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No.1092 母のDNA!?

犬は、食べ物やおもちゃを隠すことがあります。それは、犬の習性だから隠すらしいのですが、実は隠したことを忘れてしまうことがよくあるそうです。隠すだけで、満足してしまうからなのでしょうか。
 
私の母は辰年の生まれでしたが、戌年生まれの間違いではなかろうかと思いたくなるほど、亡くなる何年も前から、冷蔵庫の中に物を詰め込んでは忘れる癖がありました。
 
特に、ヨーグルトなどの乳酸飲料やベビーチーズ、ポカリなど、買い物に町に出ると必ずと言ってよいほど買うらしく、賞味期限を過ぎたものが奥の方で冷え切っていました。私は、田舎に帰るたびに食べられなくなったものを無断で処分するのですが、イタチごっことはよく言ったもので、根気の勝負です。
 
もっとも、85歳まで寿をたまわった母ですが、70代のころから
「わたしゃ、頭ん中が、どげかなりよるごたる!」
と、自分の物忘れを強く感じていたようです。気になっていたものを買ったことで満足するのか、その次には、もう忘れてしまっているのです。
 
ある時、母から頼まれて一緒に町まで買い物に出かけました。例によって店の棚の、くだんの商品に手を伸ばそうとするので、
「お母さん、まだ冷蔵庫にあったよ!」
というと、さも「ケチ臭い男じゃのう!親の顔が見たいわ。」と言わんばかりの目をなさいます。その癖は、ついに治ることはありませんでした。
 
さて、ここ数年、我が家は玄米ご飯を続けています。小太り爺さん対策でもあるのですが、お通じ効果もあるように思います。ただ、玄米だけでは、ぼそぼそした炊き具合になるので、「もち麦」や「雑穀米」等を少し加えています。炊くと、粘り気が出て食べ易くなるからです。
 
先日、買い物に出たとき、「そういえば雑穀米の買い置きがなかったな」と思い出し、「発芽玄米と八穀ごはん」(250g)を1袋買いました。家に帰って、玄米を炊く準備をしていたら、思いがけないところから「十穀米 雑穀ごはん」(25g、6袋入り)の残りが3袋も見つかりました。私の中の母の遺伝子が、健在であることを知りました。
 
ちなみに、私は戌年ではなくて巳年の生まれです。そんな私をカミさんは
「いつまでもしつこい」
と、ときどき褒めてくれます。


※画像は、クリエイター・でおきしりぼ子さんの1葉をかたじけなくしました。「高校の生物のノートを取る時に、偶然できたキャラクター。」だそうです。お礼申し上げます。