【当日編】南伊豆ウルトラマラソンをまたまた走ってきました

今年最後となった南伊豆ウルトラマラソンを走ってきました。

11月11日 午前2時50分

起床。予報通り雨は降らず、曇天めの気候といったところ。足底筋膜のテーピングだけして宿を出る。

レースのプランとしては

(エイド 去年タイム / 目標タイム)
中木 35.2 km
3時間33分 / 3時間10分
ダムエイド 50.1 km 5時間 / 4時間30分
雲見 65.5 km 6時間46分 / 6時間20分
波勝崎MB 74 km 7時間45分 / 7時間20分

というような目標を立てていました。もちろん目標はサブテン。通常の大会でのサブテンは達成済みでしたが、標高差の激しいこの大会で達成するサブテンには価値がある。

スタート会場までシャトルバスを使って。朝早いのにこうやって送迎していただけるのはありがたいでふね。
会場ではテーピングの続きとPRローションを足に塗ってぼーっとしていました。スタート前のこの時間って特にやることもそんなにないんですよね。
ザックにウインドシェルを入れる予定だったけれど、この気温だといらなさそう、ということで預ける荷物の方に入れました。

Twitterで相互フォローのバド吉さんとお会いしたかったがニアミスでお会いできず。そうこうしていると整列。

開会式前の挨拶などあり今年が最後という話が語られました。開会式前の挨拶で今年が最後ですよ っていう話をしていただいて、市長が新しいことを何か企画できたらいいなという話があり、もちろんこれはリップサービスかもしれませんが、そうおっしゃってくれるのは嬉しいな、とか思いつつ 話を聞いていました。

そして今年最後だからこそ本気で走りたいな、と思った。

すこし早めに、4:56スタートが切られる。

始めの20 kmは特にイベントもなく
(スタートからエイド3まで)

開始1-2kmは自分が先頭を走るような形に。このまま独走を貫けるとかっこいいが、最後大会ということもあり強い選手も居るだろうからあまり気にせずマイペース。
(後で知ったことだが、デュアスロンの原選手や野辺山覇者の安田選手といった強豪が参加していた)

そうすると6-7人に抜かれる。
明らかに強い選手も居るが、何人かはテンションに任せて走っているハズなので登りで落ちてくるかな、と思ったがそんなことなく。

うわー全然追いつかない。

でもとにかく焦らずマイペース。
レースは長い。ここで焦ってもしょうがない。

平地は5'10"~5'30"くらいで走っていたので、サブテンに向けて15分くらい貯金を作れていたが、国立公園区間ですさまじく渋滞。ここでトータル10分くらいロス。

近くで同じカテゴリーの選手と会話しつつ暇な時間をやり過ごす。
どうやら僕と同じで来月のIzu trail journeyに出場されるらしい。トレイルの大会、とくにUTMFとかITJ 100マイルへの期待などの話で会話で盛り上がる。最初は渋滞にイライラしていたけれど、この選手のおかげで心安らかに。ありがとうございます。

道が空いてきたので、渋滞をよけつつ前に進む。

あとは海沿いの道を淡々と進む。

海沿いについては登りもなにもないので結構退屈で、苦手な走り方の同じ出力でかけ続けないといけないので少ししんどい気がしていました。
思えばここで既に電解質の不足があったのだと思います。

強い選手たちとバチバチ
(エイド3(汐吹駐車場)-エイド9(農協南上)まで)

一緒に走る選手たちも結構強くて、

・our 100 km (記憶が不確かです) というTシャツを着た細身の中年男性
・赤紺の服を着た同年代の女子

の2人は自分の実力をちゃんと分かりながら走っていて、落ちてくるなんてことがなくて凄く苦しめられた記憶があります。(笑)

考えてみればフルマラソンをサブ3.5で走れる選手ならキロ5で42.195 kmは走れるはずなんで、ここでは落ちてこないんですよね。

石廊崎エイド5から中木エイド6までの下りで細身長身の男性に一度追いついたんですが、また抜かれないように走るのはUnsustainableな感じがして緩めて先に行ってもらう。

中木 3時間20分
まぁ予定通りにはいかないよね。

この選手にもう一度エイド6-7の間の登りで追いつたんですが、平坦は僕よりこの選手の方が速いので先に行かれてしまう。

あー行っちゃったなー強いなー。

とか思っていると、後ろから同年代の女子が追いついてくる。マジか。強い。エイド7で一度追いつかれ、僕はエイドワークが速いのでなんとか先行するが後ろにくっつかれながら、エイド8,9と走る。

このあたりから、電解質足りてないんじゃない?ということに気付いて、電解質補充タブレットを補充。そしたら、体がじわじわと復活してきたので低ナトリウム血症だったらしい。

女子選手が強いしエイド間の距離も少ないので、エイド9はパス。
ここで時間を稼いでおきたいところ。

いよいよ登りがはじまる
エイド9(農協南上)-エイド11(青野多師)まで

女子の足音をひたひたと感じながら、青野大師ダムの登りにやってくる。

レースはここからですよ!

登り区間ではトップの安田、原選手、3位の大野選手、あと陸上やっていそうなタンクトップの若そうな選手とすれ違う。彼らはここまで走れているから間違いなく強い。。。

もうそろそろ足が終わるな、というタイミングでピークに。助かった。ダムからのくだりでひとり海上保安庁の選手をパス。

国立公園の区間で渋滞を横に駆け抜けていったやる気のある強い選手。けれどもこの登りやられてしまった。
わかる、ここまでくるとしんどいよね。

ダムエイド  4時間40分
思ったよりタイムが良い。目標通りには走れていないのだけれど、登りが傾斜が緩ければキロ6(貯金を切り崩さなくてよい)、きつければキロ7(1分程度ロス) くらいで進んでいくのでロスが少なく纏められそうで調子は悪くないぞ、と思い始める。

下り終わったタイミングで道路の向こう側に細身長身の選手を視界に捉えるが、そこからなかなかに追いつかない。同時に、振り返ると女子選手はに後ろおらず、ちょっと安心。

この長いかつ緩やかに登るしんどい区間を終えてエイド11に。

地獄のながめの登り2セット
エイド11蛇石-12天神原-13雲見まで

蛇石にたどり着いた時点で 細身長身の選手が休憩していたので、

(これは上りで行けるかな)

という風に判断して、エイドワークは短めにしてスタート。

んで予想通りやっぱり細身調子の選手は登りがあんまり得意じゃないようで スピードが上がってこないなっていう印象。なので、ちょっとペースを上げて追い抜かして。

ここでの登りで抜けるのは一人かな~とか思っていたところで、陸上をやってそうなタンクトップの選手が道を歩いていたので、抜きざまに見た表情が明らかに辛そうなのでリカバーしてこないかな?とか嫌な事を思ったりもして。

細身の選手は明らかに強いので、登りで作ったアドバンテージを消さない必要があるな、と判断して天神原から雲見までの下りはかなりかっ飛ばしました。なのでStravaではここの道だけCourse recordでした。

んで、ここの道って雲見からの折り返しなのでやっぱりトップ選手見えてくるんですよね。トップの安田 選手と原選手は40分ぐらい差ついてそうだなって感じだったんですけど、3位の選手は付けるんじゃないか?って距離で。ここでちょっと頑張るか―って気持ちになりました。だから、

前追いかけるぞ!

って気持ちで下ったんですけれども、雲見にたどり着いた時点で飛ばした影響が来てるな、と。

エイド13 雲見 -14波勝崎モンキーベイ

その疲労が残った状態で登りに入ったんですでが、この公道から旧道に入るタイミングのところで細身長身の選手がちょうど下ってきて。

うわ、潰れてないんかよ、お前(失礼

いや本当に強いわこの人。この選手がいたんで 雲見からの上り返しもあまり サボれない。でも、かなり頑張ってるんですけれども、もういかんせん脚に結構来てて、スピードは上がらない、脚が辛い。だから、トータルで400-500mぐらいパワーウォークを混ぜて登りました。

で、ピークに入ってそこからは下り。

下りはやっぱり飛ばせるんでってことで出来る限り飛ばして。ここで78km の選手を抜いたりすれ違うんですけど。下ってる時も登ってる時も後ろで

すげえ

って言ってくれて。
僕なんてそんな早くないんですけれども、こういう声援もらうとちょっとやる気が出るというか。「すごいね!」と言われて「ぼくもかなりしんどいです!でも頑張りましょう!」と返したり。誰かの声援で頑張れるって嘘じゃないですね。

分岐点からモンキーベイまでの下りで3位の女子選手とすれ違うんですけれども思ったより差が縮まらないんですね。厳しいかな、とか思いつつ闘志は絶やさず。

エイド14波勝崎モンキーベイ-15アート村

去年はモンキーベイから農道のところに入って登っていく っていうコースだったんですけれども今年は農道のところが崩落があったせいで通行止めになってたみたいで、登り返すというルートになっててこれも結構鬼畜。ここも斜度が7%-12%あって結構しんどいんですよ。

登り終わったタイミングで足もほとんど終わりまして、終わりだ、とか思ってたんですけど夕日ヶ丘エイドにあったエナジードリンク飲んだら結構足戻ってきた錯覚があるも、現実は非常でそこの下りもいよいよ飛ばせなくなってきて。

いよいよタイムを気にして走らないといけないな、と思ったところですが、サブテンまではどうやら20分くらい猶予がありそうな状態。ほぼ登りは終わっているので行けるかな、と思いつつ。なにが起こるか分からないから、丁寧に走ることに。

今年は、そこからアート 村を登り返させられるんですが、またかよと思いつつ アート村にたどり着いて。もうこのあたりは本当に限界でしたね、いつアート村付くねん、と。途中で3位の選手ともすれ違ったんですが結構差があるな って感じで。このあたりで頭の中ではサブテンに集中切り替わりだしたような気がします。

エイド15アート村-ゴールまで

んで、アート村からは最後の下り。

……細身長身の選手!!

まだ潰れない!強すぎる……
距離としてはかなり離れたんじゃないかと思うけれど、彼もかけ続ける。強いな。

子浦からは最後にラストクライムで登る。

で、こ この登りをめちゃくちゃ歩きたかった。
ちょっと暑くなってきたし疲れで足動かないし、右足の親指のところは痛いし。斜度は10-15%ぐらいあるんで。

でも、今年で最後の大会を歩いて終わるって、ちょっと違うくないか?

と思って意地張って最後のトンネルのところまで走ってたんですよ。
そしたら、もう本当に足 終わっちゃって。

けどあとは下り 区間。ここで20分くらい猶予があったかな。

疲労と強めの向かい風でキロ5分50秒から6分5秒ぐらいでしか進まなかったんですが、残りの10 kmを耐えつくしてなんとかゴール!

ゴール

結果は9時間39分。

今回は文字通り出し切った。上州武尊のようにここは妥協したな、みたいな瞬間はほぼなかった。だからいい結果が出せたんだろうな。

Twitter で仲良くさせていただいているフォロワーさんとかも今回 無事完走することができて良かったかな。

反省

登りのほとんどの区間を走って登ることが出来、夏から取り組んでいた峠走や伊豆稜線歩道での練習効果が出ている。とくに、平地で自分より走力がありそうな人に登りで戦っていけているのはよい。
また、レースをトータルで見ても最後90 kmくらいまで押し続けられたのは習慣走行距離100 kmをコンスタントに実現してきたスタミナによるものだろうな。

けれど、今回の夏の暑さにかまけてペース走をやっていなかったため、一定出力をかけ続ける平地シーンでの体感的な辛さが目立った。ここは今後フルマラソンやっていく中でも大事だろうな。
加えて、涼しいので電解質補給を怠ったのはかなり良くない。ITJも涼しい、というか寒い状況だが足攣りが連発しているレースでもあるので、ここは気をつけて行きたい。

おわりに

この大会を初めて出たのが3年前。
その時は12時間59分っていうタイムでゴールして。
一昨年はコロナでなくなって、
去年に出てタイムが10時間50分。
で、今年 走ってみたら 9時間40分。

この厳しいコースで毎年自分の成長を確認しに来ていたのですが、今年でこの大会がなくなってしまうのは非常に残念です。

言わずもがな、景色とか、風景、雰囲気もすごいいい大会なので、ちょっと休止期間を置いたとしても、またやってもらう価値はあるのかな とか思ってるんですけれども。無責任にやってください、とは言えないんですけれども、もし今後開催することがあるんだったら予定があれば絶対参加したいなという風に思う大会でした。

関係者の方々、まことに楽しい大会をありがとうございました。

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