そのサッカーを疑え!

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ノート

連発される「フィジカル」に違和感。知りたいのはその内訳だ

試合を中継する実況アナと解説者の口から頻繁に飛び出す言葉のひとつに「フィジカル」がある。

 ラグビーW杯も例外ではない。身体と身体をぶつけ合う競技なので、頻度が増すのは当然といえば当然だが、他の競技に求められるフィジカルとは何が違うのか。

 このフィジカルという言葉、スポーツの世界で頻繁に使われるようになって4、5年経つだろうか。もちろんサッカーでもよく使われる。中継を担当する実況アナや解説者

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ヴィッセル神戸。順位は回復したけれど、「バルサ化」はどこへ行った?

最近5試合で4勝。今週末に行われた直近の試合でもJリーグ3連覇を狙う川崎フロンターレに快勝した。15節にトルステン・フィンクを監督に迎えた神戸。一時は、降格圏近くを彷徨っていたが、気がつけばジワジワと順位を上げ、9位にまで回復してきている。降格の心配はほぼなくなった。めでたしめでたしと言いたいところだが、あえて一言いわせてもらいたいことがある。

 バルサ化はどこへ行ってしまったのか。その旗はすで

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動かぬ岩を動かした過去の名采配に学べ。鹿島のACL敗退に代表監督に求められる資質を見た

最近実際に見た試合で一番面白かった一戦はと問われれば、鹿島アントラーズ対広州恒大(アジアチャンピオンズリーグ準々決勝)と答えるつもりだ。第1戦(アウェー)の0-0という結果を受けての第2戦。カシマスタジアムで行われたホーム戦である。結果は1-1。鹿島はアウェーゴールルールに泣いたわけだが、鹿島に縁もゆかりもない筆者は、シンプルに第3者的な視点で楽しむことができた。まさに、アウェーゴールルールに基づ

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サッカーにおける守備とは。久保建英に見てみたい守備をしないという選択

先のパラグアイ戦後、森保監督はかなり回りくどい言い回しで、久保建英の守備について不満を口にした。

 そんなに言いたくないのなら口にしなければいいのにと思ったが、言いにくいことをあえて口にしたために、スムーズに話せなかったと解釈することもできる。どうしても言っておきたかったことだったのかもしれない。

 この試合、久保は後半の頭から堂安律に代わり4-2-3-1の3の右で途中出場した。このポジション

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柴崎岳型が減り橋本拳人型が増えた日本の中盤

開幕直前に代表監督の首をすげ替えてもベスト16に進出。アギーレ、ハリルホジッチ、西野朗と結局、代表監督は4年間で3回交代した。ロシアW杯を目指した日本代表が残した大きな教訓だ。

 大会前の監督交代劇からロストフの悲劇まで、日本が演じたドタバタ劇を通して、物事を大局的な視点で捉える目が培われたように思う。10日のミャンマー戦に、森保一監督がどんなメンバーで臨むのか定かではないが、弱小相手に大真面目

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2022年を見据えた川島、吉田、大迫、長友と森保監督の戦い(?)が面白い

先日発表された日本代表の新メンバーを眺めたとき、気になる存在として挙げたくなるのは次の4人だ。

 川島永嗣(ストラスブール)、吉田麻也(サウサンプトン)、大迫勇也(ブレーメン)、長友佑都(ガラタサライ)。

 サッカーをするのに年齢は関係ない。これは事実。選手の寿命も年々延びる一方だ。しかし代表チームは、4年に1度のW杯を節目に動いていているので、ベテラン選手には、次回のW杯までやれそうなのかど

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選手の頑張りに支えられているサッカーが内包する矛盾

湘南ベルマーレ、チョウ・キジェ監督のパワハラ疑惑。Jリーグが調査を行っているとされるが実際はどうだったのか、もちろん僕には知る由もない。ただ、他との違いとしてひとつ分かりやすいものがあるとすれば、それはサッカーそのものの厳しさである。

 湘南の選手は毎試合、人一倍頑張っているように見える。勤勉で実直。こう言っては何だが、少々技量の劣るところを激しい動きでカバーしようとするファイティングスピリット

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1986年生まれの33歳トリオ、本田、長友、岡崎の現在過去未来

欧州の移籍期限(8月31日)が迫ってきた。最終日も押し詰まった段になって決まることはよくある話で、その昔、デポルティーボからバルセロナへ移籍したリバウドのように、それまで「移籍はしない」と言い続けておきながら、最終日になってバルセロナへ旅立っていった電撃移籍もある。

 今季で言えば、ネイマールが最後まで目の離せない大物選手になるが、日本の海外組では、去就が注目されていた香川真司のレアル・サラゴサ

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競技の魅力をもっと語れ。いまなら、全英女子ゴルフが面白かった理由だ

ツアーの形式、メジャー大会の在り方、勝利の重みや勝者のステイタス、世界的な認知度、競技の世界性等々、テニスとゴルフは似通ったレベルにある。テニスにはダブルスもあるが、どちらも基本的には個人競技で、世界の最高峰に君臨している。渋野日向子選手の全英女子オープン優勝はそうした意味で画期的。偉大な成績だ。

 双璧の関係にあるのは大坂なおみ選手。日本人の男子選手3人が9秒台の記録を持つ陸上の100mもそれ

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永木亮太に見るサイドバックと守備的MFの親和性

怪我で戦列を離れていた内田篤人が4ヶ月ぶりに復帰するという。

 鹿島アントラーズの右サイドバック(SB)と言えば、一昨季(2017年シーズン)まで西大伍がスタメンを張っていた。Jリーグのベスト11にも選ばれる日本代表級の選手がいたにもかかわらず、鹿島は翌2018年、ドイツで長年プレーした内田篤人をチームに迎え入れ、西大伍と競わせた。

 西大伍は交代出場を含めて23試合に出場。内田篤人の12試合

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