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何も合わない彼との話

私には好きになって4年、付き合って6ヶ月になる彼氏がいる。その彼に会い行く電車に揺られながら書く。

高校三年生の今の季節に仲良くなったのが彼。その時期に私は通学手段がスクールバスから街のバスへ変えた。理由は部活動が無くなって時間に余裕ができたとか、帰り道に塾があったからとかだったはず。バス停と彼の家が同じ方向だった

話しかけてきたのは彼から。
あれは水曜日。課外が終わると隣の彼が私の席に座ってた。私はバリバリの運動部の彼が怖かった。陽キャという訳ではないが、逆に冷静沈着な、仲のいい友達にしか自分を出さないタイプ、なかなか心を開かないタイプと言ったら伝わるだろうか。そんな彼が私に話しかけてきた。
彼は友達を連れ私に向かって「どっち方向に帰るの?」と。彼が連れていた友達は私も仲のいいやつだった。だから恐怖とか驚きもせず。指で方向をさし、「あっち」と。彼は「方向一緒だ。3人で帰ろう。」と。不思議な人だと思った。


連絡先を聞いてきたのは彼から。
「携帯番号教えて」と。普通はLINEだろ。結局携帯番号もLINEもメアドも交換することになる。彼は続けて「家近いから1人で帰りとき連絡してよ。迎えにくる。」そんなに話したことがない女にそんなことを言ってしまうタイプなのかこいつは、と思った。でも彼と話す時間はあっという間で楽しかった。私は彼の言葉に甘え、その後、何度も彼を呼び出すことになる。

好きになったのは私から。
ある日の放課後、私は先生に進路のことで釘を打たれ、帰り際大泣きした。悔しくて、できないと決めつけてほしくなくて大泣きした。その日も彼は駐輪場で私を待っていてくれた。彼にその事を話すと全部笑い話にしてくれた。その先生はからの部活の顧問。顧問としての馬鹿げた話をいくつもしてくれた。その時、こんないいやついない。好きになった。
それからも彼と何度も帰って、バスが来るまで何十分も一緒にいてくれた。クリスマスにも学校に行って帰りにはイルミネーションを見て帰る。日課だった。神様は最後のこの季節に最高の青春をくれた。

告白したのは私から。
何度も帰ってくれて、話はいつも尽きなくて、一緒にいて楽しい。卒業が近づくにつれ、このままではダメだ。告白をした。彼の進学先は東京の外れ、私の進学先は茨城の南。遠距離を理由に振られた。その後も彼は私を遊びに誘う。卒業してからも半年に1回くらい誘われる。高校を卒業して多くの男性と出会った。告白してくれる方もいたけれど、彼と比べてしまう。付き合った方もいる。だけれど、彼とだったら。彼はそんなこと、あんなこと言うかな。彼がここに居たらきっと、と。私には地元で遊ぶ男女のグループがある、遊ぶ度にその中の男子に、彼と仲のいい友達に彼が好き好きアピールをたくさんした。いつか報われると信じて。

告白されたのは私。
そして、6ヶ月前。彼から告白された。
成人式が理由らしい。と後に彼に聞いた。というのも、私は成人式の前に彼に連絡をとった。半年既読スルーされていたLINE。半年後に追いLINEをした。「あけおめ。同窓会行く?」あのLINEを送っていなければ、今の私たちはいない。彼は同窓会には来なかったけれど、成人式にいた。2人で写真をとった。成人式後に写真を送ると、「今度ご飯に行こう」と。行った。私にとってはただのデートだった。高校時代と変わったのは、2人の髪の長さと色、歩きと自転車だったのが車とバイク。少しは成長していたのかな。デートは楽しかった。会えていなかった期間の話が止まらない。彼との時間は高校の時と同じであっという間だった。それから数ヶ月後、彼から電話で告白された。嬉しかった。全てが報われた。大好きな人と付き合える事が嬉しかった。


遠距離になる、遠距離というか、中距離か。あまり会えないけれど会える度に好きなる。でも会えない日は寂しくて、凄く会えなくなると「あれ。私って彼氏いる?」と麻痺する。

もうすぐ彼と付き合って6ヶ月になる。好きだ。好きだけれど嫌なところも粗も出てくる。彼とは趣味も違ければ、好きな食べ物も違う。一緒にいるとしんどくなることもある。少しイラッと来たことを伝えたも右から左に受け流している様子。伝えたも伝わってない。彼の性格も分かっている。そういう性格もわかっているけれど、これに私は合わせなくていけないの?と辛くなることもある。

私は休日は外出したい。彼は家でゴロゴロしていたい。私は夏だったら海に行きたいし、雨でもどこでもいけし、その季節に、場所に合ったことをその時にしか出来ないことをしたい。でも彼は違う。私と居れたらそれでいいみたい。それはそれで嬉しい。けれども、私のしたいこともしてくれて私と一緒に居たいという人がいいと思ってしまう。嫌いになった訳ではないけれど、分かってもらえていないようで辛いことがある。友達カップルが羨ましく思うこともある。色んな所に行って若いうちしか出来ないことをしたい。ゲームなんて興味ないし、カードゲームなんてもってのほか。私はこんな所にいる人間じゃない。と思うこともある。

周りの人には心配される。
急に気持ちが切り替わったの??彼は自分の事を凄く好きでいてくれるあなたを舐めてる。大丈夫?と。切り替わったきっかけは彼の周囲のお陰らしい。成人式の後のご飯で彼も楽しいと思ったらしい。それはとても嬉しかった。
でも、確かに。彼は私を完全に舐めてる。元彼から連絡を来たことを伝えても揺るがない。私は浮気をしないと確信してるようにみえる。周りに言われて気付かされることもあるけれど、そう言ってくれる友人がいてくれて幸せだ。

あと二駅で彼の最寄り。雨が降っている。乗車時間約2時間。賃金約2000円。往復4000円。私の趣味はお笑いライブに行くこと。最近は彼と付き合う前よりも頻繁に行けなくなった。いや、お笑いより彼がもちろん好きだよ。でも趣味を遂行出来ないことが少し辛いと思うこともある。でも変わりにサークルでその思いをぶっぱなしている。これからどうなるかは分からない。別れる未来は見えない。考えられない。でも考えないようにしているだけなのかもしれない。

恋愛経験が少ない私には難題だ。

彼との楽しいだけの時間がゆっくりと長く続きますように。

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