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仕事が安定しないという事|マンガ投稿で収益いくら?⑭


安定しない収入、逼迫する家計。

こんにちは。最近、午前中にはと思っていた投稿時間が昼から午後へとズレまくってきていますが、今日も頑張って記事書きます。
描きためて配信設定を設定した方が良いのでしょうけど、行き当たりばったりで始めてしまったため、マンガの進行などもあるのでなかなか思うようにいかないのはもどかしいところです。

昨日、離婚してからのことを色々書きましたが、精神的な解放感はあるものの、よっぽどしっかりしたお勤め先がないと、やっぱり経済的な困窮はついてくるものです。

私の母も、若い頃は住み込みで働いており、結婚して父親が経営する自営業の専従者になりましたが、離婚後、その専従者としての職歴は、職歴と認められませんでした。

就職をするにも、専業主婦扱いになってしまうとこぼしており、ようやく見つかった仕事は家政婦さんでした。
決ったお宅に家事のヘルパーさんとして通うことになったのです。
仕事に選択肢はなかったが、安定した収入を得られて、自分の稼ぎがあるとないとは大違いです。

そこで数年勤めて、その後、マネキン会社を(アパレル系派遣会社)経て、ブティックの雇われ店長になった時が、一番母が充実していた時期ではなかったかと思います。

バブル崩壊で店が縮小し、職場がなくなってピンチになったこともありましたが、今度は今までの『職歴』に助けてもらえ、仕事がつながりました。

家政婦をやめたのは体力に限界がきて、色々あり、転職に踏み切ったのですが、離婚をやめてイキイキしたまでは良かったが、その後は私ら娘も仕事がなかなか安定せず、親子でバタバタしてたもんです。(笑)

今日のマンガ 親子で無職

ほんとうにあった笑えない話(笑)

学校卒業する時、進路相談とかありますよね。
10代とか20歳前後ぐらいで自分の将来決めるって、親が医者やってたとか親が政治家やってたとか、親が芸能人とか、身近にわかりやすいサンプルがないと、方向性なんてわかりませんよね。
親と同じ方向へ行くのは、まともに生活できているとか、しっかりしたレールがきちんとある方々ですね。
おおかたは
「親が農家で苦労して自分は勤め人になって欲しいって言われた」とか
「親が〇〇で苦労したから自分はそれはイヤ」
みたいな、反面教師的な方向性が出てくる感じではないかと思います。

もしくは、離婚した後の母のように、それしか選択肢がない場合‥

漫画家は水商売のバクチか

今日、たまたまX(旧twitter)のタイムラインに流れて来たポストで、ある俳優さんが、「俳優になるには」という本などはあるが、通常の仕事のように、資格を得たり、試験を受けてなるシステムはない、といった事を仰っていました。
俳優が「自己責任」と言われることについてからの、長いスレッドです。

引用させていただきます。

つまり先生達も先輩も、誰一人として「俳優になるための確実なルート」を提示できないのだ。じゃあ自分はこの学校で3年間、睡眠時間2、3時間の地獄の生活を続けて「演技」を勉強した後、「どうやって」俳優なればいいんだ・・・?入学して、いきなり「俳優になる」という夢が暗礁に乗り上げた(続

これ、マンガ家を目指してる方もそうですよね‥

昔はマンガ家の場合、商業誌での連載を持っていて、単行本を出していて‥っていうのが、一般的に『マンガ家』と見なされてたと思います。
今では、
「下手に商業誌で連載するよりコミケで同人売ってた方が儲かる」なんて方も居られるし、今の私のように、ネットで作品をアップしているうちに仕事につながるなんて期待もわずかにあるかもです。
‥が、「こうしておけばお金が稼げる」なんてのは、自営業やフリーランスでは正解なんてないですよね。

なったはいいが、どうやって稼ぐか?までがシステム化しておらず、
「コレをすれば確実!」なんてのも、ケースバイケース。
マンガ連載だけで食べて行けるなんてバクチですよ‥

「ギリギリでいつも生きていたいから~Wow~」って歌が流行ってた時、
「酔狂な人らだな」と冷ややかな目で見ながらマンガ描いていたことも思い出します。

「そのかわり、当たればデカいから」
編集の人などは、氷山の一角の例えを出してきて励ましたりする場合もありますが、どんだけ当たればその後の無職期間を過ごして行けるでしょうか。

アニメを数回リメイクされていた超有名マンガ家さんですら、一発だけではあとがなかったりするわけで‥

マンガ家の職歴はまったく重視されない一般職

どうにも生活が不安定で、母に生活費のお金を借りることが多くなってしまった頃、母がとうとう言いました。

「このままマンガの仕事を続けても生活が苦しい一方なら、やめて他の仕事を探したらどうか」

せっかく漫画家として連載をもらって、仕事が安定してきても、毎月の生活に困るぐらいなら、普通の仕事をしたほうが良い。

まあ、今思うとホントそうです。
定収入で確定申告しなくて済む楽さ、福利厚生の有難さ‥
年を取ってから受ける厚生年金も差がありますし、寝る間も惜しんで机にしがみつかなくても、定時にきちんと毎日通勤して真面目にしていれば、月に一定のお給料がもらえる有難さ。

こういうのが、マンガ家はないんです。
「スキだからやってるんだろう」で、それまでの努力とかは金に結びつかないのですね。

自営てそういうものですから、出版社に頼らず自分で営業もしないといかんのですね‥
自分で描きたくないもん描いても、原稿料だけもらえばあとは自己責任で仕事は続かなかったりするんですね‥
連載でもらった原稿料も「報酬」扱いで、定期的な収入とは認められないんですねえ‥

「私も今ならお金を貸してあげられるが、年を取ってからはそれはできないぞ」
と母。
もう、まったくその通りでございまして、しかも、当時はネット環境なんて今より整っておらず、PCの扱い方もわからんし、ネットでお仕事募集などもできなかったわけですよ。
今さら新作ひっさげて編集部周りするのも疲れたし、すっかり詰んでしまって、お勤め仕事を探すことにしました。

しかしねえ‥ないんですよ‥
マンガの仕事始める前は、アルバイトでお金貯めてはやめて、執筆して、みたいなことしていたので、外で働いた経験はあるのですが、その後、マンガばっかり書いていたので、「職歴」として扱われるものが、ほぼないも同様だったのです。
マンガ家として14年ほど自分で生計をたてていても
「職歴にブランクあります」と同等になっちまうのです。

派遣会社に登録しても、派遣の営業さんが企業に紹介するときは
「マンガ家ってこと伏せてもいいですか?」
なんて言われることもありました。
特殊すぎて扱いがしにくいって思われるのでしょう。
そんでも、一般事務や販売などで1年も続けば『職歴』になるので、初心者歓迎の簡単な事務のアルバイトから始めて、ちょっとずつPC覚えて資格とって、一般的な事務職ならなんとか仕事できるようになってきました。

お世話になった派遣会社さん(パ〇ナじゃないよ)

ちなみに、母の時と一緒で、ある会社でようやく産休代理の仕事について、2年ほど仕事をしたとき、その会社の課長が、派遣の営業さんとの面接のときに
「イヤ~オオサワさんはよくしてくれて‥」
と言ってくださったのがきっかけで、その派遣会社さんは、けっこう何かあると仕事繋がるようにと配慮してくださって、なんとか生き繋いでこられました。

余談ですが、その派遣会社さんの登録に行った時、面談をしてくださった方が、自分が漫画家だったと知ると、
「マンガ家なんですか?私マンガ大好きなんですよ!何かいていたんですか?」と大喜びしてくださり、
「私が仕事紹介したいのに!ウチの管轄なら良かったのに!」
と大興奮していました。
有名でもなんでもないので申し訳なかったです‥

その後、自分の希望地域での営業さんやコーディネイターさんらとは、契約終了後には次の仕事紹介してもらえ、顔なじみになり、付き合いも長くなってきました。

そんなある日、営業さんが言いました。

「ずっと知りたかったことがあるんです。
大沢さんの描いたマンガって、どんなマンガなんですか?」

エッ??」Σ(●;´)Д`)

派遣の職場へ紹介してもらう際、職歴を描くシートには、一般的な仕事のみ書くことが多くなり、マンガの仕事は伏せることに慣れてきた頃でしたので、その質問には大変驚きました。

「まだ売ってるなら買いますよ!」
までも言ってくださいました。

私は単行本も出したことのない漫画家だったので、「コレですよ」と差し出せるものがなかったのですが、その頃丁度、タイミングよく、漫画家の佐藤秀峰さんが運営を始めた『漫画図書館Z』に過去作の掲載を始めていました。

「エ〜?なんかくだらない漫画ですよ~(笑)
一般的な漫画を想像してるとガッカリさせちゃいそうですよ~
普段接してる人にお見せするのも恥ずかしいですし‥」

と、一度はお断りしたものの、その後も、顔を合わせたとき
「他の人には絶対言いませんから!
自分だけの心にしまっておきますから!」

と言うので、ではこのURLから見れますよ‥と教えたのです。

その後、営業さんは、約束通り心の中にしまっておいてくださったようです。

しかし、その後、その営業さんは他の会社から引き抜かれたとかで、その派遣会社を辞められてしまいました。
最後だからとご挨拶に来てくだり、
「自分の後任は、しばらくコーディネイターの〇〇が務めますので安心してください。」
と、言い残し去って行きました。

後任のコーディネイターさんも、顔なじみで、時々事務的なことでやり取りがある方でした。

コーディネイターさんが、その後何かの際に職場に面会に現れた時のことでした。

「あの‥△△(辞められた営業さん)から聞いたんですが‥
大沢さん、△△には作品、お見せしたんですか?

「エッ!?」

ギクッとしました。
コーディネイターさんは、こちらの緊張を察して続けました。

「△△は、大沢さんとの約束だから、絶対自分からは教えられないので、見たかったら大沢さんご本人にお願いしてみたらよいって言うので‥
私も、絶対人に言いませんから。」

と言うのでした‥

「イエ、あまり人に堂々とお見せするような、立派なマンガってわけでもないし、恥ずかしいですよ~」

という私に、

「派遣の仕事は仕事、漫画は漫画って、割り切って見ますから!
それはそれですから!」

と仰るので、またURLをお伝えしました。

その後、△△さんとお会いしたとき、いつもと変わらない様子で、いつもとかわらない事務的な話と雑談で笑っていた最後に、
「ああ、読みましたよ!」
と言われました。

「エッ!読んだんですか?ありがとうございます!もう~スミマセン!」
(なぜか謝る自分)

「アレはアレですからー!」

△△さんは、笑顔で去って行きました。

(ちょっと待って!アレはアレってどういうこと?!)

それが言えず、見送った私でした。

今でしたら、kindleで見てもらえますよ~(笑)

ジャパンでは派遣会社が増えすぎて、大変なことになってますが、漫画描きながら生活費を稼ごうと思うなら、残業なくて契約更新の形の派遣での仕事はけっこういいなと、自分では思ってました。
レディコミ系漫画家さんが描く話も、派遣で働く人の話が増えましたし、漫画って時代を切り取っているのだなと改めて思いますよ‥。

それではここでいつもの

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