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多様性の意味を本当に分かってる?~【解説】人的資本可視化指針(第32回:KPIシリーズ)

人的資本シリーズ、32回目になりました。KPI、今回は「ダイバーシティ」について取り上げます。

そもそもダイバーシティって必要?

そもそもダイバーシティの指標の意味を本当に理解しているのでしょうか?
「多様性」は社会として必要な価値観という理解の人もいるでしょう。規範として必要なのだろうという理解の人もいるでしょう。それはその通りですが、多様性は規範としてではなく、ビジネスとして意味があるのです。特に日本企業において。

高度成長期の日本は欧米のモデルがあり、商品をマネし、品質を上げていく「(欧米に)追いつけ追い越せ」モデルで成功を収めました。その時、日本の集団性、つまり、同質的な組織は非常に効率的でした。同じ価値観で、あうんの呼吸ですぐ行動できますし、相互に意識や考え方にギャップがないのでトラブルの数も少なかったのです。共通前提があるので、話が早いし楽だし、効率的。でも、新たな価値を創造するのは苦手です。

しかし、空気を読んで、組織で一体となって、和を乱さずの権威主義的文化のもとで、日本経済は行き詰ってしまいました。そもそも、性別、生まれた地域、価値観、経験、属性、趣味嗜好などなど多様なのだから、「一体」である必要もなく、「みな違うよね」だから「多様な摩擦や衝突がイノベーションを生むよね」という考え方の発想の転換が求められるのです。

時代は変わりました。イノベーションやアイデアが求められる時代、多様な価値観と多様な人材が議論・対話を深め、様々な視点から新規事業を創造していく時代に、多様性は非常に重要なのです。

多様性は企業価値をあげる、企業経営にとって大事ということは数字にも示されています。

KPIとしては

さて、KPI。

・年齢
・性別
・しょうがい
・経営
・その他
といった分類でダイバーシティが求められています。

ここまで可視化するのか!というのが皆さんの本音かもしれませんが、投資家からしたら、同質性が強く、一体感はあるが、多様性がなく、一体感はあるけど創造性に期待できない日本的な企業はちょっと・・・と敬遠されてしまうかもしれません。

評価は?

評価は〇です。ベストプラクティスとされている丸井グループの有価証券報告書には以下のように、執行役員における女性比率だけでなく、意思決定層における女性比率というのが特徴的です。


丸井グループの有価証券報告書

バックグランドも違う、性格も、考え方も、価値観も・・・・となると確かに面倒です。会議で「意味わからない」「何言ってんだ」「そもそも論をいうなよ」「経験不足だな」「欧米とは違うんだよ」「中国とは文化が違うからさ」と思った人もいるでしょう。ものによってはその気持ちが正しいこともあるかもしれません。しかし、中には、「たしかに」「その視点はなかった」「なぜそう発言するのか」と考えたこともあるでしょう。

創造性は多様な人による多様な議論から生まれる場合も多いと言われています。新たな商品開発を生むのは多様性であることを認識していかないといけないということなのです。

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