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フリーズドライ

いつか自分の文章と写真を一冊の本にしたい。
noteを始めた時から漠然と抱いていた思いが実現しました。

『フリーズドライ』というタイトルは、人前で感情的になったりなられたりするのが苦手なドライな私にも、ふとした瞬間に生々しく再生される思いや記憶があり、そのスイッチはきっとありきたりな日常にもふんだんに潜んでいる。という気持ちでつけました。われながら気に入っています。

表紙に使う写真を候補に挙げた数枚から選んでいる最中に、見慣れた景色だったこの電話ボックスが跡形もなく撤去されてしまいました。なくなっても困るわけではないけれど、なくなったらひどく寂しくて、この写真を使おうと決めました。
街並みも私を取り巻く環境も、私が望む望まないに関わらず変わっていくんだと痛感することが、この数年は特に増えた気がしています。

私の好きな東京スカパラダイスオーケストラの曲の中に、『人生は美しいアルバムじゃない 撮れなかった写真さ』という歌詞があり、聴くたびに「おお!」と思うのですが、なんというかまさにそんな、人生のハイライト的な場面ではない、撮れなかった方の写真のことばかりを書いています。なんなら私自身の価値観や生き方の癖みたいなものの大半は、そういう「あらすじには直接関係ない」ことの蓄積で構成されている気がします。

ノウハウもスキルもない予算もない、だが情熱はある。みたいな状態で、ZINEを作りたいけれど何からどう始めたらいいのかわからない私に、サポートというよりほぼ全面的に制作の部分を引き受けてくださった、フォロワーであり職場の元先輩のたかいじゅんさん、本当にありがとうございました。
おかげさまで、とんでもなく素敵な本になりました。
完成品を手にしたらドライな私もちょっと泣くんじゃないかと思っています。

11/11の文学フリマ東京37でこちらを販売します。
渾身のB6サイズ88ページ、当日のみ税込1000円です。
(コストの都合上、それ以降は少し高くなる予定です、すみません)

文フリ以降の販路についても色々計画中です。
当日会場にいらっしゃれない方にも購入していただきたいので、準備が整い次第あらためてご案内させていただきます。
たくさん刷っちゃったんで!
よろしくお願いいたします!



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