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職場適応援助者助成金(ジョブコーチ助成金)が増額されます!

厚生労働省 労働政策審議会(障害者雇用分科会)では、障害者雇用促進法の改正に関する議論が大詰めを迎えています。
今回は、ジョブコーチを行う事業所(社会福祉法人や障害福祉サービスを提供している事業所)が申請しているであろう「職場適応援助者助成金」の助成額について説明します。


第125回労働制作審議会障害者雇用分科会より

令和5年2月17日に行われた、分科会において既存助成金の拡充について公表されました。前職で、私もジョブコーチ支援を行いながら、自ら職場適応援助者助成金(旧:訪問型職場適応援助者助成金)の作成・助成金申請まで行っていた経緯がありますので、この拡充について注目していました。

今回の改正について簡単にいうと

①助成金額がUPしますよ。
②1日にたくさんの方をジョブコーチ支援すると助成金をもらえるようになりましたよ。

ということです。簡単にですが、図を用いて説明します。

現行制度について

現行の制度は、上限額が16,000円/日です。さらに、何人の方を支援しようが、4時間以上支援しなければ16,000円の助成金を得ることができません。また、例えば、1時間のジョブコーチ支援を3人に行った際、3時間の支援時間となるのですが、この場合は8,000円となります。(精神障害者の場合は、3時間以上が16,000円です)
また、4時間以上の支援をすると上限の16,000円の金額になりますので、7時間支援をしたとしても、16,000円の助成額になります。

上記の図のように、1日に何人も何時間もジョブコーチ支援を行うことは、事業所側にあまりメリットがない状況になっていました。

改正後制度について

改正後は、なんと上限額が36,000円/日と大幅にUPしています。また、4時間未満の支援は9,000円、4時間以上の支援は18,000円と単価もUPしました。さらに、時間で助成金額を算出するのではなく、「ケース毎」に助成金額を算出することができるようになります。
例えば、1時間の支援を4人に行ったとすると。9,000円✖️4人=36,000円と、現行制度の倍以上の助成金額を得ることができます。

改正の内容だと、1日に何名もジョブコーチを行うことで事業所側にはメリットもありますし、ジョブコーチも複数の方をサポートし易くなりそうですね。

最後に

今回の改正の目的は、ジョブコーチ助成金を活用する事業所を増やすということではなく、時代に沿った助成額の体系にするためだそうです。
もちろん、助成金を得ることが先頭に立ってしまうと、ジョブコーチ支援のあり方が問われてしまうこともあるかもしれませんが、安定した事業の運営のためには資金が必要です。
社会奉仕ではなく、ジョブコーチ支援への価値の一つの表れとして「助成額」が一つの指標になるかもしれません。

というか、私も助成金申請をやっていたのでわかるのですが、もっと申請書類が簡素化されるといいですね。申請とても大変。時間かかる。最近はどうなのだろうか。

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