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コーネのファン現る


こんにちは、コーネすき夫です。

一風変わった僕の名前の由来は「家族である猫のコーネが大好きだから」という単純明快なものです。詳しくはこちらから。


コーネと暮らし始めて、はや13年。この間、僕は主にTwitterで、コーネに関する投稿を続けてきました。

といっても頻度はそんなに多くなく、日常のツイートに混じってちょこちょこ呟いたり、写真や動画をたまに載せる程度。フォロワーなんて3桁にも満たない(しかも大半は詐欺用のエロ垢)零細アカウントで、お世辞にも上手にSNSを使いこなしてコーネのかわいさを発信しているとは評せない(そもそもそのつもりもない)のですが、なんと昨年、驚くべき出来事がありました。


コーネのファンを名乗る男性が現れたのです。


2021年の暮れ。2週間に及ぶ東京出張から自宅に戻ってきた僕は、同居する父から僕が留守中に起きたエピソードを聞きました。

我が家では、「散歩」と称して日が暮れた後にコーネを抱っこしたまま庭に出たり、番地のブロックを一周したりするのが日課です。日が暮れた後におこなうのは、日中だと人や車の気配にコーネが怯えるから。コーネ自身、散歩をねだるのは基本的に夜だけです。

その日も父が20時ごろにコーネを抱っこしたまま、すぐ近くにあるコンビニの駐車場付近を歩いていたらしいのですが、背後から自転車を漕ぐ音が聞こえてきたそうな。

父はただ通行人が通り過ぎていくだけだと思って気にも留めなかったのですが、スピードに乗った自転車が父を追い越して行ったかと思った矢先、搭乗者である黒ずくめの男が急ブレーキをかけて、勢いよく振り返りこう言い放ちました。







「もしかして、コーネちゃんですか?」







父は硬直しました。

まったく面識のない見ず知らずの人が、いきなり腕に抱いた我が子の名前を呼ぶのです。そら驚いて硬直もするわな。


そして父は頷きました。

人間というのは、突然の局面に出くわすと嘘をつけないんですね。素直にコーネであることを認めたそうです。まあ、「いえ、コーネではありません」と答えるのも変な話ですが。


声をかけた男性は40代と思しき風体で、さすがに自分が訝しがられていることに気づき、おずおずと説明を始めました。

男性曰く、彼はすぐ近くに住んでいるそうで、以前からネットでコーネの存在を知っていて、自らも猫を飼っていることからコーネのことを好んでウォッチしてくれていたそうです。ネットにアップされた写真や情報から察するに、コーネファミリーはおそらくご近所さんだろうと。そして、ついさっきたまたま通りがかったときに、父の腕に抱かれた白猫を見て、もしやコーネちゃん?と思って失礼ながら声をかけた、とのことでした。うーん、この男性、







推理力と行動力やばすぎ。名探偵コナンなの?







これはコナンくん認定してもいいでしょう。大人コナンくん、すなわち新一。

世間狭しといえど、まさかこんなに狭いとは。疑問なのは、その男性が一体どのメディアを見てコーネを知ったのか、です。惜しいことに父はこの手の話にめっぽう疎く、男性は何かしらのメディア名を口にしていたそうですが、概して「インターネット」に収束して伝わった父の脳には、「ネットのなんちゃら」という言葉しか残りませんでした。

ネットのなんちゃらにコーネ情報を発信しているアカウントは、僕のTwitterと妹のInstagramしかありません。もしくはこのnoteくらい。妹はインスタをほぼ使っていないので可能性としては僕のツイッターが最も高いのですが、冒頭でも触れたとおり、フォロワー90人程度の零細アカウントで、大半は詐欺用のエロ垢な始末。情報の広がりなど皆無に等しいわけです。

この顛末を聞いて、ざっとフォロワーを見返しましたが、同じ市内に住んでいて、尚且つお互いがその旨を知っているフォロワーさんは、友人を除けば1名だけでした。じゃあその人物なのかと問われると、おそらく違います。そんな出来事があったならば、なにかしらの連絡を期待できる程度にはささやかな交流があるからです。

じゃあアカウントはフォローせずにちょくちょくタイムラインを覗きに来ているのかと考えると、それも違う気がします。日頃からコーネをご愛顧いただいているということ、僕はツイッターで自分の住んでいる地域の情報をほとんど明かさないのに近所であることをわずかなヒントから推測しているということは、それなりに興味を持って、いや、下手したら舐め回すように毎日張り付いて観察していることがうかがえるのです。もしかしたらこの文章もすぐにチェックされているかもしれない。ゴクリ……。

謎は深まるばかりですが、ひとつだけ断言できることは、この男性が普段からコーネをかわいいと思ってくれていて、なおかつ名前まで覚えてくれていて、しまいには確証がないのにわざわざ夜道で不審がられることを厭わずに声をかけようと思ってくれただなんて、これは立派なコーネのファンだということです。

それにしても慧眼すぎませんか。コーネが特別かわいいのは紛れもない事実だけど、白猫なんてそんなに珍しい存在ではないでしょうに。しかも、ふだん顔出しで情報発信している僕がコーネを抱っこしていて、僕を含めて気がついてくれたならまだしも、過去の投稿を遡っても写真にうつったことがあるかどうかすら定かではない父が抱っこしていた状態でよく見極められたなと感心します。というか、そもそも公開されている写真なんて室内がほとんどで、屋外はあったとしても庭先で撮っている程度のはずなのに、よく近所だと判別ついたなあ。コーネとは関係のない日常の(微かに居住地域を匂わせる)ツイートと照らし合わせたんだろうか。

人によっては、あるいは大多数の人にはこの出来事は気持ちの悪い、恐怖を感じる事件にも映るだろうけど、僕としては不思議とそんな思いはなく、かえって嬉しい気持ちになりました。家にまで訪ねて来られたらさすがにちょっと怖いけど。

とりあえず男性の方、コーネを見つけてくれてありがとうございました。今後ともコーネの応援をよろしくお願いします。


まとめますと、インターネットってどこの誰が見ているかわからないから、個人情報はあんまり出さない方がいいってことですね。至極月並みですが。逆にいうと、「これぞ」と思って自信を持っている物事、誰かに認めてもらいたい物事は、どんどん発信していきましょう。たとえ些細なことだとしても、それを応援してくれる人が現れる可能性があります。そう、それはあなたのすぐ近くに住む人かもしれない……。



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