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絵画再熱🔥

私が絵画の世界に堕ちたのは、今から10年ほど前、高校一年生の時。世界史の授業がとても変わっていたのを覚えている。

その世界史の授業は、教科書なんてほぼ使わず、絵画や彫刻、レプリカの模型だったりの解釈に基づいて歴史を紐解いていく授業だった。受験で役に立つのかとか、もっと教科書にそわせてなど、多方面において物議を醸すような内容だったけれど、確実に一人の人間の未来を変えたのだから、それほどの力は持っていたんだと思う。

ちなみに当時大好きだった絵は、フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ (Ferdinand Victor Eugène Delacroix)≪民衆を導く自由の女神≫1830
倒れていく人々を踏み越えて、自由を掴もうとする力強さに心をうたれた。翻る三色旗がとても鮮やかで、自由と平等と博愛を手にする女性に惹かれた。高校生ながらこの絵の、死体の山を踏み越えていく人間の迫力に目が離せなかった。


それまでは絵画なんて教科書の端にあったよね?くらいだったし、美術館なんて行ったこともなかった。部活一本で生きてきたから、美術館の行き方なんて知らなかったし、敷居が高いように思ってた。そんな私が選んだ進路が、ヨーロッパの文化を学ぶ学科。親も周りも驚いていたのを覚えている。

大学は凄く楽しかった。みんながヨーロッパに興味を持っていて、それぞれの方向性で、個性的な発表をしていたり、新しい絵の見方や解釈、それに基づく神話や宗教を学んだりした。高校生の時の世界史の比じゃなかった。

ゼミはもちろん、芸術ゼミを選んだ。そこの同期たちの発表が個性で溢れてて、全ての発表に惹かれた。そこは魔女と呼ばれる年齢不詳の女が担当教授で、ゼミに入る学生はほぼ女。もはやゼミ室の入り口にはベールがかかってる、なんて言われた、個性爆発ゼミだった。

男性彫刻の股間について調べている子、裸婦像の曲線美について調べている子、絵の興味から入って、最終的に塗料の研究をした子、洪水の絵について研究してた子、楽器の絵画について調べていた子などなど。


私は4年間学ぶ中で一番ハマったのはバロック美術だった。特に時代の先駆者、Michelangelo Merisi da Caravaggio(1571-1610)に惚れた。
強烈すぎる光と闇のコントラスト。惨劇が目の前で行われているかのような迫力。細部まで仕上がった個々の静物表現。荒々しい画家の人生。知れば知るほど好きになった。悪い人は魅力的に見えてしまうしね。

社会人になって日々忙しく過ぎていく中で、カラヴァッジョ展が再び首都圏でやることを知った。(延期中だが)それまで美術とは少し離れてしまっていたので、学び直したい欲に駆られた。

少しずつ学び直していく中で、メモのような感じでnoteを活用していこうと思う。

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