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第2回全日本焼きそば会議

焼きそばの果てしなき旅番外編。2023年3月12日、愛知県名古屋市『めん亭 はるもと』に於いて第2回全日本焼きそば会議が開催されました。昨年12月に東京は五反田の『やなわらバー』に引き続いての第2回会合。余談ではありますが、『やなわらバー』のマスターは今年2月に体調を崩して現在療養中。マスターの奥様がもうすぐお昼だけお店再開の予定である。マスターには早く良くなってもらって、また美味しい焼きそばを作って欲しいと思う。トシくんがんばれ。

全日本焼きそば会議参加者

参加者は第1回と同じ顔ぶれ。焼きそばのバイブル「焼きそば名店探訪録」でお馴染みの塩崎省吾さん。Twitterで驚異の焼きそば食べ歩きを披露しておられるJMPさんこと服部さん。そしてワタクシ小野瀬雅生です。第1回会議終盤の時に『めん亭 はるもと』行きは既に決定済み。僕は麺だけでなくギターピックのことでも大変にお世話になっております。今回もよろしくお願いします。参加者はお昼頃に名古屋駅集合。『めん亭 はるもと』は名古屋駅から結構離れているのでタクシーに乗って行こうとしたところ、折しもこの日は名古屋ウィメンズマラソンが開催されており、ちょうど目的地に近付いた辺りで大幅な交通規制が敷かれていた。我々の乗ったタクシーの運転手さんは無謀にもその規制に突っ込んで行きあっちもダメこっちもダメと通行止めに体当たりしまくり。最初から迂回ルートでとお願いしたのにいたずらに時間を浪費する有様。気の短い方なら憤怒激怒大爆発必至であった状況でも我々焼きそば愛好家は終始穏やかに対応して(実際腹の中は煮えくり返っていたと推測しますが)何とかかんとか目的地到着。入店していきなり乾杯からの会議スタートと相成った。前書き長くてすみません。

自家製チャーシュー、ワサビ醤油で
自家製チャーシュー、塩レモンで
メンマとチャーシュー細切り
メンマとチャーシュー細切りを食らう

ウマウマウー。まずはチャーシューなどをたっぷり堪能する。はるもとのチャーシューはウマイ。ヒジョーにウマイ。そして麺までの道程はまだまだ長い。お店の皆さんと会議参加者はもう既に打ち解けて、先程のタクシー車内のイライラは完全に払拭されている。ちゃんと着いて良かった。

鶏の唐揚げ3人前

ボリュームたっぷりの鶏の唐揚げが登場した。ご店主は唐揚げ作りにハマっているとのこと。ルックスからしてクオリティが高いのが判る。

鶏の唐揚げを食らう

ウマウマウー。凡庸な表現だが外側はカリッと揚がっていて、中はジューシー。それの最たるものであると思う。こりゃウマイ。

鶏の唐揚げを食らう

ウマウマウー。お酒(僕はアードベッグのソーダ割り、ここへ来るといつもこれ)もどんどん進む。小食な方であればここまででかなりの満腹感を覚えるかと存じます。ここからようやく麺's ワールドに突入である。いってみよー。

めん亭はるもと焼きそば№1

遂に麺に到達。 焼きそば№1は、何と味付けナシ。油で炒め焼きした麺で、麺そのものの味を楽しんで欲しいとのこと。口内塩味調整はチーズと海苔で。

めん亭はるもと焼きそば№1

白胡麻だけまぶしてある。はるもとの麺は、今までにも時々分けてもらって自分なりに色々と調理をしている。僕如きの調理であるから大したことは出来ないのだけれど、麺自体が美味しいので必ず成功する。どうやってもウマイので凄いことだと思う。

めん亭はるもと焼きそば№1を食らう

ウマウマウー。いきなり上級者向けと云ったところか。塩気のないところに麺の旨味が雨の雫のようにとんとんと落ちてくる。全て同じようで同じ瞬間は全くない。途切れているようでもあり連続しているようでもあり、そのどちらでもある。味そのものを指す言葉が見当たらないが、食感も味わいも雰囲気も、前日のCKB豊橋公演も、この日の名古屋ウィメンズマラソンもまとめて一口で食べているような気持ちになった。

めん亭はるもと焼きそば№2

続けて焼きそば№2の登場。干し海老と長ネギと紫蘇の塩焼きそば。これで3人前。取り分けて戴きます。

めん亭はるもと焼きそば№2を食らう

ウマウマウー。これも味付けは至って薄目。しかし旨味は無限を思わせるほどにたっぷりとしている。干し海老と長ネギの相性、そして紫蘇のコンビネーション。シンプルと複雑さが両立する。この辺りで塩崎さんが「禅問答を食べているような気がする」を仰った。同意見です。思想や思索や思惑が麺となり味付けとなって我々に提供される。脳から脳へ。焼きそばコミュニケーション。AIもビックリであろう。そしてまだまだ麺は奥深い。

冷やし中華

ここで冷やし中華。僕は何度も戴いているけれど、他の参加者は麺食らった、いや面食らったであろう。トッピングはたっぷりだが旅の途中なので麺自体は少なめにしてもらってある。

冷やし中華

チェンジオブペース。まだまだ中盤にも差し掛かっていないけれど。会議と云うよりは修行の様を呈してきた。

冷やし中華を食らう

ウマウマウー。ここで冷やし中華のことを延々と語ることも可能だが、あくまでお題は焼きそばであるので今回は割愛。でもヒジョーにウマイのです。冷やし中華だけ山盛り食べてお腹いっぱいになってぶっ倒れてみたい。

めん亭はるもと焼きそば№3

焼きそば№3はカラフルな出で立ち。トマトにバジルにオレガノである。もう曲がるとか落ちるとかの変化球ではなく消えるとか増えるとか云ったレベル。侍ジャイアンツとかアストロ球団とかを思い出した。判りづらい例えで申し訳ない。

めん亭はるもと焼きそば№3を食らう

ウマウマウー。イタリアーンである。これだけの要素の中で全くパスタではないところに凄みを感じる。イタリアでも日本でもない。無国籍でエキゾチックである。枝豆の存在も面白いが、細切りでちょっと硬めに仕上げられたジャガイモが特筆すべき存在。奥深い。あまりにも奥深い。

めん亭はるもと焼きそば№4

焼きそば№4の登場。4番バッターである。ソース焼きそばの出番なのである。僕を深く焼きそばの世界に引き込んだのが、めん亭はるもとのソース焼きそばなのである。「フツーにコーミソースで作っただけです」と云うこのソース焼きそばに10数年前に出逢い、その美味しさに物凄い衝撃を受け、以来焼きそばが自分の中で大きな領域を占めるようになった。伺う度に進歩を遂げる焼きそばだが、基本は変わらずにシンプル。この日はキャベツですら別調理されて添えられていた。麺とソース。それだけなのだが、目も眩むような大峡谷の深淵を覗き込んでいるような気持ちになる。

めん亭はるもと焼きそば№4

当たり前の話だが、料理によって麺は全部違う。粉の配合や太さや熟成の度合いなど無限の世界に足を踏み入れているのだ。ソース焼きそばにはやはりこの麺。じっくり味わうことにする。

めん亭はるもと焼きそば№4を食らう

ウマウマウー。麺とソース。本当にそれだけなのである。でも全てを凌駕する凄みがある。黒ゴマが今回のポイント。新たな味の地平が広がる。

めん亭はるもと焼きそば№4を食らう

ウマウマウー。これもいつかこれだけを直線的に食べて腹一杯になってみたい。麺のエッジ。麺の透明感。麺の悦楽。唯一無二。ソース焼きそばの王者。富士山のようである。

めん亭はるもと焼きそば№5

ちまきと思いきや、これも焼きそばなのである。焼きそば№5は竹皮包みバージョン。予め焼きそばを竹皮に包んで保存してあるのだ。キャンプなどに携帯する食料の一つとして開発中とのこと。実は試作品は何度か戴いている。これがなかなか乙なものなのである。

めん亭はるもと焼きそば№5

竹皮を開けるとこんな風になっている。蒸し器で蒸してからの提供。これまたアツアツである。

めん亭はるもと焼きそば№5を食らう

ウマウマウー。竹皮の香りがとても良い。ソースの味わいと相俟ってオリエンタルでエキゾチックである。台湾とか東南アジアにこんな料理があるんだよと云われて出されたらああそうなのかと納得してしまいそうだ。アウトドアキャンプなどこれからもあまり縁がないであろう僕だが、キャンプ場に行ってその雰囲気の中でこの竹皮包み焼きそばを食べてみたいとは思った。キャンプはブヨとか嫌なんだよねー。僕だけ集中して刺されるんだよねー。以前も足がボコボコになるくらい刺された。美味いのかな自分。

めん亭はるもと焼きそば№6

まだある。焼きそば№6である。平打ち麺でこれまたソース味である。参加者は皆ちょっと言葉少なめになってきている。もうちょっとだ。がんばろう。

めん亭はるもと焼きそば№6を食らう

ウマウマウー。平打ち麺はまったく味わいが違う。同じソースでも味の乗り方が変わるのだ。今まで正解だと思っていたことが曖昧になって、分離して結合して変化する。焼きそばの世界はこんなにも広いか。そしてまだまだもっと広そうだ。我々はあまりにも果てしなく、そして終わりのない旅の途中にいるのだ。でも楽しいけどね。チョー楽しいです。

ラーメン

これだけ麺をたっぷり食べて、締めにラーメンとはどう云うことか。これで良いんです。やはり最後はラーメンに帰結するのだよこの店では。これを食べないと実世界に戻れない。じゃあ我々は今までどこにいたのか。はるもとのご店主は、自分が麺の妖精であると仰る。妖精の国かここは。僕はもう少し水木しげるワールドに近いと思うので、隠れ里と申し上げる。麺の隠れ里だ。閉じ込められないように注意したい。麺の量はかなり少なくしてもらいました。

ラーメンを食らう

ウマウマウー。これがスッキリとお腹に収まる。スープも沁みる。こうこなくっちゃと思う。しみじみと思う。

ラーメンを食らう

ウマウマウー。何て美しい麺なんだろう。やはり妖精なのか。そしてこれで終わりではない。妖精世界の不思議はまだある。

アイスクリーム

アイスクリームが出て来る。リンゴの薄切りも添えて。ここにアードベッグのミストをかけるのもアリ。しかしこれらのお供はラーメンのスープなのである。アイスを一口食べ、スープを一口飲む。ここに世界七不思議が存在するのだ。

アイスクリームとラーメンスープを食らう

ウマウマウー。信じられないという方もおられようが、これが合うのだ。ベストマッチングなのだ。どのラーメンスープでもこうなりはしない。めん亭はるもとのスープだから合うのだ。シャイコーです。ブラボー。

第2回全日本焼きそば会議参加の面々

この不思議を以て、第2回全日本焼きそば会議は閉幕となった。めん亭はるもとの皆さんありがとう。ご参加の皆さんありがとう。こうなったら第3回もやりましょう。焼きそばのことを好きになってくれる人がもっともっと増えますように。参加者一同そう願っております。焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。

追記
『めん亭 はるもと』は完全予約制。それもご店主とある程度の付き合いがある方でないと受け付けてもらえない。この記事は妖精国だか隠れ里だかの話であると思って戴けたら嬉しい。麺のファンタジーである。

末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫