あるテーマパークでの話です。

小学生ぐらいの男の子とお母様が、記念写真の販売場所に、足早にお越しになられました。

お客様のお目当ては、ジェットコースターで撮影した写真です。

私のお店では、お客様が所持されているQR付きカードに撮影した画像が紐づいていて、写真の閲覧とオリジナル台紙付の写真やフォトスタンドなどさまざまな商品を購入することができます。

さっそく、お客様からQRカードを受け取って画像をモニターで確認していただきます。

「お母さんの顔すごいね！」

とお二人で写真を見ながら楽しそうに話をされています。

その様子が、とても微笑ましくて

「どちらからお越しになられたのですか？」と声をかけてみました。

すると、お母様が笑顔で

「すぐ近くです。年間パスポートを持っていて、いつも写真も楽しみにしています。今日から3日間ここで楽しむので、明日も撮ってもらっていいですか？」

とおっしゃり、写真も1枚購入してくださいました。

「ぜひ明日も明後日もお越しください。お待ちしております！」

とお答えし、笑顔でお客様を見送りました。

翌日は、担当ポジションが変わっていた為、お客様と会う事ができるか心配でした。

しかし、その心配は杞憂に終わりました。

私が担当していた現場に、お二人が来てくれたのです。

ちょうどタイミングよくカメラを担当していたので、お母様もお子様も笑顔の写真を撮ることができました。

その日は、写真は購入されず、明日まとめて購入されるとの事でしたが、私は、残念ながら休みの予定でした。

たくさん話をしてお子様とも仲良くなって、しかも顔まで覚えていただいたので、「お客様に何かできないかな？」と必死で考えました。

そして、お子様が好きだと言っていたキャラクターを自筆で書いたシールを作りました。

翌日、出勤のスタッフに事情を話して、「このシールをお客様に渡して欲しい！くれぐれもお願い！」と念を押して、お任せすることにしました。

休み明け出勤して、お願いしたスタッフに、どうだったか聞いてみたところ、お二人は、私が用意したプレゼントにとても感激されていたようで「またお礼に来ます！」とおっしゃっていたそうです。

そして、、、2日後にその親子が、本当に会いに来てくれたのです。

次は、お子様から私がシールをいただきました。

シールには、一生懸命書いてくれたことが伝わる丁寧な文字で

「〇〇おねえさんへ　シールうれしかったよ。ありがとう。」と書かれていました。

こんなにお客様とこんなに深い関係になれた事は初めてで、こんなに喜んでもらえた事も初めての経験でした。

私が、今までの仕事の中で一番やりがいや喜びを感じた瞬間でした。

このお客様との出会いは、自身のサービス・撮影技術を磨いていくきっかけとなりました。

もっとお客様に楽しんでいただけるように…またこの喜びに巡り合えるように成長し続けていきたいと思ったエピソードでした。

今日もたくさんのお客様に想い出や喜びを届けよう。。。。