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金曜日のたわ○ 「国連から来ました!」裸の女王様を批判する。

 つい先日、「月曜日のたわわ」が日経新聞の広告に乗ったと言うことであーでもないこーでもないと,フェミニストの方からあれこれ文句ばかり飛んでいた。
 
 中身はまあ、「スレテオタイプダー」「セイテキショウヒガー」とかよくわからない泣き声をいつも通り発しているもので。特に代わり映えのない主張でいつも通りという感じなわけで。

 日経新聞の方も知らん顔状況だったから、そのうち黙るだろう。そう思っていたら、突然もっともらしそうな機関から「容認できない」とご報告があったとさ。

 発表したのは、女性の味方()フェミ騎士サイト ハフポスト君である。

 なんでも、UNWoman(国連女性機関)とか言う団体の日本支部が、本部があるニューヨークのほうにまで何らかの働きかけを行ったみたいで。日経新聞に対して、あ~許すまじ許すまじとお気持ち表明をされたようです。


 このご時世、ウクライナで戦争に巻き込まれて人の生き死ににかかわってることがあったり、女性が乱暴された後に更に悲惨な目に遭ったり、ロシアにウクライナ人が連れ去れていたりetc

 とてつもなく酷い人権侵害が起こってるのに、なんとも平和なことだと思うわけですわ。しかしまあ、それにしても国連なんて言うたいそうなものまで持ちだして、まだまだ文句をつけようとするのですから何かもうちょっとましなことでも書いているのだろう。

 と思ったのだが、やっぱりいつも通り何かそれっぽいようなルールや言葉を紡ぎ出しては、でたらめな当てはめがされているようで。こんな壮大にた○けた内容をやってこられたら、ワイもちょっくら指摘していじくろうと思うわけであります。



1 アンステレオタイプ?なアライアンス


 さて、例の広告に関してまず批判が挙げられるのはアンステレオタイプとか言う横文字である。まあ、簡単に言うと固定概念を否定するって意味であるそうで。なぜ、固定概念を否定するべきなのか?と言うことには以下のような感じになってます。

「女・男はこうあるべき」などに見られるステレオタイプは、企業や人を縛ったり、型にはめることで、イノベーションや自由な発想を遠ざけます。消費者もステレオタイプを描くブランドや商品からは、離れていきます。また、ステレオタイプは、ジェンダー平等を達成するための大きな障壁にもなっております。

https://japan.unwomen.org/ja/unstereotype-alliance


 なるほど、あまりに固いイメージであると、そこから発想が生まれなくなると。確かに石頭とか発想が貧困だったり、決まり切った感じで物を判断するのは良くないって言い回しはありますものね。そこから発想を得ていると・・・・で、それ本当なんですかね?

(1)そもそも固定的?なのか?


 では、その広告とやらのどの辺がステレオタイプだったんでしょうか?画像を見てみましょうか。


4月4日の日本経済新聞朝刊に掲載された全面広告


 うーんと、その。とりあえず私が見たところなんですがね。普通に女子高生が立ってるだけなんですよね。胸の部分とやらも腕で隠れてるんで。左下のほうには胸が目立ってる描写もあるっちゃあるんですが、小さいのですよね。

 これ見て、なんか女性はこうあるべきとか言われても????なんですよ。確かに、この作品は月曜日の憂鬱な気分を少しでも良くしようとする明確なコンセプトはありますよ。だが、その役割を負うのは、あくまで作品そのものや出てくるキャラクターであって、女性全体ではありません。

 ましてや、この広告がわざわざ女性全体にこうやるべきだなんて、一言も書かれていません。勝手に脳内に直接語りかけられているような電波でも受信しているなら別ですが、単にそれらしい絵があるからといってメッセージがあるというのは、普通の人では読み取ることは大変困難です。 


(2)すぐ論理飛躍する!

 そもそもメッセージ性があるように判断するのも、論理飛躍甚だしいものです。もっといえば、仮にこの表現がステレオタイプだってことで仮定してもですよ。

消費者もステレオタイプを描くブランドや商品からは、離れていきます。

 って部分も論理飛躍なんですよ。簡単な話、「月曜日のたわわ」は雑誌にも連載されていれば、テレビアニメも2期目が始まるとのことで、それなりの人気を出しているわけです。

 2016年頃にはスマホを胸に載せる画像がでたのをマネして、「#たわわチャレンジ」というハッシュタグで、グラビアアイドルなどが同じ様なことをしたりと、以前から注目度は高かったのです。
 
 それらを踏まえて今回の広告が出たと考えると、消費者は寧ろ離れているどころか増えているんですよね。

 となると、論理の過程が途中で飛んでないと、引用したような結論にはならないのですよね。

(3)そもそも日本の漫画は多様ですよ。

 
 また、日本の漫画というのは実に多様だと思いますね。そもそも男性向けも女性向けもあれば、バトル、ギャグ、SF、恋愛、歴史、子供向け、現実にある仕事を題材としたもの、料理、スポーツetc

 私なんかでは数え切れないほど、実に多彩な題材があるものであり、中身も大人になってからも考えさせられるような内容のものも多く、幅広い人々に受け入れられている土壌があります。海外にも日本の漫画文化というものは浸透しており、国境を越えて文化が浸透しているわけです。

 色々な人に受け入れられる多様性と文化を、既に持っているのです。にもかかわらず、気に入らない広告という一部分だけを見て、判断を決めるというのは視野が狭いのではないでしょうか?

2 怪しい基準「3つのP」


 もうこの時点で、相手さんはグロッキーな状態だと思いますが、このアンステレオタイプとか言うモノに当たるかどうかの基準というのが示されているみたいでしてね。その基準の名前とやらが「3つのP」とかいうようでして。

Presence 多様な人々が含まれているか
Perspective 男性と女性の視点を平等に取り上げているか
Personality 人格や主体性がある存在として描かれているか

「日経ウーマンエンパワーメント広告賞」の「3つのP」という審査項目より


 なんか、横文字とか頭文字をとって名前をつけるのがスキだなあ。と、余計なことを考えてしまうのですが、法律なら条文に当たるようなものが一応は出てきてはいるようで。ただ、その解釈や当てはめというのが実にわかりにくいものであります。

(1)なんでこんな当てはめが???

 
 で、まあ肝心の当てはめがどうなのか?っていうのですがね。さっき書いたのと重複する内容でもあるんですがね。当てはめがとても雑というか、飛躍しているというか。説明が足りなさすぎるんですよね。

「今回の広告は、男性にとっての『女子高生にこうしてほしい』という見方しか反映しておらず、女子高生には『性的な魅力で男性を応援する』という人格しか与えられていません。私たちが重視してきた『3つのP』の原則は守られていないのです」

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7

 
 これを見てなんでこうなったのか説明できる人はいますかね?僕は少なくともわからなかったです。

 通常、ルール違反であるかどうかの結論まで導くためには

①具体的にどんな事実があったか
②その事実のどの部分がルールに接触しているのか
③後はルール違反と言えるまでの客観性や証拠があるのか?

 という検討があると思うのです。簡単な例えを出しますが、赤信号では横断歩道を渡ってはいけないというルールがあれば

①信号が赤の時に横断歩道で渡った事実があり、②そのことがルールに接触している③ルール違反について、目撃証言やドライブレコーダーの記録がある という感じです。

本件ではもう一度引用しますと

男性にとっての『女子高生にこうしてほしい』という見方しか反映しておらず、女子高生には『性的な魅力で男性を応援する』という人格しか与えられていません。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7

とか書かれていますが、どの点がそうであると言えるのか?という具体性がまるでありません。

 そう思ったのは、広告のキャッチコピーにですか?絵柄ですか?そもそも漫画の作品内容ですか? 漫画の中身を見ているならいざ知らず、普通に掲載している広告画像に関しては、先ほども述べたように女子高生が立っているだけの絵では何もわかりません。

(2)キャラクターとか見てるのか?

 
  後3つの基準もあるが、そのうちの一つに

Personality 人格や主体性がある存在として描かれているか

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7

 というのがあるのだが、これもおかしい話なんですよね。

 普通、漫画のキャラというのは一コマ二コマレベルのモブキャラとかならまだしも、主役の人間レベルだったら少なくてもキャラクター性というものはあるんですよ。

 キャラクター設定をちゃんとすることによって、ストーリーの流れをつくりだすこともあれば、キャラそのものの個性や背景が決まることで、魅力的な面や悪い面などを強調するようなことも出来るわけですし、特性を持たせることで、キャラそのものに個性を出すこともします。キャラの書き方によっては主体性が弱いキャラもいるでしょうが、主体性や自我を強く持っているキャラというのも存在するわけです。

 逆に無個性でなんの強みも弱みもなく、淡々と書かれるようなキャラをだしても、そのキャラそのものに魅力も感じないでしょうし、印象にも残らないでしょう。

 詳しくは下記の記事を参照にしていただ期待と思いますが、作品を作る上では当たり前にやっていることも、どこか思考の外に出ているのではないでしょうか?


 もちろん、今回の広告で出てきたアイちゃんも個性のあるキャラクターとして描かれているわけなんですよね。(ただし、私は月曜日のたわわは読んでないので詳しい性格などはわかりませんが。)そういった部分を見ずに、人格や主体性がないだとか言い出しちゃうんですよね。相手のことを見ないで、「モノ」扱いしているのは一体誰なんでしょうって言われちゃうほどに。


3 結局は何もわかっていない裸の女王様の戯れ言


 結局、なんだかんだ最もらしいことを言っているようだけど、検証してみたら・・・いや、検証しなくても何にもわかってないというのだけは、よくわかってもらえたと思います。

 そんな状況にもかかわらず

「外の世界からの目」を意識することが、その「当たり前」に気づくきっかけになります。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7

 とか、どうしたら言えちゃうんですかね?

 国連という透明の権威を着用し、周囲の人間からの指摘も受けず(できず)、外の世界で自分の姿を意識することなく、「当たり前」のように自分がどんな風に見られているか気づかない。

 まるで裸の女王様である。

 そんな姿で、恥ずかしげもなく「3つのP」などといいながら、今日も大手をふってあるいているのである。

 そう、「3つのP」・・・3つのP・・・3P・・・・・

 キエエエエエエエエエエエエエエエエエ、なんて御下品ざますかあアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!そんなふしだらな名前の原則なんて取りやめるざますよおおおおおおおおお!!!!!!!!!


 ああっと申し訳ない。ジェンダー感度があがりすぎてしまってつい・・・・というみっともない姿をさらしたところで、今日はここまで!


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