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仮面ライダーセイバー43「始まる、美しい終わり。」

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○○:ルナ…ルナ…まだなのか…?

ひかる:落ち着いて、焦らなくても連れて戻ってくるよ。

ユーリ:そうだ。もう少しの辛抱だ。

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由依:2000年振りですねぇ〜ビクトール?

タッセル:(この人が…由依さん…)

タッセル:とうとう来たんだね。目的は…これだろ?

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○○:そういえば、あの時、由依姉…

ユーリ:お前の姉がどうかしたのか?

○○:メギドにワンダーワールドの境界を破壊させ…

ユーリ:何故それを早く言わなかった!?

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由依:反撃しないのですか?この世界が消滅すれば、貴方は本当に死ぬんですよ?

タッセル:もう…終わりにしないか?

由依:では遠慮なく…

タッセル:思い出してくれ!僕たちが何故、力を求めたのか!全ては人のため。人が困らず豊かに暮らすためだったはずだ!

タッセル:力を求め、見つけた時は嬉しかったなぁ…

タッセル:でも結局、力を求めて、争いになった。悲しかったよ…友達と戦わなきゃ行けないのは…!

由依:友達…なんて懐かしい響き…

タッセル:もう、始まりの5人も僕と君…いや"ストリウス"だけになっちゃったね…

由依:私がこの力を手にした時、世界の終焉を見ました。

タッセル:でも、待ち望んだルナと○○が現れた!

由依:私も、待ち焦がれました

タッセル:この物語は、運命は、僕たちの手から離れたんだ。

由依:でも…

グサッ!

タッセルの腹部に剣が突き刺さる。

由依:結末を他人に委ねるなんて愚かだ…

タッセル:ごめんね…

タッセルが由依にもたれかかる。

タッセル:僕が…力を見つけたせいで…君たちは…ごめんね…

由依はタッセルを振り払い、本を奪って去って行く。

タッセル:君たちはきっと…大丈夫だよ…○○…

タッセルはシャボン玉になって消滅した。

するとワンダーワールドに異変が起こり始める。

タッセルの小屋に来たユーリはワンダーワールドの異変を見る。

ユーリ:逝ったか…俺も後でそっちに行く。

ルナはワンダーワールドの異変に巻き込まれそうになり姿を消した。

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ソフィア:何故…!

颯:どうしましたか?

ソフィア:ワンダーワールドが侵食してきています。そのままでは、こちらの世界が滅びてしまいます。

ひかる:でもメギドの反応無いよ?

ユーリ:ワンダーワールドを守っていたタッセルが倒され、本が奪われたからだ。

○○:タッセルさんが…じゃあ、ルナは!?

ユーリ:居なかった。

叶芽:○○のお姉さんの仕業かしら?

ユーリ:おそらく

颯:とにかく侵食を止めるぞ!

ひかる:でも、どうやって?

ユーリ:タッセルの代わりがいれば止まる。

ひかる:それって○○の事でしょ?そんなの絶対ダメ!

ユーリ:分かっている。タッセルの本があればその力で止められるはずだ。

叶芽:もしかしたら、刃王剣なら…

ソフィア:一時的には止められはずですが、規模が大きすぎます。皆さんの聖剣の力を刃王剣で繋ぎ巨大な防御壁を敷いてください。

一同はワンダーワールドと世界の境界線に剣を突き立て防御壁を張り巡らせていく。

電話で呼び出された恭太郎、翔琉、保乃も同様に防御壁を張り巡らせる。

○○:頼む…間に合ってくれ…!

祈るように状況を見守る○○に由依が現れた。

由依:ごきげんよう、○○。

○○:由依姉…なんでタッセルさんを…!タッセルさんは仲間じゃなかったの!?

由依:そうねぇ…彼は友達だったわ。彼の最後はあまり美しくなかったけど。

○○:……もう終わりにしようよ。

由依:フフフ…ハハハ…!ええ、だから終わらせるの。必要なシーンは全て揃ったし。ビクトールの死、天の死、瑞穂にマスター、そして…○○、貴方もね。

○○:は?

由依:まもなく長きに渡る物語に結末が訪れる。私はそれを誰よりも美しく描く。希望が絶望に変わり、苦悩に満ち溢れた物語の結末を。

○○:確かに物語には終わりが来る。でも物語は時を超えて人に伝わり、夢や感動、希望を与えることが出来るんじゃないの?

由依:時を超える…ね。面白〜い。でも、そんな未来はもう来ない。

○○:由依姉の望む未来にはさせない!

由依:私は今戦う気じゃないのよ。だからまた会おうね。○○。

由依は立ち去っていった。

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ひかるとユーリが聖剣を突き立て、防御壁が完成した。

ひかるがノーザンベースに戻る道中にルナが居た。

ひかる:ルナちゃん? ルナちゃんだよね?

ルナに駆け寄るひかるだが逃げられる。

ひかる:ちょっと!待って!

ルナを追いかけるひかる。

ひかる:捕まえた!

追いかけっこの末ルナを捕まえるひかる。

ひかる:ちょっとお話しない?

ルナとひかるはベンチに座り話す。

ひかる:○○の前から消えた後は何をしてたの?

ルナ:……

ひかる:ごめんごめん。言い難いよね。私も○○も居るし、これから楽しい思い出、沢山作ろうね!

ルナ:○○はとってもいい友達といるね。

ひかる:でしょ?

○○から着信が入り、目を離した隙にルナが逃げ出す。

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由依のアジトには禁書で創ったと思われる人造人間がいた。

由依:フフフッ…

不敵な笑みを浮かべ、天に浮かぶ5冊の本に両手を広げ喜びを露わにしていた。

Fin.

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