見出し画像

10代によるロックフェス「閃光ライオット」が復活するという日本の音楽シーンにおいての重要性

  • Galileo Galilei

  • 緑黄色社会

  • ねごと

  • 片平里菜

  • Brian the Sun

  • ぼくのりりっくのぼうよみ(現たなか)

  • GLIM SPANKY

  • BURNOUT SYNDROMES

  • SHE'S

  • PAIGE

  • 挫・人間

  • フィッシュライフ

  • the quiet room

  • とけた電球

  • THE★米騒動

日本のロック・ミュージックが好きであれば、おそらく一度は耳にしたことがあるだろうアーティストたち。
パッと見ると何ら関係なさそうな彼ら彼女ら。
しかし、これらのアーティストには共通点がある。
それが「閃光ライオット」。伝説のフェスだ。

10代・20代が集まる熱狂的ライブフェス

「閃光ライオット」はTOKYO FMの10代向けラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」を主体として開催されるロック・フェス。

イベントには、10代のアーティストのみが出演でき、出演者予選を勝ち抜いた数組のみが最終ステージにあがることが出来る。最終ステージでグランプリを取って自分の音楽をもっと広めたい――そんなことを思う10代がデモテープを送って審査のために熱くぶつかり合っていた。
そして、その審査を通り、出演権を勝ち取ってきたアーティストこそ、冒頭に書き上げたメンバー/バンドになる。

つまり、この「閃光ライオット」は単なるフェスではない。日本の”未来の音楽シーン”を作り上げた10代による10代のためのフェスなのだ。
一般の観客も10代が中心。年齢層も10代~20代にとどまり、会場は非常に若くエネルギッシュな空気に包まれていた。

素晴らしき「閃光ライオット2013」

勿論私の思い出補正も入っているが、「閃光ライオット2013」はとんでもない化け物ぞろいで素晴らしい年だった。毎年「閃光ライオット」では最終ステージに登場したアーティストのコンピレーションが発売されるのだが、唯一Spotyfiに登録されているのでぜひ聞いてほしい。
ちなみに、この年に緑黄色社会は登場しており、フィッシュライフやとけた電球と共に肩を並べ大いに会場を盛り上げていた。

ダイジェスト動画もYouTubeに掲載されているが、この観客の数。ほとんどが10代から20代。しかも全国から親にお金をねだったり、このためにバイトをしてお金を貯めたものたちが集まっているのだ。

ロックフェスブームの中、そこに確かに盛り上がりというのはあったのだ。

そして伝説へ

そんな「閃光ライオット」は2014年で終了。
その役目を後継となる「未確認フェスティバル」が引き継いだ。
しかし、その「未確認フェスティバル」も新型コロナウイルス感染症の影響により「未確認フェスティバル2019」で打ち止め。
新たに10代に知られることもなくなり、観客は皆成長し、「閃光ライオット」をしっている世代は20代、30代へ。
ただ、その成長する間にもアーティストはメキメキと実力や名を伸ばし、多くがメジャーデビューへ。今や緑黄色社会など、2022年のトレンドともいえるアーティストになりあがった。
いわば今や新しく知られることのない、「伝説」となったのだ。

伝説の帰還

そして、その「閃光ライオット」が2023年に帰ってくる。
2023年2月6日 22:00。「SCHOOL OF LOCK!」の中でその詳細が明らかにされていく。

パーソナリティのこもり校長は、この3年間に中々リスナー(番組ではリスナーのことを「生徒」と呼ぶ)と情勢の関係上会うことができなかったことに言及。
番組では2023年の目標に「生徒に会いたい」を掲げており、すでに春のライブイベント「キズナ祭」の開催を予定している中で新たにイベントを開催することを発表。
そのタイトルこそ9年ぶりの名の響き、「閃光ライオット」だった。

9年の歳月 この先のlock/ROCK

9年ぶりの開催。2014のファイナル当時は高校生だった私も、今や25歳に。
大学生で当時最前線で盛り上がっていた人たちに少し憧れを抱いていた時期が過去にあったが、もはや彼ら彼女らは30代半ばで中には結婚をしている人もいるというのが時間の経過というものだろう。
また、新型コロナウイルス感染症による時間の経過は私たち成人だけでなく、10代からもライブシーンを奪っていった。
この損失はフェスブームを枯らせ、終焉を迎えさせた。

今回の「閃光ライオット」はこれまで20代は出演出来ない制約のあったルールを一部改変。コロナ禍で「未確認フェスティバル」に出たかったと嘆いていた20〜23歳の元ティーンネイジャーたちの救済として彼ら20代になってしまったアーティストも応募可能となっていた。

10代アーティスト限定 “音楽の甲子園”、「閃光ライオット」。優勝賞金100万円。ファイナルはZep DiverCity。

閃光ライオットの復活は、まさにフェスの終焉、一部の20代の終焉を再び息づかせる”未来の鍵”になるのか。私は大いに期待している。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?