予測変換にない幸福に耐えた。

10時半起床、お出かけの予定の日に限って雨予報。
折り畳み傘を無くしてしまったので、普通の傘を持って道路が乾いているうちから歩かなければなりません。
「私が出てくる時、なんかちょっと小雨?っぽかったんですよね〜」みたいな顔で傘を持ち歩くことになります。でも、午後は予報通り雨で堂々と歩くことが出来ました。


ええと、昨日のnoteで察した方もいるかもしれませんが。
本日、『マツクランジャタイ』というマツモトクラブというピン芸人さんと何度か題材になっているランジャタイというコンビ芸人のライブの当落発表日でした。

当落の日はなるべく忘れよう忘れようと思っているのですが、まぁ、忘れられませんよね。
この日で私のこの先の予定が決まってしまうんですから、潜在意識の中でずっとモゾモゾと落ち着きなく蠢いていたわけです。



わざわざ雨予報だと知っているのにも関わらず、お出かけ日に選んだのはこの意識をどこか別の方向に向けていたかったからです。
ただひたすらに行ける範囲を無駄に歩き回ったり、エスカレーターを無視して階段を選んだり。商業施設の隅から隅まで歩いて、消火器やゴミ箱の数を数えたりなどして過ごしておりました。

ネガティブ、ネガティバーをはるかに超越するベスト・オブ・ネガティビストの私です。
朝から落選用の悔しい気持ちの中に恨み言がうっすら隠し味に入ったような記事をしっかりと書きあげていました。
「ショックを受けすぎないように当たらないと思いこむ」なんて、結局あまり役に立たないのです。


当落結果が出るのは大体15時と決まっています。
14:50頃からもうスマホを見たくなくて、頭の中では某ボーカロイドの有名曲より『処刑の時間は午後3時』という歌詞がこだましていました。
ウダウダと先延ばしして、ようやく腹を括ってスマホの電源をつけると15:12。
メールが来ていることを表すアイコンが表示されています。



あぁ、私の戦いは終わった。
さようなら、マツクランジャタイ。
参戦確定の現地民と濃厚な楽しい時間を過ごしておくれ。
当日会場に生霊を飛ばして無銭観覧してやると覚悟を決め、画面をタップしメールの全文を表示させました。


「厳正なる抽選を行った結果、お客様はご当選されました。」


ん?
あ、え。えー、当選。
んー、なんだぁ?
あ、あれ?「当」って「当たり」と同じ漢字だぁ。

それってーと、あれかい?
ランジャタイに・・・会える?
マツモトクラブさんにも・・・会える?

約30年近く聞いてきた言語であるはずなのに、こんなにも驚くと日本語が理解できなくなるものでしょうか。



外出先で奇声を上げなかった自分の理性を褒めてあげたいです。
もしも声を出せたらいつもは出ないような、ホイットニー・ヒューストンの『I Will Always Love You』の1番高い音まで出せたかもしれません。

体もよく耐えました。
もしも動けたなら私は池谷幸雄さんが跳んでいたような超巨大跳び箱、MONSTER BOXも跳び越えられる程の大ジャンプを見せていたかもしれません。

見た目は冷静そのものに見えても、私の体の中では交感神経が一気に優位になったようです。
その証拠に、先程まで今日は薄ら寒いなぁ・・・と思っていたのに、鼻の頭からぶわっと汗をかき始めました。
人の体とはなんて正直に出来ているのか。


私はこれから約3ヶ月生き延びねばいけなくなりました。
もう生きているのが嫌だなんて言っている場合ではありません、私は生きてマツクランジャタイに会いに行かなければなりません。
生霊じゃない、この実態のある私が行けることになったのですから。


しかし、少しでも質量を軽く研ぎ澄ました私で会いたいのでそこそこ運動頑張ります。
あ、ミスド抹茶買ってきたんだった。
食べて動いて3ヶ月過ごします。


それでは、またあした。

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