれなりに立ち振舞いとか、上手くやっていくための心構えとかは学んできたつもりだけど、それに比例して自分の中での固定観念と固定観念の行動バージョン=”ルーティン”みたいなものが染み付いてきているのを感じる。

人間はできるだけ楽に生きていきたい生き物であり、茹でたらアクが出るような固定観念を搭載してしまうのは性質上仕方ないのかもしれない。

しかし、幅広い体験やいつもと違う行動を”わざわざ”意識的にやっていくことは、人間としての意思決定の物差しを鍛えることや、人にやさしく在るための大きな器を持つためには欠かせないことだ。

いつもと同じことをしていたら、いつもと同じ自分で一生在り続けてしまう。

だからこそ、いつもと少しでもズレた”ルーティンの外側の行動”を重ねていくことで可能性を拡張し、少しずつ新しい自分、新しい人達と出会うことができるのだと思う。

ということで、南極に行くとか武道館でライブするとか、多くの人にとって非日常的なシチュエーションではなく、日常の9割以上を占めるであろう”いつもの生活”の中からルーティンの外側に飛び出すための”わざわざシチュエーション”を、半ば妄想的に並べてみる。

今思いついたわざわざシチュエーション15選

①あえて2つ前の駅で降りてビール片手に懐かしい友達に電話する

なんとなく懐かしい友達にさ、LINEじゃなくてさ、予定調和なやつじゃなくてさ、突然の電話しちゃおうぜ。

②早起きした朝に2kmくらいカメラを持って散歩する

(↑散歩とカメラが好きな後輩)

なんとなく朝日が眩しくて早く起きた朝なんかにさ、眠らせてたカメラを起こしてさ、持ってなかったらコンビニで写ルンですとか買ってさ、ぶらりとしてみようぜ。途中にパン屋があったらベーコンパンを買おう。コーンパンもつけちゃおう。

③隣の隣の駅のお店でランチを食べる

サラリーマンになるとどうしても近場のすき家やセブンのたまごサンドと揚げ鶏で済ませがち。いつものすき家でいつも食べてるキムカル丼をねぎたま牛丼に変えたところでルーティンの外側への大ジャンプは期待できない。

だからこそ、リスクをとって、仲間を連れて隣の隣の駅のお店へ行ってみよう。上のレイヤーの社員をアサインしておけば、多少午後の始業時間に遅れた時のための防御シールドにもなる。念の為、ランチ後に大事な会議は入れないように気をつけよう。

隣の隣の駅に行くなら、すき家でもOKだ。むしろあえてすき家を選ぶのが”通”なのかもしれない。

④スパイスを買って帰る

(↑こないだ家で作ったカレー)

最近ばたばたしてなかなか自炊ができていない…という方が、たまたま早く帰れた日におすすめなのが、駅のスーパーでスパイスを買うことだ。
なんかよくわからん名前だけど、通っぽいスパイスを買うと、不思議と自炊をしたい気持ちや、自炊時にもうひと手間試したくなるような挑戦心をくすぐるのがスパイスなのだ。

さぁ、今日はルウではなくスパイスからカレーを作ってみよう!
僕のカレー用インスタグラムはこちらだ!
一生懸命フォローしよう!

”ォャシィ”みたいに文字化けしてるけどフォローしよう!

⑤飲み会ではなく、動物園に行く会にする

人と人が会うための口実が「飲み会」という文化のみに集約されてるのっておかしいなーって前々から思っていて、別に動物園に行ってもいいし、ひたすら散歩をしてもいいし、銭湯に行ってもいいし、いろんなやり方があるんじゃないかと思っています。たしかに飲み会は効率的だけど、それだけじゃ面白くない。

だからこそ、「呑もうぜ」ではなく「オランウータンを見に行ってそのムキムキの顔面をスケッチしようぜ」と言い換えることで得られるものは大きいんじゃないかと思っています。

⑥家族や友達にちょっとしたモノを贈る

普段お世話になってる家族や友達に、モノを送ってみよう。
楽天ポイントやAmazonポイントの余ってるやつを使うくらいでも良い。
LINEギフトで「いつもありがとう(チュチュチュ」みたいなメッセージと共にブラックサンダー(32円)を送るでもいい。
なんでもない日こそ記念日にしよう ってバンプが言ってたぜ。

⑦ガンプラを買う

君がガンダム好きでなかろうが関係ない。
帰り道に、おもちゃ屋で、ガンダムのプラモデルを買おう。
なんでもスマホでピピピとやれちゃう今だからこそ、ガンプラを組み立て、少年心に火を付けよう。
1/64サイズとかの、デカい、羽のついたやつを買おう。

⑧米のとぎ汁で床を拭く

米のとぎ汁が床をきれいにするのにいい、というレタスクラブとかに載ってそうな情報はみんな知っていると思うが、それを試したことがある人がこの世に何%いるのだろうか。
今日はクイックルではなく、米のとぎ汁を撒いて床を拭こう。
鏡みたいにピカピカに床を磨いて反射を用いた自撮りをしよう。

⑨落書きをする

自画像でも好きな人の顔でもオリジナルのキャラクターでも最近見た風景でもやたら顔面がムキムキしたオランウータンの絵でもいい。
PCを捨て、手にペンを握っていらないレジュメの裏に絵を描こう。
下手くそでも自分を形作っているものを自分の手で描くことで、よりそれらを愛するきっかけになるような気がする。気がする。

⑩新しいアプリをインストールする

世の中にはたくさんのアプリが日夜開発&リリースされている。
新しいアプリをダウンロードして使ってみよう。
最新のアイデアに触れて刺激を受けよう。

⑪揚げ物をする

なかなか面倒&危なっかしくて家ではやらない揚げ物に、あえてチャレンジしてみよう。
ファミチキで染められた”コンビニエンスボディ”に、”家庭鶏”をぶちこみ、”母ちゃんの味”を呼び覚まそう。

⑫スーパーで謎の野菜を食べる

スーパーに行くと、やれビーツだセージだジュニアだトーフだなんだ、知らない野菜をたくさん見かけることがあると思う。
普段キャベツとレタスとにんじんと玉ねぎで済ませがちなルーティンを、少しはみ出してよく知らない野菜を選んでみよう。
知らない野菜を食べて、味覚のバリエーションを増やしてみよう。

⑬mixiを覗いてみる

アラサー世代の黒歴史十字架墓場SNS、mixi。
過去へと続く魔トンネルをくぐるように、ログインするのも辛いが、”あの頃”の自分や、”あの頃”の歴史と対峙することで、ちょっとウッとしてちょっとグッと来る、懐かしい刺激に触れてみよう。

⑭インスタライブをする

もはや一般人ではなくインスタグラマー専用機能と化しているInstagramのライブ。
少し勇気がいるけども、ただ家でダラダラしている様子を配信してみよう。
しかるべき誰かがかまってくれるはずだ。

⑮ベランダに椅子を置いて晩酌する

家にベランダはあるけど、完全に洗濯物を干すだけの場所と化している人も多いのではないだろうか。
そこで、ベランダに椅子を置いてお酒をちびちび飲もう。
スルメとストロングゼロの”濃い口”の組み合わせであっても、ベランダで嗜むのであれば、なんだか風流である。

以上、15選でした。

さいごに

わかりやすい旅みたいな、非日常的な経験っておそらく人生の中でも2%くらいしかなくって、それ以外の一見ありふれた日常が、残りの98%くらいを占めていると思います。

だからこそ、ありふれたの日常の中から、いかにいつもと違うちょっとしたドキドキを見つけられるかが、人生を面白くするための秘訣なのだと思っています。

これを読んだあなたといつか、オランウータンのムキムキの顔面を一緒にスケッチできるのを楽しみにしています。

おまけ

どうでもいいんですけど、僕の趣味のひとつに「猿の画像集め」というものがありまして、こちらのPinterestのボードに猿の画像を400くらいピンしてるのでよかったらフォローしてください🐵


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