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個人的に伝説だったご飯会から5年。人が集い語り合う場をつくってみた。

5年前、まだ富山に来たばかりの18歳だった頃。

今の僕につながる数々の出会いがあった激アツのご飯会がありました。

そのご飯会が開かれるのは月に1回で、場所は、当時の学生たちが運営していたマチトボクラという古民家シェアハウス。

ここで、高い熱量を持て余している学生と県内外で自由に働くカッコいい大人がご飯を食べながら語り合っていました。

「君は何がしたい?」
「今これに熱中しててさ。すごい面白いのよ」
「5、10年後にどうなってたら最高だろうね」

こんなことを大人も学生も目を輝かせながら話していた。

個人的には、この会ほど人が集うことの威力を実感したものはありません。

人が集い語らう場所を作りたいと僕が強く思ったきっかけでもあります。

今日の執筆者:クダカ

<人が集い、語り合う価値>

人が集い、語り合うことの価値には計り知れないものがあります。

例えば、今から250年ほど前にあったイギリスの月光会。

ここに加入したメンバーが月1で集まって情報を交換し、議論を交わし、協力し、多くの業績を産み出しました。

実際、産業革命の立役者となった、科学、技術、そして産業界や教育界などから集まった一流のメンバーたちがここから出ています。

「人が変わるには、とにかくみんなでたくさんしゃべる必要がある」

とは、『1分で話せ』などの著書がある伊藤羊一さんの言葉です。

先日、お話しする機会があり、その時におっしゃっていました。

彼は2021年度から、武蔵野大学にアントレプレナーシップ学部を創設し、これからの日本を支える起業家精神を持った人材に情熱を燃やしています。

学部の創設にあたり、彼は寮を作ることにこだわったと言います。職員も含め寝泊まりし、自然と語り合いが起き、飽きるまで話せる空間が絶対に必要だと感じていたからだそうです。

この試みは、学校関係者だけでなく、近隣住民などからも猛反対に合い、幾多の壁にぶつかりながらも成し遂げられました。

結果、武蔵野大学のアントレプレナーシップ学部は、全米一位の起業家輩出率を誇るバブソン大学にも迫る勢いで起業する学生が生まれそうな状態になっているそうです(今年度初の卒業生が出る)。

羊一さんいわく、「1年の寮生活を経た子たちは明らかに目の色が違う。行動力も並外れている」とのこと。

人が前に進むエネルギーは、おしゃべりから生まれてくるのかもしれません。

<寮は作れないからゼロ距離のよりどころを>

羊一さんの話を聞いた時、僕はご飯会のことなどを思い出し、やっぱそうだよなと思わされました。

ご飯会をはじめ、シェアハウスやゲストハウスで長いこと生活していたこともあり、僕にも同じ感覚があったのです。

だから、大学の目の前に、いつでも立ち寄れていくらでも対話できる場所を作りました。

それが面白ベースです。

もちろん、ただ必要そうだなと思ったから作ったというわけではありません。

まず、タイミング

3年をかけ、プロの編集者・ライターとして十分生計を立てられるようになっていますし、現在休学中でもあります。つまり、経済的にも時間的にもある程度余裕があるから、全力で臨める。

次に、僕の性質

対話のための場所の運営は、僕(久高諒也)のインドア・寂しがりな性質にフィットすると考えています。

昔からインドアで、旅行にもほぼ興味がなく、日焼け止めも塗らず沖縄で生きてきたのに色白ですし、400日にわたりゲストハウスで暮らすのも全く苦じゃありませんでした。

また、僕は次ようなことへの異常なしつこさを持っており、おそらくこの性質は一生変わらないだろうなと思われます。

ね、向いてそうでしょ。

<人間関係は金より重し>

最後に。

自分を勇気づけ、エネルギーを湧かせてくれる人間関係は、何者にも変え難いものです。

これを裏付けるように、心理学者のさまざまな研究は、幸福にとって一番大事なのは良好な人間関係を築くことだと示しています。

一例として、社会経済学誌「Journal of Socio-Economics」誌に掲載された研究によれば、友人や親戚との交流には8万5000ポンド(約1300万円)もの価値があるそう。

それくらい幸福度に影響するということです。

(※査読したわけじゃないので、正確な話はぜひご自分で調べてください)

おまけに、たとえ「収入が実際に増えたとしても、幸福度はほとんど上昇しない」とのこと。

年収を何十万ドル増やそうとも、人間関係を強化したときのような幸せは得られないということになります。

であれば、収入と幸福度を両取りしたければ、まず良好な人間関係を築くことを考えた方が得策といえそうです(幸福度の高い人の方が生産性が高いという研究もあるし)。

面白ベースはそれをサポートします。

あなたが心から信頼でき、
多面的な自分を受け入れられるようになり、
だれかの力になれるという実感を得られるような

そんな関係を築けることを祈っています。


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