奥出雲町農業遺産推進協議会

島根県奥出雲町の日本農業遺産「たたら製鉄に由来する奥出雲の資源循環型農業」を推進するた…

奥出雲町農業遺産推進協議会

島根県奥出雲町の日本農業遺産「たたら製鉄に由来する奥出雲の資源循環型農業」を推進するために設立された組織です。奥出雲の農業にまつわる知恵の記録をお伝えします。

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はじめまして!奥出雲町農業遺産推進協議会です。

 はじめまして!奥出雲町農業遺産推進協議会です。このnoteでは、奥出雲町の農業遺産についてご紹介していきます。どうぞよろしくお願いいたします。初めての投稿となるこの記事では、このnoteの趣旨についてご紹介します。 どうしてnoteをはじめたの?  奥出雲町は、独特で伝統的な農業が継承されており、2019年2月に日本農業遺産に認定(奥出雲町HPへのリンク)されました。農業遺産の大きな特徴の一つが、人から人へ受け継がれることで保全される「生きている遺産」であるということ。

    • 【聞き書き②】馬木村に暮らす山脇さんの昔話(後編)

      1.子どもの頃は炭焼きもしていた  子どものころは炭焼きも手伝いましたよ。山の木で炭焼きしました。たたら用の炭?たたら用のはね、粗末な炭でしたわ。松の木とかぞうき(雑木)とかね。昔は暖房、民間の家庭用の暖房用にする、こたつなんかに入れる炭は、どんぐりの木のね、上等の木の硬い炭を作らんとお金にならんの。随分それをね、皆さんが冬の仕事にはそれがもう本当に欠かせない。それを専門の検査員が。お米の検査が一等~ってつけるように、木炭も炭竃で焼いて作った炭もですね、ちゃんと検査してみて

      • 【聞き書き③】関係人口づくりといえばこの人⁈和久利さんのお話

        [集落の中で”はねご”はつくらない]~非農家も全員仲間に~  えっとね、石原里田(集落)自体は26軒かね。その26軒がどの家も、大体、2反、3反、4反とまあ一軒あたりの所有の面積が少ないんだわ。そうすると田んぼしようと思ったら機械買わんとできんようなってた。その機械が高いんだわ結構。何百万円もするわけよ。そうするとみんながそんな機械買ってまで、手間もかけないけんし、サラリーマンしとって日曜日に全部農家、農業せないけんが。全然面白くないわけよ。みんながやめるようになる。すると

        • 【聞き書き②】馬木村に暮らす山脇さんの昔話(前編)

           こんにちは。奥出雲町農業遺産推進協議会です。今回は、奥出雲町馬木地区在住の山脇憲一さん(昭和11年生まれ。86歳)に、お話しを伺いました。聞き手は、聞き書きライターの松本朝子さんと、島根大学の学生さんたちです。 1.父は戦争で家にいなかった  昭和11年に私が生まれて、12年からシナ事変が起きたんです。 私の父は、私が生まれるまえに、いや、生まれてますね(笑)12年に中国へ渡って、それから17年まで..帰って来なかったですね。ずーっと毎朝、昼晩昔はこう、箱膳と言いまして

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        はじめまして!奥出雲町農業遺産推進協議会です。

          【聞き書き①】牛と暮らす勝田さん

          こんにちは。奥出雲町農業遺産推進協議会です。これから、この地で農業に携わる方々の思いや知恵や暮らしを、聞き書きで綴っていきたいと思っています。第一弾は、奥出雲町の阿井という地域でお米作りや牛飼いを続けてこられた、勝田さんご夫婦にお話を伺いました。聞き手は、聞き書きライターの松本朝子さんです。 「若い頃から牛をしようと思っていました」 「家内は牛を目当てに嫁いできたですよ(笑)」 力さん)牛は私の牛でありませんでね。登録証みせてあげえか?家内の名前でね。 律江さん)全頭

          【聞き書き①】牛と暮らす勝田さん

          未来へつなぐ農業遺産【たたら体験学習編】

           こんにちは!奥出雲町では、たたら製鉄と農業が結びつくことで栄えてきた歴史や知恵を未来へ伝えていくため、次世代を担う子供たちへの教育に取り組んでいます。  様々な取組のうち、今回ご紹介するのは、町内の小学6年生を中心とした児童を対象とする「たたら体験学習」です。この学習は、今を生きる私たちの暮らしの背景にある、たたら製鉄に関わる歴史や文化を、体験を通して学ぶ教育実践です。2003年に始まって以降、少しずつ内容を充実させながら今日まで実施されており、2017年度には、第48回博

          未来へつなぐ農業遺産【たたら体験学習編】

          奥出雲の農業遺産について

          こんにちは!今回は奥出雲町の農業遺産についてご紹介します! 農業遺産(農業システム)の名称 ※奥出雲町が世界農業遺産の認定をめざし、2021年10月に国際連合食糧農業機関(FAO)に提出した申請書の名称です。 奥出雲の農業システムの特徴  かつて地域の一大産業であった「たたら」と呼ばれる伝統的製鉄と農業とを結びつけ、製鉄の原料となる砂鉄を採取した鉱山跡地を計画的に耕地に造成することで、土地資源が限られた山間部において農業生産力の向上を図り、かつ主作物の米に他の農産物を

          奥出雲の農業遺産について

          奥出雲の農産物〈農業遺産関連〉

           奥出雲町は農業の盛んなまちで、たくさんの農産物が生産されています。今回は特に、農業遺産に関連した奥出雲町自慢の農産物についてご紹介します! 仁多米  奥出雲町で生産されるお米は「仁多米」と呼ばれています。その美味しさは古くから知られており、米・食味鑑定士協会が主催する『米・食味分析鑑定コンクール・国際大会』において、2021度までに計11回の「金賞」を受賞し、全国2例目、西日本では初となる「ワールド・ライス・アワード・ゴールド10(World Rice Award Go

          奥出雲の農産物〈農業遺産関連〉

          奥出雲町ってこんなまち!

          こんにちは!今回は奥出雲町の地理や歴史についてご紹介したいと思います! 奥出雲町ってどこにあるの?  奥出雲町は、島根県出雲地方の東南に位置し、広島県と鳥取県に接している山間の町です。  人口は約1万2千人、面積は368k㎡です。島根県内では中くらいの面積ですが、東京23区と比較すると6割くらいの面積があり、全体の83%は森林です。また、島根県の県庁所在地である松江市から車で約1時間、空の玄関である出雲空港から車で約45分、中国地方の中心都市である広島市から車で約2時間で

          奥出雲町ってこんなまち!