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ゲームセンターと非行少年と。

●高校受験が終わって気が付いたら
ゲームセンター立ち入り禁止になっていた。

ゲームセンターは非行少年の溜り場になってるとか
青少年の非行を助長しているとかで
児童は立ち入り禁止、入店を見つけ次第
警察に通報されることになっていた。


●私が小さい頃、格闘ゲームの全盛期。

そう頻繁にゲームに使えるほどのお金が無いのと
アーケードゲームが下手なのと
他の人のプレイを観るのが好きだったので
実兄や知らないお兄さん達の格闘ゲームのプレイを
よく見学させてもらっていた。

「すっげぇ!!兄ちゃんスッゲェ強い!!」
「別に、たいしたことねぇし」(ドヤァ)

などとやっていると他にも観客が集まってきて
いつのまにかストーリーモードが対戦モードになっていて
反対側にも応援がついたり、対戦待ちの列が出来たりして
ちょっとしたお祭騒ぎになっていた。

私にとってゲームセンターは非行少年の溜り場というイメージはない。
どちらかというと暇人と寂しい人が集まっている場所だった。
行けば誰かに出会えて、騒がしいゲーム音も寂しさを消してくれるから。

相手のことを詮索するような人もいなかった。
そこでは生まれも育ちも社会的な立場も関係なく
ただの1プレイヤーになるから。

名前も、どこの誰だかも知らないが
あの日の格闘ゲームのお兄さん達は元気にしているだろうか。


●ゲームセンターを禁止にして非行率が減ったとか言う人がいるが
私は非行が減ったとは思わない。
ゲームセンターじゃなくて別の場所で悪いことしてるだけ。

ゲームセンターっていうわかりやすい場所から、
別のわかりにくい場所に移動して、悪いことしても見つからなくなっただけ。
非行数が減ったのではなく検挙率が下がっただけ。

本当にゲームセンターが非行少年の溜り場だというのなら
夜遊び程度の可愛い非行のうちに一網打尽にして補導すればいいものを。

非行の一言で片付けられてるが、盗んだり壊したりせず、夜うろついてるだけなら家に居場所がない子だと思うし、昼もいるなら学校に居場所が無い子だと思う。

行き場のなくなった非行少年にやさしく声をかけてくれるのは
悪い大人ばかりだ。

見つからない非行は雪だるま式に膨れ上がって
最終的に最悪の結果になって発見される。
非行なんて可愛い言葉じゃ許されない犯罪にまで成長する。

そもそも本当に悪いことをしている非行少年は
ゲームセンターにいるのだろうか。
そんなすぐに警察に捕まりそうな場所うろついてて平気なのか。

だとしたら自分のことを誰かに見つけて欲しいんじゃないかと
私は思う。

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