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No.254 わがしのおん!?

 昨日、8月15日は、お盆の棚経の日で、田舎に帰省して仏前に手を合わせました。恰幅の良い和尚さんは、檀家を回るのに忙しく、我が家に来てくれたのは午後4時半を過ぎていましたが、御利益をいただけるような有り難い読経でした。

 旧暦12月の異名を「師走」というのは、僧侶が走り回るように多忙だから名付けられたという説があります。毎年年末に「仏名会(=歳末に仏様や菩薩の名を唱え、その年おかした様々な罪を悔い改め、身も心もきれいになるように祈念する)」という法要があるために多忙だったのだそうです。8月(7月)も、一層の「師走月」といえそうです。

 「国語の時間に『困った様子』を『困ったざます』と読んで以来、あだ名は貴婦人。」
どこの誰が、いつ頃言ったのか、初出も出典も判然としませんが、お坊さんのあだ名繋がりで、昨日、こんなユニークなメールを頂戴したので、本人に無断で借用しました。お許しあれ。

 「我が家は今日、お寺さんがお盆のお経をあげに来てくれました。エ〇シ〇君(〇印は、個人情報保護の見地から)というのですが、今や65歳の貫禄あるお坊様です。
 私より2歳下で、高校生の頃からお寺のお手伝いで家にお盆のお経あげに来てました。
 もう48年前の事ですが、高校生の彼がお経あげてる最中に、母が『エ〇シ〇くーん、きょうは、味噌ラーメンにする~、塩ラーメンにする~!?』と聞くのです。するとお経を唱えながら、その間に『きょうは~塩ラーメンが~♪食べたい~な~♪』とお経風に答えるのです。
 短大生だった私は、こんなお経聞いたことがないと大笑い!それ以来、彼の渾名は『塩ラーメン』です。
 懐かしい思い出です。」

 私は、仏様の前で吹き出してしまいました。若いお坊さんとお母さんの心のつながりが手に取るように見えます。心置きのない二人のマンガチックな掛け合いに笑みがこぼれて来ます。思わず、芸人クマムシの「あったかいんだからぁ♪」と言いたくなるようなイイお話でした。

 昨日、我が家で読経をしてくれたお坊さんは、棚経が済んだ時に、「お供え物の破れ饅頭が気になって仕方ありませんでした。」とジョークを言って我々の笑顔を誘ってくれました。お坊さんと、我々お参りの者で6人です。うまい(上手い?美味い?)具合に、破れ饅頭は6個入りでした。すぐに和菓子の容器から取り出して、みんなに配りました。初めは遠慮されていたお坊さんも、「一緒に食べて、供養してやってください。」とお願いしたら、快く受け入れてくれました。和菓子も、人の心を笑顔にしてくれました。

 和菓子のお蔭です。「わ~が~しの~恩」!?