第六話: パクセーで休みの日の過ごし方
基本的にラオスは週6日勤務である。
日系企業や海外の企業がラオスで会社を作る事が増えて来たからか、一部の会社では週5日勤務の企業も増えて来ているみたいですが、基本的には土曜日も仕事。
そうなってくると、日曜日をどうやって過ごすかが重要になってくる訳で。
世代的に小学校の途中位から、第2第4土曜日が休みになって、中学では既に週5日制に変わっているので、月の休みが半分になった感覚。
まぁ、そもそも前職がアパレルの販売員なので、シフト制の不定期休みだったし、感覚的には変わらないかな?とも思っていたのですが、それでも比較的マトモなアパレル会社だったのでちゃんと月に8日以上は休めていた訳で。
しかしまぁ、ラオスのパクセーという場所で休日に遊びに行ける場所と言うのが、
昼飲み
ゴルフ
程度しか無い。
夜遊びしようと思えば、あの当時はライブをやっているレストランとか、クラブ、カラオケなんてのもあったけど、毎週そんな激しく遊んでいてもしょうがない・・・となると日曜日にやる事と言ったら、
掃除 洗濯 買い物
しかなくなる。
まぁ、1人暮らしの独身男性の過ごし方なんて何処もそんな程度なのかもしれないけれども。
そんな中、隣の会社で仲良くしている方から釣りに誘われた。
釣りと言っても、目の前にあるメコン川に向けて竿を投じる訳ではなく、釣堀。
釣堀は数カ所ある人口の池の周りに東屋みたいな小屋が何個か並んでいて、好きな所に荷物を置いてのんびりしながら、餌釣りの仕掛けを付けた竿を投げ込んでおくと言う、シンプルな釣り方。
この餌釣りなんだけど、結局何が良い餌かと言うと、カオニャオ。
カオニャオはタイの方ではスティッキーライスとも言われる、餅米を蒸した物。
それを杵で突けばお餅になるアレ。
カオニャオはラオスの主食とも言えるお米で、これがまた中々美味しい。お米の種類が違うからか、米の味がしっかりしていて、単体でもモグモグ食べられる。
このカオニャオを手で千切って、手の中で棒状にしたのと、おかずを人差し指と親指で摘んで合わせてから口の中へ。
この食べ方も慣れてくると楽しい。
ワーカーの子達は、お昼ご飯の時間になると、家から持って来たカオニャオ(竹を編んだ円柱状のご飯入れを持って来ていて、中にはカオニャオだけが詰まってる)と、近くの市場やキャンティーンで買って来たおかずをみんなで持ち寄って、ひとつのテーブルに広げて、それぞれがカオニャオを手で捏ねながらみんなのおかずをシェアしていく。
なので、ワーカー達のお昼ご飯はとても賑やかだったし、見た目には豪華な感じ。
・・・釣りの話に戻そう。
釣堀の他に、パクセーの街中に釣具屋さんが一軒だけあって、竿や仕掛けはそこに行けば全て揃うし、何よりも安かった。釣竿とリール、ライン、仕掛けも一式揃えても300,000kip位(当時)
日本ではディスカウントショップの釣具でももうちょっと高くなるんじゃ無いかと。リールもちゃんと金属製のリールだし(ディスカウントショップのだと全部プラスチックだったりしてるし)それなりに長く使えてマトモそうなセットが揃う。
釣堀でビールと食べ物を頼んで、仕掛けを作って投げて様子を見る頃にはビールと食べ物が届いて、東屋で食事しながらのんびり過ごす。
たまに気が向いたら、餌の様子を見て竿を持って様子を見たり。
東屋の中にはちゃんと電源が伸びていて、扇風機も付いてるから、日差しを避けて扇風機の風を浴びてぼぉ〜っと過ごす。
Beer Laoを飲みながら、ダラダラと過ごす。
こんな週末の過ごし方もアリだよなぁとか思っていたら突然、投げっぱなしにしていた竿に付いている鈴が鳴ったと思った瞬間に
竿が空を舞って池の中に突っ込んでいった。
いやいや、ちょっと待って。
今日買ったばかりの釣竿なんですけど!?
同行していた隣の会社の人と2人で必死になってたまに浮き上がってくる竿の行方を追いながら、池を半周して、挙句餌を外した仕掛けで池の中の釣竿を引っ掛けて、ようやく手元に釣竿が戻って来たものの、糸も仕掛けもグチャグチャになっていて巻き取れないのを何とかしてみたものの、結局食いついた魚の顔を見る事は出来ず。
あぁ、また次の機会にリベンジしなきゃな・・・
ちなみに、その釣堀で釣り上げた魚はキロ単位で販売していて、釣った魚を捌いて料理してもらう事も可能。買わないならば、そのままリリースしてあげてもオッケー。
カオニャオの他にも、料理で出て来た揚げた魚の頭とか、刺身とかを餌にした事もあるけども、1番食い付きが良かったのが、スーパーで売ってたオツマミ用の干し魚。
これがまたとんでもなく臭くて、袋を開けっぱなしにしておくと気持ち悪くなるくらい臭い(日本人の感覚での話)実際、ラオス人でも好きな人は好きだけど・・・ねぇ?ってレベルの食べ物だったのですが、釣りの餌に使うと、臭いが凄いからかよく釣れた記憶が。
そんなラオスパクセーでの休日の過ごし方でした。
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