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中国版テスラ、NIOの成長戦略。最初からハイエンド市場に進出することで、イノベーションのスピードを加速する

5月22日から23日まで、2021清華PBCSF GROBAL FINANCE FORUMが北京で開催された。「中国版テスラ」とも称される電気自動車ベンチャーのNIO(蔚来)の創業者兼董事長、CEOの李斌氏が出席し、講演を行った。李斌氏の講演によると、NIO(蔚来)の位置づけは一般的な自動車会社とは異なり、NIO(蔚来)は登場するやいなやハイエンド市場に進出した。

「もし私の車が安すぎた場合、多くの新しい技術を使うことができません。もし私の車が比較的高い価格で販売されていれば、そこにいくつかの最新の技術を使うことができます。」

彼は、ハイエンド市場への進出はイノベーションのスピードを加速することができるのだと考えている。

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李斌氏によると、NIO(蔚来)は中国の大部分の自動車会社とは位置づけが異なる。中国の大部分の会社は下から上へと徐々に上昇していくことを選択しているが、NIO(蔚来)は登場するやいなや主流となるハイエンド市場に進出している。NIO(蔚来)はBMW、メルセデス、アウディなどの豪華ブランドとは異なる。BMWやメルセデスといった海外ハイエンド車は中国市場を対象としたイノベーションはむしろ少なく、全体的なスピードはさらに遅いが、NIO(蔚来)はそうではない。

起業の観点から言えば、李斌氏は、「ハイエンドな市場を作ることは、10万もの中級市場を作るよりも成功する確率が高く、競争力がある」と考えている。そこには主に2つの理由があります。1つめは税収、バッテリーコストなどの面で有利となること、2つ目は販売価格の高い車は最新の技術を使用することができ、革新のスピードがより速いことです。

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李斌氏は、「NIO(蔚来)には最も基本的なスタンスがある。ユーザーに良い体験を与え、電気自動車を好きになってもらいたいということだ」と語った。革新を体験することは中国企業の強みで、NIO(蔚来)は利用シーンを極め、「給油ではなくバッテリー交換という便利な方法で、ガソリン車が行けるところに電気自動車も行ける」ようにした。NIO(蔚来)は現在、全国に220カ所のバッテリー交換給電スタンドを保有しており、年末には500カ所に達する計画だ。


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