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愛車紹介4:BLUE VOGUE

今回紹介に当たり、撮影場所の駒沢公園に移動中
もしかしたら…と思い立ち寄ってみると
開いていました、長谷川自転車商会さん
そして、ちょっとお邪魔してしまいました。
奥様にコーヒーを淹れて頂き
BLUE VOGUEを囲んで
最初はVOGUEについて何か少しでも知っている事があれば
お話を伺わせて頂こうかと思いました。
しかし、あまりご存じでない様子だったので
(但し、VOGUE高比良氏の師匠に当たる梶原利夫氏は
長谷川氏の後輩だそうです)
話題を変え、私が最近読んでいる
ニューサイクリング誌のバックナンバーに掲載されていた
80年代後半頃の長谷川自転車商会の広告の話から発展し
何故かルーカスランプについてお話を聞かせて頂きました。(笑

チューブラーはいいねぇ~と、お褒めの言葉を頂きました。
ちなみに私が来る前まで、町の自転車屋さんとして、ご近所の方が持ち込んだ通勤用自転車の
クリンチャータイヤのチューブ交換の作業をしていました。
ホイールの着装作業では、長谷川氏、奥様、オーナー、私と、4人での共同作業でした。(笑
また春に向けて、店内の模様替え作業をすると言う事で、ヘルメットを被っていたそうです(笑
奥様に、コーヒーを淹れて頂きました。
前回来店した際は、お客さんが意外に多かったので
早々に退散したので頂きませんでしたが
今日は久しぶりに頂きました。
店内はちょっとカオスですが(笑
雪が道の脇に残る寒い中、おもてなしして頂きました。
90歳近いのに未だに現役でお店をやっているのは、凄いです。
やはりお客さんと接すると言ったところが、刺激にもなるからと思います。
社会から必要とされている、と言った自覚があるからこそ
健康のまま現役で続けられるのでしょう。
しかし何気にSIMPSONのスーパーバンディットのヘルがあるのは何故⁉
ちなみに私も以前被っていました(笑
そしてお店を後にしようと外に出ると
長谷川氏の人柄を象徴するが如く、後光が差しています(笑
日本のサイクリスト界の重鎮として、これからもよろしくお願い致します!

私の父親も現在、長谷川氏よりまだ若い70代後半で
脊椎管狭窄症により要介護認定を受け、まだ自立歩行は出来ますが
杖を突いて小刻みな歩調で歩く程度になってしまいました。
やはり健康と言うのは大事である事を再認識する次第です。
またこうやって、お客さんと接する~社会との繋がりを持っていると
言ったところが、健康維持の秘訣なのかも知れませんね。
そんな事を思いながら、お店を後にしました。

そして、駒沢公園に到着です。

BLUE VOGUE。メタリックのブルーです。
フレームサイズ、C-C 500㎜です。

元々はこのフレームで、昨年のエロイカジャパンに出場するつもりで
購入した物です。
その後、この車体に現在付属しているコンポが元々付いていた
部品取り用として、当時BLUEと同じ時期に
並行して販売されていた、ジャンク扱いPINK VOGUEが

実はシートラグが少し変形していた程度で
修正後、芯出しを行えば十分使用に耐えられる事が
可能と判明し、PINK VOGUEは裸一貫
フレーム単体で、しばらく保管となりました。
そしてこのBLUE VOGUEは
当初の計画通り、PINK VOGUEから外した
7400デュラエースで組み上げました。

このBLUE VOGUEが完成後
エロイカジャパン2023に出場しようとしましたが
結局抜けられない仕事が入ってしまい、泣く泣く断念しました。
その後、妻からの「この自転車、イイね。」との一言から
この車体は、晴れて妻号となりました。

そして私は私で
確かに私の体格ではフレームが少し小さいかなと言ったところや
今後、グラベルロードの走行等を前提とした
ヘビーデューティーな使用が予想される際に使用する事を前提に
例えばエロイカジャパン出場や、輪行用として
PINK VOGUEを復活させる事にしました。
将来的には、夫婦揃ってVOGUEでエロイカジャパンに出場する、と言った
目標もあります。

それではこれから、見分を始めたいと思います。

そしてまずは、ハンドル周りから見て行きたいと思います。

ハンドルは、チネリのジロ・デ・イタリアのサイズ38です。

実はハンドルバーをこのステムに取り付ける際
ステム内にある中子(なかご)を締結するボルトの頭が出たまま取り付けてしまい
ハンドルの一部に、不覚にもイナズマ状の傷を付けてしましました…

最初はPINK VOGUEの日東のサイズ40用のバーを付けましたが
妻号にモディファイするに当たり、ハンドル幅を少し狭めようと
最初に紹介した、DE ROSA Professional Cに
付属しいていたバーを流用しました。
そしてステムは、PINKからではなく、妻用に別途入手した
80㎜の7400デュラエースの物になります。

7400デュラエース純正ステム、HS-7400。近年、入手しづらくなっています。
ちなみにコレ、一応本来は専用治具で締める事となっていますが
私はメガネレンチを掛けて締め付けます。

続いてブレーキレバーと、バーテープです。
ブレーキレバーは、PINKから移植のSLR化7400デュラエースのBL-7402。
ワイヤーの取り回しはPINK同様、イタリアン仕様。
右ー前、左ー後で取り回しをしています。
フードのゴムは、PINK VOGUEよりマシです(笑
バーテープは、懐かしのBENOTTOのビニールタイプです。
この鮮やかな色は、BENOTTOでないと、中々出ないと思います。

車体と相応に、レバーに傷が入っているのに、凄みを感じます。
このグラフィックが、VOGUEの象徴ですね。

ヘッド周りです。
ヘッドはPINKから移植した、7400デュラエース

ヘッドの型番は、HP-7400です。

元々は、八田のSWANのヘッドが付いていました。

取り外した八田製SWANヘッド。JIS規格です。

ヘッドマークのロゴはグラフィックの「V」で
後年になると文字だけの「VOGUE」になる事が多い様です。
多分、このフレームもそろそろ40年モノ位になるのでしょうか。
ラグは、ロングポイントでエベレストの梶原氏デザインラグだと思います。

ヘッドチューブの後ろを見ると、フレームサイズが小さい関係(多分500㎜)で
ヘッドラグを一部削る加工をしていると思います。

WレバーもPINKからの移植で、少し分かりにくいですが
色が青み掛かった灰色の様な色で、SISのカバーも灰色なので
8S対応のSL-7402です。つまりこの車体は8S仕様です。

ブレーキキャリパーは、多分BR-7402だと思います。

ブレーキキャリパーAssyは、SLR化前の部品番号は、BR-7400
SLR化後はBR-7402の様です。
これもブレーキレバー同様、PINKから移植した物なので
SLRにマッチングしていると仮定して、多分BR-7402だと思います。
ちなみにブレーキシューは互換性のある現行品を流用です。
重要部品でのゴム製品は、流石に当時モノはご法度だと思っています。

そして、ブレーキワイヤーの末端半田処理は必須です。
半田を涙滴状に盛り、そこに処理済みを表す黄色のペイントを施します。

こう言った、ひと手間掛ける事によって
存在感が増すものだと思っています。

そして、バーテープの色に合わせてサドルもRollsの黄色です。

黄色と言うより、からし色ですね。
笹葉のVOGUEの色とマッチしていますね

イタリアでは赤と同じ位黄色も、フェラーリを始めとした車の
車体の色に使用されている位のメジャーな色と聞きましたので
私もそれにあやかりました。
シートポストはΦ26.8です。
この寸法やフレーム各所の造りから
このフレームの出自が何となく判って来ました。
詳細は改めて別の機会にお話ししたいと思います。

’80sを象徴するパーツ達、ですね。

そしてクランク周りです。
クランクは当初170㎜のPINKからの移植した物を付けていましたが
妻用にモディファイするに当たり、新たに165㎜に変えました。
フロントディレーラーはPINKから移植の、確か初期型のFD-7400。
もちろん末端半田処理、黄色ペイントを施しています。

そしてペダルはLOOKのPP-65
デルタクリートの初代ビンディングペダルです。
これも約40年は経過していると思いますが
動作は快調です。

ちなみに、こちらはPP-65でも後期型。
前期型は、六角頭のネジの頭が
コインで調整できる位のマイナス頭と聞いた事があります。

そしてリアディレーラー、RD-7402です

そしてこちらのワイヤーにも、末端半田処理、黄色ペイントを施しています。
スプロケットは8Sになります。
当然ですが、エンドのアジャスターネジもスルスル気持ちよく動きます。
また画像から切れてしまいましたが、シートステーの上に、この車体にも
チェーンフックが溶接されています。

そしてリアブレーキ。こちらもBR-7402と思います。

そしてこちらのワイヤーにも、末端半田処理、黄色ペイントを施しています。

ハブは32HのHGハブです。

ホイールはイタリア製FIRのISIDIS。
上のハブとのセットでメルカリで購入しました。
最近色々調べているのですが、このFIRは中々情報がありませんね。
サイクルスポーツ誌増刊号のパーツカタログを見ても
商品はおろか、メーカー自体も記載がありませんでした。
私も中学生当時、メーカー名を時々耳にした程度の記憶は
うっすらありましたが、その程度の知識でした。

しかし実際使ってみると、結構軽い部類のホイールだと思いますが
結構軽やかな感じがして、中々感じは良いです。
ちなみにスポークは段付きスポークですが
Rホイールのスポークを年末に走行中、1本折ってしまいました。
走行中にスポークを折ると、微妙に面倒ですよね。
なので昔の紙製の荷札に使われた、あの極細の針金を入手して
エロイカジャパン出場の際には結線しようかと考えています。
ただ、無用な応力が掛からないよう、半田付けはしない方向です。
この辺りは現在では、ロストテクノロジーなのでしょうか(笑
タイヤはPanaracerのPractice320、練習用タイヤです。

昔のサイクルスポーツを見ても、中々このリムに言及する記事が見当たりません。
なので重量等の諸元は分からないのですが
感覚としてはPINK VOGUEに現在付属しているWOLBERのAS40より軽いかな?と思っています。

そして、フレーム周りです。

やはりこのロゴのグラフィックですね。
トップチューブにはアウタートンネル、ボトルケージ台座は2つ。
メタリックブルーの塗料の下は、クロームメッキ処理がされています。
メッキに顕著なサビは見当たらず、丁寧に処理が施された事が窺えます。
このシートチューブのグラフィックの擦れ具合は
前オーナーは相当走り込んだ方だったのでしょうか…
この車体を見ると、酷使をされていながらも、丁寧に扱われている
すなわち、レース出場目的でオーダーされた車体なのかなと
想像してしまいます。

このシートポスト後ろの「VOGUE」のグラフィックは
後年、「V」のグラフィックの代わりに
ヘッドマークに付いているのが多く見受けられます。
この車体は、シートチューブ裏にあると言う事は
もしかして、レース等で後続に見せつける様でしょうか。
昔は、後続車に自車のブランドを見せつける為に
オーナーがシートポストの後ろにメーカロゴの刻印を施すなんて
話も聞いた事があります。

この「VOGUE」ステッカーは、後塵を拝するライダーに見せ付ける目的で
きっと貼付されたのでしょう。

続いて、フォークコラムとシートステーの笹葉の刻印です。


こちらのシートピンのボルトもPINK同様、トーエイと同一規格の物に交換です。
付けたらドンズバですね。キャップボルトですが、特注品の様ですね。
クラウンと笹葉、いずれも当時のままの、色差しした塗料が未だ生きています。

そして’80~’90sの国内仕様車両に必須のアイテム
CAT EYEのリフレクター、型番RR-160-ASRです。

これの兄弟種で、側面の黄色リフレクターが無い
RR-160-SSRと言うのもあります。

ハンガーラグはPINK同様、日立マークがありましたが
PINKとは形状が若干違います。

同じ日立マークがありますが…
上と同じ、左側にありますね。

しかし、チェーンステーのブリッジの部分が異なります。

PINKとBLUE、ほぼ同じ造りに思えましたが
少し違うところがありましたね。

前後のエンドはPINK同様、シマノのEFでした。

フロントフォークエンド
リアフォークエンド。SHIMANO EFと刻印がありますね。
お付き合い頂き、ありがとうございました。

今後新たに判明事項があれば、随時追記して行きたいと思います。

おしまい。

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