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控えめな表現ってなんだろう



日曜日カミさんとふらりと飛び込んだ銭湯はバツグンでした。
東京渋谷は十二壮の羽衣湯。
丸屋根で円筒形の建物を左右半分に割って男湯・女湯に分けた作りも、脱衣所から階段で3階まで上がってやっと大きな湯船がいくつも現れる意外さも新鮮。イタリアのドゥオーモみたい?行った事ないけど。
小さいけど露天風呂もあって。何より驚いたのがジェットバスの勢い。こんなに強い噴射のジェットバス今までどこにもなかったなと。超快適。今はコロナで閉鎖中の高温サウナと塩サウナが再開したらリピート確実だなと。



この銭湯がハッテン場として有名だってことは、ここを見つけて案内してくれたカミさんからチラッと聞いていました。


そんなレポートはこちら
https://www.123ish.com/jp/entries/1248-%E3%80%90%E4%BD%93%E9%A8%93%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%80%91%E3%80%8E%E7%BE%BD%E8%A1%A3%E6%B9%AF%E3%80%8F%E3%81%B8%E7%AA%81%E6%92%83%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F



果たして露天の入り口には、こんな2枚の「注意書き」が貼ってあった。
一枚は日本語、もう一枚は英語で。日本語はこう(うろ覚え)。

LGBTの方々を支援、応援する
団体・企業・行政・学校・個人
の方々を裏切るような
行為・行動・言動
ご遠慮下さいますようお願いいたします

英語はこう。

“This is not a place for

 improper
meeting-up:sexual relationship”


なんだろうこの違い。ジンワリ違和感がやってきた。

英文を訳してみると

「ここは『不適切な出会い』や性的関係のための場所ではない」

2枚の「注意書き」は両方この通りの行替え、中央揃えで、

英文は「improper=不適切」が太い大文字。
日本文は「行動・行為・言動」が囲み文字で強調されてました。

英文では意図がはっきり伝わる。
日本文は「何をどうしたいのか」宙に浮いている。「支援を裏切る」ってどういうこと?
同じこと伝えたいだろうに、遠回りのし過ぎでワケわからなくなってる。

あけすけな言い回しにならないような配慮。
おもんぱかり。そんたく。
誰も傷つけたくないから直接ズバリを避ける。

控えめに。おだやかに。

で、結局何も伝わらない。
なのに「行為」なんて言葉のエグミが逆に際立つ。

モンワリした気分をチョコっと残しながら、そろそろ出ようかなとすると、洗い場には目の覚めるような美青年が。スラリと伸びたカモシカのように引き締まった手足。安室ナミエなみの小顔。長い髪を束ねる可愛い仕草。
鏡に映るオノレの老体と比べて、同じ生き物とは思えませんでした。


とはいえ「不適切な関係」への衝動は、我の中に一切生じませんでしたが。




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