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喜界島に来てみた  幻の「白黒糖」



喜界島に来た。
元々、南の島は大好きで、沖縄、与論、屋久島、奄美までは行ったことがあった。
喜界島は奄美の東側に見える島ということは知ってはいたが、なかなか足を伸ばす機会もなかった。
しかし、である。
今回は大阪で知り合った喜界島三世のB君のご縁で島に渡った。

喜界島は淡路島の十分の一ほどの大きさで、人口は7000人ほど。
思っていたより大きな島だというのが印象である。
産業は主に黒糖製糖と胡麻精油という。
サトウキビはもちろんだが、白胡麻の生産量は国内一位だ。
実は今回の来島はその「白黒糖」という幻の黒糖を大阪でB君に食べさせてもらい、それがどんな所で作られているのに興味が湧き、食指が動いたのがきっかけである。
喜界島は世界でも数少ない珊瑚礁の島で、土地はアルカリ性で生育できる植物も限られているそうだ。それ故、ここで収穫されるサトウキビは他の島のとは違って糖密度が高いというエビデンスが報告されている。
それにアルカリ性なので他の近隣の島と違って「ハブ」がいない。
これはなんだかすごく安心感が湧いてくる。

大阪の伊丹空港から約2時間で奄美空港に到着。
そこから乗り換えて約7分の飛行で喜界島空有港に到着。
本当にあっという間だ。

さっそく翌日の午前中に黒砂糖を作る工程を見学させてもらった。
本当に昔ながらの素朴作り方なのだが、一つひとつの手順に職人さんの「見極めの勘」が冴えなければ良い品はできないことがよく分かった。これには根気と修練の積み重ねが必要。それに「丁寧さ」というのも加味される。これは我ら芸術に携わる者にも言える事である。いやはや、脱帽どす。
午後からは喜界島を車で案内してもらった。
気付いたのだが、この島、信号が一つしかない。
信号がない道路を走り続けるのがどれほどストレスがないのかよく分かった。
あと、道端に看板など情報を発する物もほとんどないので、脳が変な刺激を受けないからかずっとリラックスできる。本当に気持ちいい!


帰って来て夕陽が水平線に溶けてゆく光景をまったりと見ながら黄昏た。
島の黒糖焼酎「朝日」をロックで飲みながらトロトロ眠たくなってきた。

翌朝は波と鳥の囀りの中に雨音が混じっているBGMで目覚める。
テラスでコーヒーを飲みながら晴耕雨読の時間を過ごした。


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