曹操軍

三国志の軍隊のマニアックな規律を紹介


 共に暴力組織である山賊と軍隊を分けているものは、なんでしょう?
装備、規模、志、いえいえ、そうではありません。
山賊になく軍隊にあるもの、それは鉄の規律です。
烏合の衆である山賊とは比較にならない程に軍隊は規律で雁字搦めであり
そうでなければ、強さを発揮する事は出来ません。
それは、三国志の時代においても違いはありませんでした。
今回は、ネット検索では出てこない三国志の軍隊の規律について
紹介します。

戦争の天才曹操が取り決めた魏軍の歩戦令

三国志の中で最高の戦上手と言えば、曹操です。
生涯勝率は8割を超えると言われ、負けても必ず取り返す執念深さは
決して敵に回したくない人物の一人と言えるでしょう。
ところが、曹操の兵団は元々数が少なく、その不足を補う為に
降伏した黄巾賊を取り込んで軍隊の中核にしてしまったので
一時、軍規が荒れてしまい、曹操は自ら教育に当たって
綱紀粛正に努めています。
その中で出てきたのが軍隊の規律を書いた歩戦令でした。

三国志の軍律 陣営からの出発

曹操が著わした軍令によると、当時の軍隊の出陣の様子が出てきます。

陣営から出発する時には、矛戟を肩に担いで立て
幟旗を伸ばしてひろげ鼓を鳴らす
三里(1.2キロ)進んだところで
矛戟を降ろして幟旗を結び鼓を止める。

ここから先は

1,844字 / 5画像

¥ 200

今日のニュースを語ります。