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藻琴山

日程:2004年6月26日
メンバー:単独

 眠たい眼をこすりつつも、3時前に小清水峠へ到着してみると、ナント、すでに3名の方たちが高価なカメラ機材を東方へと力強く構えています。
ぼくも初級機カメラを三脚なしでウロウロと撮影場所を探し、弱々しく構えました。

気温9度。
夜空に星がまたたいていたせいか、地上の気温が低かったのか、見事な一面の雲海が、最初にぼくの眼に飛び込んできました。
そして、遙かなる知床岬まで見渡せる知床半島や斜里岳たちのシルエットです。

その上空には金星が存在大きく輝いています。

3時15分頃、群青の夜空から黎明のときへ、道東一円のショーが始まりだしました。 

一面の雲海は釧路湿原や屈斜路カルデラから南風にのって、ゆるやかに移ろってゆき、やがてオホーツク海の沿岸に近づくと柔らかく消えてゆきます。

羅臼岳と知西別岳の間、知床峠の辺りから一筋の光線が射し込みだすと、景色の色調は一変し、雲海の波は照り輝き、空は光り返し、地上の森林や造形たちには漆黒の夜とは違う生命の陰が生まれます。

藻琴山から望む朝日、まさに地域の財産になりうる価値あるものですね。
大自然からの"瞬間"という無二の贈り物ですね。

こんなに美しいものだもの、まずは、地域のみんなにも見てもらいたいなあ。

日の出前 知床連山への一面の雲海を望む


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