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紙の本のチカラ

自分で自分の本を買った。

電子書籍のみの発売だったはずの本が、POD本(プリント・オン・デマンド本)という、いわゆる注文後に印刷される形の紙の本としても販売してもらえることになり、発売からは少し時間は経ってしまったのだけど、母への誕生日プレゼントに添える形で贈った。

送料が高いからプレゼントは要らないと言う母。
娘たちが仲良くて元気で幸せなのが一番のプレゼントだって言ってたけど、日本のAmazonで注文するから心配要らないよと、本も送る旨を伝えたらそれは欲しいって。

自分の娘の書いた本とはいえ、電子書籍なる未知のものは母には敷居が高すぎた。
ようやく母の元へ届いた、読んでもらうことはないのかもと思っていた本。
うんうん唸りながら一年かけて書いた、かなりタイへの愛が滲み出てしまってる本。

荷物が昨日届いて、頑張って読んでくれてるらしい。
老眼鏡をかけて眉間にしわを寄せている母の姿が目に浮かぶ。


「舞子はタイに行って良かったんだね☺」


母からのLINEを湿気と熱気がムンムンの朝のバスで読んで、泣きそうになってしまった。
なんならこれを書きながらまた涙目です。笑
単純にすごく嬉しかった。それから、送り出してくれた家族への感謝とか申し訳なさとか色んな感情がごちゃ混ぜになった。


電子書籍に押されて紙の本は売れなくなっているという話はよく聞くけど、電子書籍が買えない人だってきっとまだまだいる。
そんな人にまで届く紙の本はやっぱりすごい。

電子書籍が全然読まれなかったら出してもらえなかったPOD本。
読んでくれた方、購入してくれた方には何度でもありがとうを言いたい。
届くかわからないけど言いたい。
皆さんのおかげで母に本を贈ることができました。
あったかくてしあわせな気持ちになれた。自分ひとりでは作りだすことのできない特別な気持ち。

本当にありがとうございます。


おこめ


サポートしていただけたら腰を抜かすと思います。