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書店を訪れる愛すべき難客たち②

今日も少しだけ。

今回の難客は年配のご婦人のお客様。

お客「NHKとかに出てる人で落語家みたいな人が書いた本」

私「落語家ですか?」

お客「落語家じゃなかった」

私「うーん、じゃあお笑いの人ですかね?いくつくらいの方ですか?」

お客「結構年齢はいってると思う。おじいちゃん」

私「ちょっと検索してみますね」




私「漫才師とか講談師とかですかねえ」

お客「そう思うんだけど・・」


私は最初からそうではないかとある人物を思ってはいたのだが、これくらいの年配のご婦人が知らないはずはないと、あえて出さなかった名前を言ってみた。

私「・・もしかして・・綾小路きみまろ?」

お客「違う違う、きみまろなら知ってるもん」

ですよねー

私「他になんか特徴とか、せめて本のタイトルの一部だけでもないですかねー」

お客「なんか毒舌っていうの?でも優しそうな感じの人。タイトルは全然覚えてない」

きみまろじゃないとすれば他に誰がいるのか・・・。

私は「オール巨人」とか吉本の所属タレントを見ながら総当たりで聞いてみた。

しかしどれも違う。

私「うーん・・すみません。全くわからないです・・」

お客「そうよねー。帰って調べてまた明日来てみるわ」

私「お願いします。お待ちしてます」



次の日


やってきました昨日のご婦人。

私の顔を見るなり

「毒蝮三太夫!!!」


そこかああああああああ!!!


早速著書を調べ、欲しい本を注文できました。

まさかのフルハシ隊員。

私は心の中で「この死にぞこないのクソババア」とつぶやきました。


それではまた。



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