朝、わりと早く起きたつもりだったけれど。
もうすでにちいさいむしパンが30個くらい出来上がっていた。

ブロッコリーも茹で上がって、きゃべつも刻まれて。煮卵も仕込まれていた。
炊飯ジャーの中にはわたしの玄米ダイエット飯が既に炊き上がっていて、その後みんなの炊き込みご飯を炊く予定だからと。
急いで小分けして冷凍した。

母の仕事っぷりにはいつも驚かされる。
働き者の血はわたしには一切流れておらず、いかにずぼらに生きるかばかりを考えていて恥ずかしい。

恥ずかしいって言いながらも、蒸されたてのむしパンを寝癖でもじゃもじゃ頭のまま食べていた。
自分を諦めることも肝心なのよ。
いつも人と比べて落ち込んでばかり。
だけど来世でがんばるよ。（だめな娘）

朝から特別にあんこの甘さが染み渡った。
どんだけ。

そんなこんなで、いやどんなだよ。
今日は愛しの甥っ子ちゃんたちが来る日だった。
みんなでお盆参りもして、ご飯を一緒に食べた。

どんだけテンションが上がっても、絶対にサラダから食べる🥗

大気が不安定で、大雨が降ったり太陽が出たり。
条件さえ揃えば夕方に虹が出るかもしれないと踏んでいた。

甥っ子ちゃんとゲームをしたり、折り紙をしたり。
わたしはゲームも折り紙も出来なくて、ぽんこつっぷりを発揮してまた落ち込んで。

自分の得意なことはなんだっけ、って思っていた時に思い出したことがあった。

わたしは空を見ることが好きだ。
こんなこと言っても信じてもらえないから普段は言わないけれど、空と会話も出来る。

だから虹を見つけて、みんなに披露したい。
どこに出るかもわかっているからあとは、お天気次第。

って、その時を待っていたけれど、なかなかどうして。条件はそう簡単には揃わない。

みんなの帰る時間も近付いて、最後まで粘っていたのに結局見れず。
名残惜しくも、大きく手を振って甥っ子ちゃんを見送った。
残念だったなぁと空を見上げたらうっすら虹…

おいおい、嘘だろ！！今か！って思っているとどんどん大きく弧を描ききれいなカタチの虹に。

空と会話ができるって言ったのは誰だい。わたしだよっ。虚言だったごめん。

ぜんっぜん会話ができてないから、みんなで一緒に見ることが出来なかったけれど。すぐに電話して、虹が出たよって電話越しに一緒に見た。

毎日、毎時間違う表情を見せてくれる空が好き。
昼も夜もいつも優しい。

地元の空は広い。
高い建物がないから、虹ものびのびとしている。

今夜はペルセウス流星群のピークなのに、あいにくの雨。
雨雲の向こうでいくつも流れているところを想像している。

ぽんこつでもまるごとむぎゅっと抱きしめてくれる空が好き。

明日も明後日も、わたしは空と会話する。
仲良くしていたらいつか、「今から虹出すね」って教えてくれるような気もする。

虹に感動しすぎてちょっと蚊に刺されたけど、ううん、ちょっとじゃなくて割と沢山蚊に刺されたけど。

それもひっくるめて大切な夏の思い出。