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「身近なものの豊かさを発見しよう」 フレンチの巨匠 アラン・デュカス氏が考える、これからのラグジュアリー【旅先案内人 vol.25】

普段、私たちの運営施設をご利用くださっているお客様を対象に、私たちの宿に関わる人々に焦点をあてたニュースレター、「旅先案内人」をお届けしています。
(温故知新 運営ホテル:瀬戸内リトリート青凪・壱岐リトリート海里村上・箱根リトリートföre &villa 1/f ・KEIRIN HOTEL 10・五島リトリート ray MUNI KYOTO等)
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「MUNI KYOTO by 温故知新」3周年を記念して。デュカス氏と見つめる"食”の未来。

京都嵐山に位置する「MUNI KYOTO by 温故知新」は2020年8月に開業。フレンチの巨匠であるアラン・デュカス氏が設立したデュカス・パリによる2つのレストラン「MUNI ALAIN DUCASSE」と「MUNI LA TERRASSE」も併設され、施設開業と同時にオープンしました。

地元京都産をはじめ日本各地の食材を使用したディナーをご堪能いただけるガストロノミックレストラン「MUNI ALAIN DUCASSE」と、朝食・ランチ・ティータイムをお楽しみいただくカジュアルなテラス「MUNI LA TERRASSE」では、各国のアラン・デュカスのレストランで10年に亘り研鑽を重ねたアレッサンドロ・ガルディアーニがシェフを務めており、2022年、2023年の2年連続で「ミシュランガイド京都・大阪」で一つ星に掲載されるなど、高い評価をいただいております。

世界各国、そして日本でも、数多くのレストランを手掛けるデュカス氏。いくつもの功績を残しながらも、新しい挑戦をし続けるその探究心や情熱の原動力とは?彼のまなざしで見つめる、日本の食の魅力や、"これからのラグジュアリー"をテーマに、特別インタビューを実施、皆様にその内容をお届けします。

7月にはこの度の三周年を祝し、アラン・デュカス氏が来日。一流の料理と素晴らしい雰囲気で皆様をお迎えする特別なディナーを、7月27日(木)、7月28日(金)の二日間開催します。当日は、嵐山の景色を望むテラスでアラン・デュカス氏と共にシャンパーニュをお楽しみいただいた後、「MUNI ALAIN DUCASSE」にてシェフ、アレッサンドロ・ガルディアーニによる特別ディナーがスタートいたします。(ご予約はこちら。)

デュカス氏、そして、MUNI KYOTOのメンバーと、共に食の喜びを感じるひとときとなれば幸いです。

アラン・デュカス氏 特別インタビュー

MUNI KYOTOをはじめ、日本での展開を経て、日本の食材や日本の食文化をどのように感じていますか?

ー 私は30年以上前から定期的に日本を訪れています。そして、私の日本に対する情熱が途切れることはありません。それどころか、発見が多ければ多いほど、まだまだ発見があることに気づかされます。そうした中で、3年前のMUNI KYOTO by 温故知新のオープンは重要なマイルストーンです。なぜなら、京都というとても魅力的で、独自の個性を持った街に「MUNI ALAIN DUCASSE」という特別なレストランを作ることができたからです。

まず、日本料理の真似はしたくなかったです。それは無意味であり、どこか失礼にもあたると思ったからです。ですから、日本の最高の食材にフランスのテクニックを施し、料理に仕立てることにしたのです。日本には本当に素晴らしい食材がたくさんあります。でも、日本の食文化の特徴である「調和」のセンスは拝借しています。

多くの功績を残しながら、歩みを止めない姿勢に感銘を受けます。デュカス氏の活動の原動力となっているものや哲学があれば、お聞かせください。

ー 情熱と好奇心です。料理の伝統を学ぶこと、生産者と出会い、新しい味を発見するのが大好きです。そして、お客様に感動を与えるレストランを創ることも。

フードロスや環境問題、SDGsなどさまざまな課題が食業界を取り巻いていますが、これから先「レストラン」や「食」はどういった方向へ進むべきでしょうか。デュカス氏の考えや展望をお聞かせください。

ー 持続可能な開発目標を達成するために、食は重要な役割を担っています。私たちは先進国における今日の食のパターンが、単純に持続可能でないことに気づきつつあります。大規模な農業によって温室効果ガスが大量に発生し、多くの魚種が危険にさらされ、高度に加工された食品に有害な成分が添加され、多くの農家が後継者を見つけられずに姿を消しています。料理は、自然と食べる人の接点です。ですから、私たち料理人には重要な責任があります。川上では、持続可能な農業、漁業、品種改良を奨励しなければなりません。下流では、健全な食生活とは何か、つまり肉を減らし、脂肪、塩分、糖分を減らし、野菜や果物を増やすことだと、人々にもっと知ってもらわなければなりません。

パンデミックのピークも過ぎ去り、海外旅行やインバウンドも復活の兆しを見せています。これからの“旅”や、新しい時代の“ラグジュアリー“についてどのように変化をしていくのか、デュカス氏の考えや展望をお聞かせください。

ーローカリズムとナチュラリズムがその答えです。ローカリズムとは、「身近なものの豊かさを発見しよう」ということ。ナチュラリズムとは、レストラン、ホテル、ファッションなどといった高級な商品やサービスが、環境側面を考慮することを意味します。したがって、ラグジュアリーは、より持続可能で自然を尊重したものになるのです。


アラン・デュカスのファン、温故知新のファン、そして日本のゲストにメッセージをお願いします。

ーまず、皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。皆様が私たちのレストランに関心を寄せてくださることは、私や私のチームにとって大変光栄なことです。そして、お互いのポジティブな気持ちがうまく混ざり合い、皆様が幸せなひとときをお過ごしいただけるよう願っています。 

Alain Ducasse.

【MUNI KYOTO 3周年記念ガラディナー(7/27、7/28) 開催について】

MUNI KYOTO by 温故知新
開催日時:2023年7月27日(木)、7月28日(金)17:30〜会場:MUNI ALAIN DUCASSE(京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3番)料金:150,000円(税・サービス料込)/人 ※事前支払制

当日スケジュール:
17:30〜18:00 シャンパーニュタイム
18:00〜     ディナー

【ご予約方法】
電話予約:075-873-7770 (10:00-18:00)
WEB予約:https://pocket-concierge.jp/ja/restaurants/245377

キャンセルポリシー:イベント日の3週間前以内のお取消しは100%のキャンセル料を頂戴いたします。
※ お席には限りがございます。
※ 三周年記念特別ディナーのご宿泊に関しては直接ホテルまでご連絡ください。

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