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介護をする人のための新たな選択肢を。「りぷらす」が専門家に相談できるオンラインサービスの提供を開始へ

介護って、いずれ必要になるかもしれないとわかっているけれど、当事者になったらどうしたらいいか分からない――。そんな漠然とした不安が頭の中をよぎったことのある人は少なからずいると思います。どのように学べばいいかも分からないし、頼れる人がいるというケースも多くはないでしょう。

このような方に向けて、一般社団法人りぷらすは、専門家にオンラインで相談できるサービス「介護の架け橋 〜介護の準備と相談室〜」を6月15日から提供すると発表しました。「準備」と「相談」の2つのコースを用意。介護うつや介護離職を予防するための新たな選択肢となることを目指します。

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▲プランの詳細。家族や友人と参加することが可能です

りぷらすによると、15歳以上のケアラー(介護をする家族)人口は2012年から5年間で70万人も増加。団塊世代の70代突入に伴い、今後さらに増加することが見込まれています。また、介護によって抑うつ状態となる方が全体の4分の1人いるとされており、介護離職者も年間10万人に上るそうです。

新型コロナ感染拡大に伴い、社会的孤立で虚弱化が進行する高齢者もいるため、これまで以上に介護への備えと初動対応が重要になると強調します。

初動対応が遅れてしまいがちな要因として、りぷらすは「正常性バイアス」と「公的機関を知らない、またはアクセスしにくい」ことを仮説として挙げました。正常性バイアスとは、「自分の親は大丈夫」と思ってしまうこと(または、家族に相談をしても「まだ大丈夫だ」と理解されないこと)。

公的機関については、介護が必要に迫られてから調べる方が多く、事前に把握している人が少ないとのこと。仮に知っていたとしても、仕事終了後や土日では相談できないなど、アクセスのしづらさがあるとしました。

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上記のような理由で対応が後回しになる課題を解決するため、りぷらすでは今回、新たなサービスの提供に至りました。介護への備えとして自宅から気軽オンラインで学習できるだけでなく、介護が必要な状況になったとしてもセカンドオピニオンのような形で専門家に相談できるようにしたのです。

りぷらすは2013年に宮城県石巻市で設立された後、リハビリ型デイサービスの他、コミュニティーヘルス事業、仕事と介護の両立支援事業などを行ってきました。代表理事の橋本大吾さんは公式サイト上で、「デイサービスを運営してから、介護するご家族が介護うつとなり、介護離職してしまい、生活が大変になってしまう方がおりました。その状況をなんとか防げなかったのかと思い、今回のサービスを開発しました」とコメントしています。

サービスの提供開始は6月15日からですが、すでに予約の受付が始まっています。気になる方は、公式サイトからご覧いただければと思います。

(画像出典:一般社団法人りぷらす プレスリリース

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