小貫信昭・昭和~平成のアイドル&歌謡曲&アレコレ

ここらで扱う範囲を広げました。内容は変わりませんです。

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最近の記事

『おれは男だ!』に影響されて剣道部に入ったS君はいまごろ何をしてるだろうか。

『おれは男だ!』の主題歌は「さらば涙と言おう」である。いまや森田健作さんは千葉県の知事さんだ。でもたまに歌番組でこの曲をうたう姿をお見かけする。懐かしさが込み上げる。ちょっと恥ずかしそうに“♪さよなぁ~らは”と歌い始める姿はいまもあの頃の雰囲気そのままである。 この歌の作詞は阿久悠さん。阿久さんの歌には70年代の女性の社会進出という時代背景にヴィヴィッドなものも多い印象で、例えば僕が好きな木の実ナナさんと五木ひろしさんの「居酒屋」だったら、そこでで男女が出会い、男がモ-ショ

    • [番外編] 「東京ブギウギ」はここで生まれた(正確には着想がメモされた)というお店の話。

      中央線を愛する皆様。西荻のフランス料理&洋菓子の老舗「こけし屋」が、歌謡史に残るお店であることをご存知でしょうか。僕がそのことを知ったのは、服部良一さんの自伝『ぼくの音楽人生 エピソ-ドでつづる和製ジャズ・ソング史』を読んでいた時のことでした。 「電車が西荻窪に停まるやいなや、ぼくはホ-ムへ飛び出した。浮かんだメロディ-を忘れないうちにメモしておきたい…」(223ペ-ジ) そして服部先生が飛び込んだのがあの店だったのです。少し戻りますか、同じ223ペ-ジの前半にはこんな文

      • 三木聖子はそんなに頻繁に“まちぶせ”したのだろうか

        荒井由実が作詞作曲した「まちぶせ」は、アイドル歌謡の名曲どころか日本のポップス史に残る名曲である。で、ちょっと前にこの歌は〇〇-〇-を連想させるとかなんとか言われたりもしたけど、果たして歌の主人公は、常習的に“まちぶせ”していたのだろうか。この作品のツ-・コ-ラス目に“♪偶然をよそおい”ながら“♪帰り道で待つ”とある。おそらくこのシ-ンが曲タイトルにもつながる問題の「まちぶせ」シ-ンだろう。 どういう状況なのかというと、片思いだった相手が彼女と別れたと知って、これはチャンス

        • 観察の結果、「涙は」「飾りじゃない」ことのほうが多いと憶測され…。

          井上陽水さんが作詞・作曲した中森明菜さんの名作といえは「飾りじゃないのよ 涙は」である。この作品はテレビの中で「少女A」なんかを歌っていた中森さんを井上さんが観察し、こんな女の子じゃないのかな、みたいなことから紡いだ作品なのだけど、その頃、作者である井上さんが有していた情報は、いま言った通り、あくまでブラウン管から受けた印象と、あと、「あの娘はどうやらツッパッてるらしい」といった風評だけだったという。 もちろん井上さんは楽曲を書くことになる立場なわけだから、実際に彼女に取材

        『おれは男だ!』に影響されて剣道部に入ったS君はいまごろ何をしてるだろうか。

          聖子ちゃんの“小指の想い出”返しについて

          凄いシングルというのはたくさんある。A面が素晴らしくてB面も素晴らしい、というのがある。松田聖子はそういうのが多いが、「ガラスの林檎」(83年)はその典型的な例だろう。松本隆作詞/細野晴臣作曲/細野晴臣・大村雅朗編曲によるこのシングル、B……、いや、この言葉使いづらい。カップリングは(笑)、なんとあの「SWEET MEMORIES」(松本隆作詞/大村雅朗作曲)なのだから。カップリングはカップリングでCMソングとして大きな話題となり、結果的にこのシングルは両A面扱いとなる。それ

          聖子ちゃんの“小指の想い出”返しについて

          カンニングさえサラサラ? 伊代ちゃんはキラキラ中

          松本伊代の1982年の話題作「TVの国からキラキラ」。作詞は糸井重里さん。糸井さんが「不思議、大好き。」「おいしい生活」などの名コピーを生み出していた頃の作品だ。もちろん糸井さんと作詞と言えば、沢田研二の「TOKIO」があまりにも有名だ。 この歌、要は恋をしているとすべてのものがキラキラして見える、ということ以外、余計なことは描かれていない作品である。ただ、そこに至る状況は、自分の片思いだと思っていたらそれが両思いだと判明、ということらしい。その一報(?)を知った瞬間、森羅

          カンニングさえサラサラ? 伊代ちゃんはキラキラ中

          「センチメンタル・ジャ-ニ-」という旅と伊代ちゃんのデビュ-について

          1981年のデビュ-曲「センチメンタル・ジャ-ニ-」は、デビュ-にして彼女の代表曲となった名作で、湯川れい子さんによる“♪伊代はまだ~ 16だから~”という、本人の名前を織り込んだ歌詞も新鮮だった。彼女はこれから世間様に自分の名前を知って貰おうという新人さん。そのこと改めて思うと、これは新鮮どころか当時としては斬新なアイデアだったのだ。さらにこの曲、アイドルの適正年齢ともいえる16歳の淡い恋心がテ-マだが、長く洋楽の評論家として活躍してこられた湯川さんの作詞ということで、洋楽

          「センチメンタル・ジャ-ニ-」という旅と伊代ちゃんのデビュ-について