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いっしょに学ぶ仲間がいたら学校は楽しいのかも


私が自分の子どもに中学受験を勧める理由の一つに、仲間との出会いの可能性があります。
もちろん、学校でのカリキュラムや教師陣、設備などによる教育の質への期待があることはもちろんですが、いっしょに学んでいく仲間との出会いは、何よりも大事ではないかと思うのです。


この春、うちの子は公立小学校の2年生。
昨年の今頃、学校に入学したばかりの頃は、気の合う友だちを見つけるのに時間がかかってやきもきしていました。
ただそこに偶然集ったという接点だけでは、目の前の相手を友だちだと認識することは難しいタイプのようです。
そして、本人は気の合う友だちがいないことを少し気にするようでもありました。

便宜上地区で分けられたエリアに住んでいて、同じ学校に通うことになっただけ。
それだけで仲良くしなさいというのは、たまたま同じ電車の同じ車両に乗り合わせた人と友達になりなさいと言われているようなもの、というたとえ話は誰かが言っていたような気がします。
しかも、どこに住んでるかによって学校の規模も違って、そもそもの母数も違う。
これこそ学校ガチャみたいなものですよね。


共通項は、年齢と住んでいる地域だけ。
子どもの頃の私は、それだけでのつながりであっても、クラスの中にいる子たちを友だちだと疑いませんでした(小学校に入学したての頃の話です)。

その価値観が自分の子によって崩されるとは思ってもみませんでした。
もちろん、もう少し年齢が大きくなればこんな都合の良い考え方はできなくなるでしょうが、まさか小学校に入学してすぐ、友だちができないという悩みを抱えるとは、予想外の問題に戸惑ったのでした。


友だちがいないと学校に行くにも楽しくないですよね。
学校での勉強が面白い!楽しい!なんて子のほうが珍しいわけで、友だちといかに楽しく過ごせるか、のほうが学校生活における比重は大きいのではないでしょうか?

いや、むしろ人間関係に概ね問題なく過ごせて初めて学校での学びに取り組めるのかもしれません。

友だちができた今でも学校は楽しくないようなので、それはまた別の問題があるのですが。


今はまだ、近所の中学校以外にも、試験を受けて入る学校があること、そして学校によって学べることが違うのだということを伝えている段階です。

フィールドワークや体験学習を重視するところ、英語教育に力を入れているところ、図書室の蔵書が豊富なところ、進学のための勉強に力を入れているところ、スポーツやクラブ活動が盛んなところ…

挙げていけばきりがないくらいいろいろな学校があります。
そして、子どもが興味を示す学校というのはやはりあって、どこでもいいというわけではないようなので、そういうところには似た者同士や友だちになりやすい子がいる可能性が高いのではないかと期待しています。
似たようなことに興味関心がある友だちがいたら、楽しく学校に通える可能性も高くなるんじゃないかとも思うのです。


学校で学べることはたくさんあります。
それは、公立私立を問わず、内容もさまざまにあるはずです。
でも、その学校に行くためには、友だちがいるかどうか、いっしょの空間で学ぶ仲間としていられるかどうか、これはかなり重要な要素ではないかと思うのです。
だから、中学受験という選択肢もあるんだよ、ということをかなり早い段階から意識して伝えることにしました。
今のところ、本人も受験をして中学に行って、自分の興味のある分野を学べることを目標にしています。


出会いと別れの時期の真っ只中で悩んでいる子どもも、その周りの大人もいるでしょうか?
今いる場所で友だちが見つからなくても全然不思議なことではありません。
友だちを求めない選択肢ももちろんありますが、求める限りは、他の場所にいるのかもしれません。
他の場所があるかもしれないと知っておくこと、それだけで心を軽くすることができるといいなと思います。

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