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 先日仲間の元を訪ねたら、居室のホワイトボードに、「大樹七海(おおきななみ)」の日本語と英語の、様々なアイデアのサインがぎっしり書かれていた。

「見て見て!」「みんなでサインを考えたんだよ」「本が出たからサインしないとね!」。中でも、”おおきな波”の上で人がサーフィンをしてるみたいな英語のサインと、漢字で一筆書きよろしく書かれたサインがお薦めだった。

 そんなものを見せられたらさぁ・・・すごいよ・・・この人たちは、、、と思った。目頭が熱くなった。私はこのホワイトボードの映像を一生忘れないだろうな。私がくるまで、一生懸命アイデアを出してくれていた映像も思い浮かべた。

 人生には幾つものページがあって、忘れられないシーンがあって、私のマンガのページの映像も、そこに書かれている言葉も、実際に自分が体験したり、目撃したりして、心の臓に突き刺さったことが、随所に織り込まれている。

 きっとこのシーンもいつか、私の次のマンガの中で形を変え、同じ魂を維持したまま描くことになると思う。

 それからそのサインの練習をしたけれど、仲間が上手すぎて、上手くアレンジが出来なくて、まだ上手く自分のものになっていない。

 1年かけて出来上がった本が、数日前から続々とみんなの手元に届いている。サインが欲しいと言って下さってる。それまでに、このサインの練習を重ねて、仲間の想いを自分の身体に染み込ませ、そしてそれをまた、返すのだ。いつか自然にサラサラと書けるようになる頃は、自然に人の想いや願いや気持ちを汲み取り(サイレントマジョリティーの良心を)、頂いたプレゼントをおっきくして届けられる作家になっている頃だといい。

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