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森保J。選手に求めるユーティリティ性が監督采配に欠けているという皮肉

 E1選手権対韓国戦。スコアは0−1だったが、内容は惨敗だった。韓国に敗れ優勝を逃す。東京で開催された前回大会(2017年)とこれは同じパターンだ。日本代表(ハリルジャパン)は北朝鮮(第1戦)、中国(第2戦)に連勝したものの第3戦の韓国に敗戦。スコアは1−4で、ハリルホジッチはこの惨敗が引き金となり解任の憂き目にあった。

 日韓戦の熱はかつてほどではなくなっているとはいえ、日本の世論は韓国に敗れると動きやすい。今回もそうしたムードを若干感じる。「解任!」とまではいかないが、これまで出なかった(ように見えた)批判が、聞かれるようになっている。スコアがもし0−1ではなく、それ以上、開いていたらどうなっていただろうか。実際、その0−1は0−0より0−2、1−3に近い、最悪1−4もあったかもしれないという内容だった。森保監督は命拾いをしたという見方もできる。

 タラレバ話を続ければ2年前、韓国に敗れたスコアが1−4ではなく0−1だったら、ハリルホジッチは解任されていただろうか。西野ジャパンは誕生していただろうか。ロシアW杯のベスト16はあっただろうか。

 1−4という結果は分かりやすいが、0−1は分かりにくい。本質はスコアより内容にありーーと言いたくなる。現在の状況をもう少し深刻に捉えるべきではないだろうか。

 敗戦の中に大きな成果が見て取れたなら話は別だ。森保監督はやりたいことをどれほど実現できたのか、振り返りたくなるのは、今月4日に行われたそのメンバー発表記者会見だ。

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