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【無職日記】風邪をひいたら

 無職になって一ヶ月。いろいろなことが出来ていたと思う。旅行に行ったし、実家に数日帰って親孝行したし、展示会に行ったし、前の会社の人と仲良くなり旅行に行く計画を立てたり(また旅行かい)。
 創作の部分でも連載してた小説を完結させることができたし、短編も何本か投稿した。小説教室用の作品を書き、Noteの更新も頻繁に行えている。

 自由の身になって上々の滑り出しだ。しかしこんな生活をいつまでも続けることはできないだろう。貯金の都合上数か月、長くて半年で再就職しなければならない。人間は生きているだけで金がかかる生き物なのだ。

 そんなこんなもあってここまでフルスロットル無職をしてきたわけだが、無理は禁物である。十月に入ると気温が下がったのもあり、風邪をひいてしまった。
 私はアレルギー性鼻炎持ちであり、とにかく季節の変わり目に弱かった。今回もアレルギーの悪化かと思い耳鼻科にかかったところ、風邪だと診断された。風邪のせいでアレルギー反応が強く出てきているという。
 私は風邪の時どれだけ症状があっても食欲はある方だ。いくつか入っていた予定は諸々キャンセルにして、コンビニで買ったうどんとメロンパンを掻っ込み薬を飲むとぐっすりと寝た。

 ストレスのない無職にも関わらず体調を崩してしまった…私はちょっと気落ちした。だって一応無職で自由の身の間に出来ることをやりつくそうとしつつも、ちゃんとダラダラすることを頑張ってきたからだ。ダラダラの主なやり方はお菓子を齧りスマホでゲームをしながらお笑い番組やらアニメやらを見る行為であり、字面からすればとてもダラダラしていると思うだろう。しかし全然これはダラダラできていなかったのだ。私はこの風邪のおかげで真のダラダラを学んだ。

いつものダラダラは必ず“ながら”をやっていた。スマホを見ながら、雑誌を眺めながら等々。しかし今回体調が悪いのでこの“ながら”ができなかった。座椅子に座り温かい飲み物を飲みながらテレビを見つめることしか出来ないのだ。このおかげで“ながら”以上にテレビが楽しめており、気分がスッキリしているのに気が付いた。実際、調べてみると“ながら”は脳が仕事でマルチタスクいている状態と同じであり、マルチタスクをさせることで集中力は低下し、脳を疲弊させてしまう。そうなれば結局、無職で仕事をしていなくても脳は仕事をしているのと一緒なのである。

 社畜時代マルチタスクの化身だった私は、まだここから抜け出せていなかったのだ。

 ここで私が思う真のダラダラとは、
①ながらでやらない 
②次の予定を決めない
 この2点だと思う。

①は前述の通り、②については「〇時までダラダラしよう」と思うと時間を気にしてしまうので真のダラダラとは呼べないのだ。

 この“ながら”を辞めることで日々の悪い生活習慣を改善していきたいところである。特にスマホゲームは時間泥棒かと言うくらいずっとずっとやってしまう。これがスマホで時間設定してもアプリを目に付きにくい場所に配置しても全然改善しなかった。残すはアプリ削除くらいしか手がない状態だったが、結局再インストールしてしまったこともある。

 このゲームを“ながら”でやらないことにするだけでも、だいぶ進歩するような気がしてきた。

 後はダラダラ時間に飲むお茶やお菓子にこだわって“真のダラダラ”を充実させるのもいいだろう。ネットフリックスを活用する機会も増えてくれるだろうし。

 そんな学びを得たので風邪も悪くないなと思えたのであった。

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