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愛車紹介3:PINK VOGUE

この車体は元々ジャンクで販売されているのを見つけ
丁度同じ時期に別の店で販売されていた青いVOGUEのフレームに
この車体に元付いていたコンポをまるっと移植しようと
青VOGUE(次回紹介予定)の
部品取り車として購入したつもりなのですが…


購入時の画像。
遠目で見ても所々ヤレているのが窺えます。
特にサドル辺りが…

説明には
●シートポスト径とシートチューブ径が合わず、アルミシートでシム調整し
そこで無理矢理シートピンを締め込んだので、シートピン周りのラグが変形している。


どひゃー!!!
キャップボルトの頭は明らかにラグの穴と合っていない。
そしてこのラグ、歪んでいるのね…

●致命的な不具合として、トップチューブにタッチアップの跡が筋状にある。もしかしたら凹みがあるかもとの事。


ンンン~!だめだこりゃ!!
こりゃきっと、オコすのダメですね…

とあったので、部品取りの後フレームは廃棄処分にして
記念にヘッドマークだけ残して部屋に飾っておくのもいいかも!と
購入したものです。
しかし、いつもお世話になっている
目黒五本木のCORSA CORSAさんに直送し、見てもらった結果

「ラグの変形は十分修正可能です。
トップチューブはタッチアップが荒いだけで、凹んでませんよ。
修正すれば、十分乗れるフレームですね。
どうします?コンポを外したら捨てるのは勿体ないフレームですよ。」

そうなれば、急遽作戦変更です。
元々この車体は部品取り前提だったので、つまり増車となります。
BLUE VOGUEだけでなく、コイツも増える…どうしよう⁉
…オコしてから考えるか(笑

昨年の春前にまず、フレームのみのBLUE VOGUEと
部品取りとして購入の、このPINK VOGUEを同時に購入し
まずBLUE VOGUEを仕立て上げました。

この時点では、この車体で後述する使用目的を果たそうとしましたが…
BLUE VOGUEはその後
「この自転車イイね。」と妻に言われ、晴れて妻号になりました。

そしてドナーになって裸一貫
フレームのまま、しばらくCORSA CORSAさんでゴロゴロしていたコイツを昨年10月初めに、新たに7400デュラエースを入手し組み直し
軍艦島ポタリングで実戦配備となりました。


今日現在のPINK VOGUE
軍艦島ポタリング後、クランク長を変更しました。

車体を組む上で結構悩むのが
フレームの色に対しての、ハンドル、サドルの色。
色々悩むのですが、今回この車体は変な色気は出さずに
ベーシックさを優先する事にし、まずはお蔵入りになった
DE ROSA Professional C 用に用意した黒のRollsサドルを
引っ張り出して着ける事にしました。


35年前、RollsとTurboサドルは憧れでした。


シートポスト(ピラー)径は計測の結果Φ26.6でした。
(エアロのポストを探すのも結構苦労しました…)
Φ25.8のシートポストに
0.8ミリの差をアルミシートのシムで埋めるのは
素人目で見ても、かなり無理がありますね。


修正が完了したシートチューブのラグ。


力が加わる重要な箇所ですよね。
ガッチリとシートポストが固定されています。

修正したシートチューブのラグ。
シートピンのキャップボルトはやはり特注品の様でして
トーエイの物と共通だったそうです。
CORSA CORSAさんが色々と調べて下さり、判明しました。
私はまだ勉強不足ですが
故 高比良氏は、トーエイと深い関係にあったそうですね。

そしてハンドル周りは、検討の結果、サドルと同じ色の
BENOTTO「タイプ」の黒いバーテープを発見したので
バー黒×サドル黒にしました。
誰ですかっ!ビニールテープと言ったヒトは(笑

赤(PINK)×黒は結構良いと個人的に思います。
ブレーキレバーのフードやアウターケーブルも黒なので
統一感があると思います。


ハンドル周り


シマノSLRシステムの先駆(えっ、SLRを知らない…⁉失礼しました…)
7400デュラエースのブレーキレバー、BL-7402。
国産のクセしてイタリアン仕様で右後、左前の仕様にしています。
このビンボったらしいフードが浮いているヤレ具合。
ビンテージから斜め上を行くこの存在感は、迫力満点です(笑
フードの頭が千切れそうな右側は
当然の如く加水分解が進んでベタ付いています(笑
ちなみにワコーズのシリコンスプレーで延命措置をしています。

ハンドルはRossin Recordからの遺志を継いで
チネリ・クリテリウムです。

ステム長は120㎜、結構長いですね。
なるべくヤレ具合は今回、そのままにしようとしましたが
ステムだけは余りにもボソボソでアルミ腐食が激しく
バフ処理、文字に墨入れをして貰いました。

ブレーキキャリパーです。
ブレーキシューは現行の物を流用です。
フネもプラスチックなので、紫外線等での劣化に
気を遣いますね。
ヘッドも7400デュラエースです。
手ごろな中古ヘッドも、入手しづらくなっています。

フォーククラウン。
これも見ているとやはり、色々な種類が存在していますね。

両側共「VOGUE」なので
オリエント工業で販売された物なのでしょうか。
ちなみに、現在も所沢にある「I LOVE CYCLE AKI」さんは
過去にVOGUEと提携しており、AKIさんでオーダーすると
片方「VOGUE」
もう片方がAKIさんのトレードマーク(Aの文字)
となっていたみたいですね。


フロントハブは7400デュラエース32Hです。
レバーは購入時600アルテグラだったので、探して後から購入直しましたが
フロントのクイックレバー周りだけと言うのも
最近は入手しづらいみたいですね。入手に少し時間が掛かりました。


ホイールはWOLBER。タイヤはビットリアのラリー(23-28)です。
今のチューブラーって、指定通り7気圧入れれば
パンクする不安が感じられない位、安心して走れますね。
指定は7~9気圧と言われているみたいですが
フロアポンプでも9気圧は無理なのでは?と思いますが…
ちなみに私は一応タイヤゲージはパナレーサーの針式¥2,000-を
愛用しています。


クランク(チェーンホイール)は軍艦島ポタリングの後
シートポストを低くした代わりに、170→175に変更しました。
セッティングに現在、試行錯誤していますが
今のところ可もなく、不可もなくと言ったところでしょうか。
歯数は安定の52×42です。

ペダルは後述する目的のレギュレーション上
7400デュラエースのトゥークリップ式ペダル、PD-7400です。
ちなみにバンドはフジトシの革製です。

フロントディレーラー、FD-7400はバンド止めで
例の如くワイヤー端末処理はイタリアン、半田に黄色いペイントです。

リアディーレーラー、RD-7402です。
こちらもワイヤーは、半田に黄色いペイント処理です。


スプロケットは8S、13×14×15×16×17×19×21×23です。
スプロケットはカセット式ですが
ロックリング固定ではない、UGタイプになります。
先日、32HのHGタイプのリアハブを入手出来たので
近日ハブを交換する予定です。

フレームのリアエンドのアジャスターは
長期間放置の影響で固着していた事から
タップを立て直して新しいアジャスターネジにして貰いました。
その関係上、アジャスターのネジ径が少し拡大となりました。
密かに心配していた箇所でしたが、無事補修出来て何よりです。


リアブレーキキャリパーも、ブレーキシューのゴムを
現行品流用。
ワイヤー半田処理黄ペイント。


リアのリフレクターは法定の保安部品なので、必ず着けます。
そこに拘りを持つのが、漢(おとこ)ですネ。(笑
CATEYEのコレ、中古でも今結構手に入りにくいんですよね。


チェーンフック。輪行や整備の時に便利ですよね。
こう言ったところが、オーダーフレームの特徴ですよね。
ちなみに私は、NAKAGAWAのゼッケンプレートのダボに
強い憧れを持っていました(笑


いわゆる笹葉に「VOGUE」の刻印。
黄色の塗膜片が残っているので
文字部にペイントが施されていたものと思います。
ちょっと色入れをしようかとも思いましたが
ヤレた塗装とのバランスを考慮し、そのままにする事としました。


歯切れの良い、SISのWレバー、色がグレーっぽく、8Sなので
多分SL-7402だと思います。
7400デュラエースは、ボスフリー時代から
6S→7S→8Sと段階的に変わってきているので
Wレバー3種類、そしてブレーキシフターの
ST-7400へと昇華していく訳です。


フレームは520㎜位でしょうか。
ボトルケージ取り付けダボがダウンチューブに1か所あります。


ピンクの下は白のプライマーが塗装されている。
何らかの原因で、削れないまでも薄くなった元塗装のピンクの上から
タッチアップしたのね…

そしてここが問題だった、トップチューブ。
嬉しい誤算で、凹みはありませんでしたが
結果意図しない増車となり、それはそれで悩みました(笑
購入前の画像では、筋状に多分筆塗りでタッチアップしたのだと思いますが
コンパウンドより強くない、バイクのヘルメット用の汚れ落とし
(バイザーに付着した虫を取る用の液体)で優しく磨いたら
みるみる内に取れてしまい
薄くなって、ピンクの下の層の白色がうっすらと
ちょっと情けないまだら状に見えてしまいます。
なるほど、これを隠す為にタッチアップしたのね…
最初は再塗装を検討しましたが
これもオリジナル重視で、このままにしました。
ちなみに塗装の下には、クロームメッキが施され
間違いなく40年近く前のフレームですが、顕著なサビはありません。
本当に丁寧に造られたのでしょうね。

下地のメッキは今も艶やかです。
固着していたリアエンドのアジャスターもタップを立て直し
スルスル動きます。
こう言った細かいところを妥協しないところが大事だと思います。(笑

フレームのエンドは、シマノのEFです。


そしてボトム周り。BBとヘッドはJIS規格でした。


最後までご覧頂き、ありがとうございます。
最後まで見られた方は、相当なスキモノの方ですね(褒め言葉です。
お疲れさまでした。

そして最後に
この車体で、私は今年5月に伊豆で開催される
「エロイカ・ジャパン」に出場しようと思っています。
本当は、去年の5月に、BLUE VOGUEで出場するつもりでしたが
どうしても外せない仕事に当たってしまい
昨年は泣く泣く断念してしまいました。
その後、BLUE VOGUEは妻に譲り
このマシンを組んだ次第です。
グラベロコースもあるエロイカ・ジャパンに出場するには
このマシンは最適だと思っています。
これから5月まで、少々のモディファイと、トレーニングに
勤しみたいと思っています。

今回はこれで、おしまい。

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