見出し画像

「エターナル・サンシャイン」【映画は観たけれど】

2021年5月に発行したフリーペーパー『映画は観たけれど』に掲載した原稿です。一部加筆修正を加えています。

恋愛映画は名作ばかりだ。『Once ダブリンの街角で』『アバウト・タイム 愛おしい時間について』も好きだし、最近ではAmazon primeで配信中のドラマ『モダンラブ』も素晴らしい。その中でも「何度繰り返してもいい」と名台詞を放った本作を 超えるものはまだ無いのではないか。

主役はジム・キャリー。ただ普段のハイテンションな役どころとは違って、地味で無口な青年だ。ヒロインには、ケイト・ウィンスレット。注意力がすこし散漫で、衝動的な20代女性。周りの流行には流されない。でも愛されている自信のない彼女。

この世界では美容整形をするように「恋人との記憶を消す」クリニックが街に存在している。この設定が素晴らしく目に見えないはずの「愛」が一体なにでできているものなのか。出会いか、記憶か、それとも説明のつかない運命のようなものなのか。映画を何十倍にも面白くする要素には、監督こだわりの映像の面白さもある。工夫された構図が随所に見て取れる。

すこし複雑になりそうな設定を生かした不思議な世界観を、映像でさらなる高みに押し上げていた。

私はこの映画をみて、恋愛のいろはを知ったような気がしている。年を経るにつれて、上司 へ片思いしている女医の痛ましさが沁みるようになった。


観た日:2020年10月&2005年~とかことあるごとに

予告編&詳細


公開日: 2005年3月19日 (日本)
監督: ミシェル・ゴンドリー
挿入歌: Theme
出演者:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット
撮影: エレン・クラス
脚本: チャーリー・カウフマン
製作: スティーヴ・ゴリン、アンソニー・ブレグマン


おまけ

(▼)新作の映画エッセイのマガジンはこちら

(▼)フリーペーパーはこちら

よろしければ、いいね!&フォローお願いします!

Twitterもしています


この記事が参加している募集

おすすめ名作映画

映画感想文

ここまでお読みいただきありがとうございました。サポートいただいた分は、映画の制作費や本を買うお金に充てたいと思います。