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日本の息苦しさの正体

昨日は朝から夕方まで外で打合せ漬けでヘロヘロ。いい加減元気がなくなったのだが、夕方にNYの大学で教鞭とられているNakamura先生と会ってお話したり、かつての職場でお世話になった先輩方とお話できて元気をもらった。個人的にいろいろと気づきも多かったので、今日と明日に分けて書き残しておきたい。

昨日お会いした皆さんは、皆さんそれぞれにユニークな経歴を持っていて、それぞれに思い思いの仕事なり人生なりをがんばっていて、お話を聞くと元気をもらえる。が、そういう人たちは普段仕事をしている中では圧倒的に少数で、東京で仕事をしているといろいろと息苦しいことが多い。

なぜか仕事をしていると息苦しくなる現象は、自分の中で日本の不思議現象の一つだ。ちなみに、もう一つは、なぜか仕事が8~9時になっても終わらない現象。話がそれるのでこっちはまた何かの機会に。

そして、息苦しくなる現象は、自分なりにひとつ要因とおぼしきものを最近感じるようになった。日本は、細かすぎるのだ。

以前とある役所で勤務中に3分抜けていたのがばれてお咎めを受けた職員がニュースになった。日本的にはこれは完全にアウトだ。3分どころか1分でもルール違反で、とっ捕まっても何も文句は言えない。なのだが、この話外国ですると「えっ?そんな融通も聞かないの?」とドン引きされる。

日本は細かい。きめ細やかさがあるからこそ、日本のおもてなしサービスが評価されたり、徹底的にバグやミスを許さない徹底的な品質管理が実現されたりした結果、世界有数の便利な暮らしの国が成り立っている側面はあるだろう。

なのだが、この細かさ、悪影響の方が大きいと思う。ホッチキスの止め方が45度違うだけで全く常識がないと叱責される。重箱の隅をつつくような細部を指摘されて、その微調整に徹夜を余儀なくされる。大勢に影響はなくても、何かが予期せぬことがおこると緊急事態になって大騒ぎになる。一日に何回緊急非常事態会議やるんだよおまえら。

徹底したクオリティを追い求めるがあまり、細部にしか目に行かない上司やクライアントに当たると下っ端は地獄だ。ちょっとしたことでも頻繁に呼び出されて怒られる、どうでもいいこと一つでもご意向うかがわないと機嫌を損ねられる。毎日そんなのだと、今日も元気に職場に行こうとは まあ思わなくなる。

ちなみに、自分がかつて住んでた国は、待ち合わせても1時間遅刻は当り前、電車は半日遅れる。そして、町中の時計が全部違う時間を指しているというテキトーっぷり。そんなんでも皆さんストレスためずに暮らしていた。

「そんな血相変えて来なさんな、別に誰か死ぬわけじゃないし、会社がつぶれるわけでもないでしょ。」前職の先輩の名言である。

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