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カスタマーの生の声を集める

皆さんこんにちは、スタートアップスタジオの板垣です。
前回はMVPとは何か、MVPを使って検証する時に気をつけるべきポイントについて書きました!
(見てない方は是非👇)

今回はMVPの種類やPMFを達成するために必要な『カスタマーの生の声』について書いていきます。


MVPの種類

前回はMVPの例として車の例やドアダッシュの例を書きましたが、ここでは皆さんがMVPを作るときの参考になるように「起業の科学」からいくつか型を紹介します。

LP(ランディングページ)MVP
これはドアダッシュと同様で、自分のサービスの特徴と使い方など必要最低限の情報を一枚のページにまとめたものです。これは、「いつからこんなサービスを始めます」のように告知するウェブサイトでも大丈夫です。

動画MVP
サービスの機能を紹介する動画を作って事前申し込みを受け付けるのもMVPの一種です。 DropboxのMVPは3分間のデモ動画と、事前登録ができるLP でした。

ピースミールMVP
既に存在する複数のプラットフォームを組み合わせてあたかも一つのプロダクトのように動作させる手法です。例えば、クーポン提供サイトのGrouponの初期は、ブログ管理サービスのwordpressでサイトを作り、Apple Mail とApple scriptというアップルの提供する機能を組み合わせ、PDFで作ったクーポンをユーザー宛に送っていました。

ツールMVP
検討しているサービスの目玉機能の1つを単体のツールとして提供する手法です。例えばRettyは最初グルメ情報のSNSではなく、自分の好みのレストランを記録できる情報管理ツールとして始まっています。

オーディエンス開発型MVP
特にUGC(User Generated Contents)のサービスを検討している時にオススメです。ユーザーが作ったコンテンツが価値になるようなサービスは実際に将来の顧客となる人たちのコミュニティに飛び込んで、ユーザーと一緒に製品を作っていくことが効果的です。

コンシェルジュMVP
これはファウンダーがホテルのコンシェルジュのように何でもこなすということです。より分かりやすく言うと、本格的な仕組みを作る前に手動で出来る部分は全て手動で行うアプローチです。前回の投稿で紹介したドアダッシュに関しても、受け付けも自分の電話番号で対応して、自分で食べ物を買いに行って、自分でそれを配達していました。

以上のようにMVPには様々な方法があり、目指すサービスによってMVPの手法は変化します。また、全てのMVPにおいて言えることは『ニーズを把握する』ことに特化していると言うことです。プロダクトやサービスの機能の充実はその次です。

ちなみにPROCALは、LPとGoogleフォームとInstagramを合わせて検証していました!(気になる方は是非聞いてください!)


カスタマーの生の声を集める

MVPの種類を紹介したので、次にそのMVPを使って検証する上で私が最も重要だと考える『カスタマーの声』について話します。

ここで言うカスタマーの声は今までの課題検証やソリューション検証の際のインタビューとは違います。実際に、お金を払ってもらってプロダクト、サービスを使ってもらった後の声です。そして、アンケートではなく実際に対話して取得した声です。


なぜ対話が大事なのか?

例えば、ウェブサービスを始める場合に訪問者の動向が数字で分かるGoole Analyticsなどの便利な分析ツールが存在します。しかし、それだけでは本当に重要なカスタマーが『実際にユーザーがMVPを使って具体的に感じたこと』や『その機能を使ってどれだけ課題が解決できたか』といった定性的な要素を捉える事ができません。

私も実体験として、『ユーザーの生の声』の大切さを知っています。PROCALの検証では、なかなかMVPを使ってくれる方を捕まえる事ができずユーザーへのインタビューを元に自分たちで予想することしか出来ていませんでした。しかし、初めてMVPを使ってもらいカスタマーの生の声を聞いた時の学びの量今まで何時間もかけて課題・ソリューション検証のインタビューをして得た学びの何倍もありました。また、実際にMVPを使ってもらった後なので今までインタビューを元に考えてきたことより、実際にプロダクトやサービスを改善するために重要な情報や学びを得る事ができました。もちろん、自分たちの視点では気付けなかったことにも気付くことができました。

Y Combinatorの創業者Paul Graham氏はスタートアップ がPMFを達成するためにやることは「製品を作ること」と「カスタマーと話すこと」の2つしかないと言います。

つまり、それだけカスタマーと直接対話することは重要だと言うことです。アンケートや分析ツールでは知ることのできない情報や学びを得る事ができます。


大企業と同じ発想ではいけない

何千万円ものお金を払って調査会社に依頼する大企業に対してスタートアップ が持てる競争優位性は、ユーザーと頻繁に対話しながら製品を作る事ができるフットワークの軽さです。直接対話する事で他の誰もが知らないユーザーの秘密を得る事ができるかも知れません。

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実際にカスタマーのコミュニティに入る事で、具体的な感想や要望を最もカスタマーに近いところで聞き出す事ができます。そこで得た、フィードバックは正式なプロダクトに向けた改善作業に非常に役に立ちます。

PMFを達成するまではスタートアップのメンバーに仕事を選ぶ余裕はありません。とにかくカスタマーにアプローチをし続け、泥臭く進めていく事が武器であり、とても重要な事です。

泥臭い実体験

私もPROCALの検証では、PROCALの使い方が分かるポスターを大きいダンボールに貼って、それを持ち歩きながら訪日外国人のいる平和記念公園や広島駅に乗り込んでいました。また、飲食店の行列を狙って並んでいる人に使ってもらえないかお願いしたり、ゲストハウスに泊まり込んだりもしました。もちろん、訪日外国人に沢山断れましたし、平和記念公園ではボランティアガイドの方や警備員にお叱りを受けたこともあります。。。でも、それほどカスタマーの生の声は大切で、それこそが自分たちのサービスやプロダクトを市場の中で支持されるものにする最短の方法だと思います。

ただ、泥臭く取り組めばいいって訳ではないので沢山ある方法の中から、どれが最適かを見極めて取り組むと効率良く検証できると思います。Facebookのグループによって趣味や共通点が一目で分かるのでオススメです。

ちなみに、スティーブ・ブランク氏が書いた「The Startup Owner's Manual」の中で「創業者は、初期の段階において、カレンダーがインタビューで埋まるまでアポを取り続ける必要がある」と指摘しています。

以上、前回同様自分の検証の甘さを知った板垣でした。(泣)
もっと泥臭く頑張ります!!


皆さんの貴重なお時間を使って読んで頂きありがとうございました!!
少しでも学びや発見があったら嬉しいです!

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では、また来週。リクエストあったらDMください!!


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