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そのサッカーを疑え!

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2023年2月の記事一覧

日本の3バックはなぜ森保式が大半を占めるのか

日本の3バックはなぜ森保式が大半を占めるのか

 カタールW杯。その多くの時間を5バックと言いたくなる3バックで戦った森保ジャパン。その影響力はどれほどかと開幕したJリーグに目を凝らした。2節続けて5バックになりやすい3バックを採用したチームは18チーム中6チーム(広島、名古屋、鳥栖、札幌、福岡、湘南)。1試合の京都を加えれば計7チームで、全体の3分の1強を占めた。前シーズンは柏、降格した磐田もこの中に含まれていた。2分の1に迫る勢いがあった。

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リバプールに2-5で先勝したレアル・マドリードの非・銀河系軍団的サッカーに学べ

リバプールに2-5で先勝したレアル・マドリードの非・銀河系軍団的サッカーに学べ

 レアル・マドリードが通算14度目の優勝した昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)は、史上例を見ない珍しい大会だった。レアル・マドリードは決勝トーナメント1回戦から決勝までの4試合、下馬評で相手にすべて劣っていた。パリ・サンジェルマン(決勝トーナメント1回戦)、チェルシー(準々決勝)、マンチェスター・シティ(準決勝)、リバプール(決勝)がその相手になるが、番狂わせ発生と騒がれなかった理由は、レア

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30年目を迎えたJリーグのレベル。UEFAランキングに落とし込めば何番目か

30年目を迎えたJリーグのレベル。UEFAランキングに落とし込めば何番目か

 チャンピオンズリーグ(CL)は、有力選手が代表からクラブに場所を変えて臨むW杯の組替え戦だ。同様に世界一決定戦といっても言い過ぎではない。カタールW杯を間に挟んで行われる今季(2022-23シーズン)のCLは、特にその色が強い。異なるユニフォームを着て、異なる環境下でプレーする選手に対して、親近感や興味をより抱かせる。

 たとえば、先の決勝トーナメント1回戦ドルトムント対チェルシー戦で、前者の

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甲府、森保、三浦カズ、権田……意見が分かれるテーマを探せ

甲府、森保、三浦カズ、権田……意見が分かれるテーマを探せ

 J1リーグの覇者(横浜F・マリノス)と天皇杯の覇者(ヴァンフォーレ甲府)が対戦した富士フイルムスーパー杯。天皇杯の覇者として昨季のJ2で18位だったチーム(甲府)がこの舞台に立つことは、今回で30回を数える歴史の中でも初めてで、ちょっとした事件に相当する。

 そもそも甲府が天皇杯を制したことが事件なのだが、準々決勝(対アビスパ福岡)、準決勝(対鹿島アントラーズ)、決勝(対サンフレッチェ広島)と

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