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歌詞で行き来する「自然/不自然」

 出てくるのか、出すのか。

言葉の選び方としては大きく2パターンあって、歌詞がメロディと同時に英語出てくるのか、それとも日本語で出すのか、という感じなんですよね

 歌詞の書き方にまつわるエトセトラを11人のアーティストに訊ねる本『音楽とことば~あの人はどうやって歌詞を書いているのか~』で、レオ今井がそう答えている。

 帰国子女で日本とイギリスを行ったり来たり、だけど、基本は英語でものを考えて言葉がでてくるレオ今井。そんな彼が書きおろす歌詞には、「白樺の国」「火神鳴」のような日本人でもあまり使わないような言葉が出てくる。それは、”電子辞書”を介して、日本語としてアウトプットするからだという。

 自然と不自然。無意識的にランダムに力みなく出てくるものを生かす、自然。そして、意識的にテクニカルに力を入れて出すのが、不自然。

 ある意味、先天的なものと後天的なものを掛け合わせるシナジーから、つくられる表現があるということか。その二つを行ったり来たりさせる感覚。

 なんとなく、ものづくりって、やればやるほど技術を磨こう磨こうと考えてしまいがちな気がするけど、そうじゃなく、自分の直観への信頼も忘れることなく、技術とのバランスを取りながら作品に向き合うようにする。

 普段なにげなく聴いてる歌詞を分解するだけで、そんなことが見えてきた。日常はおもしろい。

電気再生 夜と再生 頭の回転 in motion
東京電燈は我等を迷子にさせました
And they glow, yes they glow なにとぞ なにとぞ 答えてくれよ
何処へも散らばる 琥珀色玉 記号だけが残る 案内を待つ

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