O plus E note

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O plus E note

アドコム・メディア(株)発行のWebメディア。雑誌「O plus E」はOptronics plus Electronicsが由来。紙媒体は休刊中ですが,関連する技術などもふくめ,ゆるっとした情報を掲載できればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

マガジン

  • エール ―若き画像研究の旗手へ―

    輿水大和先生ご執筆の連載「エール ̶若き画像研究の旗手へ̶」では,画像処理・センシング技術などの「研究者」にフォーカスし,輿水先生から研究者への応援・期待を込めたエールを届けます。  この連載が読者の皆様に,取り上げられた研究者や研究内容に着目するきっかけ作り,またひいては画像技術の発展に資するような有益な情報を届けられることを祈念します。 輿水大和(こしみずひろやす) 先生 (同)YYC ソリューション CEO,中京大学名誉教授,IASAI名誉所員,理化学 研究所客員研究員。 現在,IEEE(Senior Member),IEEJ(フェロー),IPSJ(フェロー/終身 会員), JFACE(総務理事),SSII(顧問/会友),JSPE(IAIP 顧問/特別 委員),IEICE(終身会員),(公財)ASTF中小企業企画委員会副委員長, (公財)萩原学術振興財団(理事)などで活動中。

  • 私の発言

    雑誌「OplusE」の連載「私の発言」を掲載します。光学,エレクトロニクス,画像などの分野で活躍されている方々へのインタビューです。noteでは2010年4月号以降の掲載文を順次公開しています。写真は連載第1回目の誌面から。

  • アドコム・メディアの書籍 ブックレビュー

    アドコム・メディアから発行している書籍のブックレビュー(書評)を掲載します。(モニターからのレビューも含みます) 書籍ご購入時のご参考にしていただければ幸いです。また,今後弊社で書籍等企画の際に参考にさせていただきます。

  • ホログラフィーアートは世界をめぐる

    アートとサイエンスが融合した,ホログラフィーアートの第一人者の石井勢津子さんによる連載。作品の紹介とともに,エピソードや作品に込めた想いなどを綴っています。 雑誌「O plus E」に掲載されていた好評連載を,順次noteで公開していきます。

  • 書籍の試し読み:アドコム・メディアのオンライン書店

    アドコム・メディアで出版している書籍,試し読み用の記事をアップしています。よかったらちょっとのぞいてみませんか。

最近の記事

  • 固定された記事

雑誌 O plus E,noteでひっそり復活です

弊社で1979年より発行していた雑誌「O plus E」,昨年2022年12月発行号をもって休刊していましたが,ひっそりとnoteで復活いたします。 展示会と、展示会から生まれた雑誌「O plus E」  機械試験所(現在の産総研)の図書館で仕事をしていた創業者の松下要(もとむ)は、1964年に現在の精密工学会の事務局業務などを請け負う「精機通信社」を立ち上げました。やがて精機通信社は現在の「国際画像機器展」や「画像センシング展」の前身となる展示会の事務局を担当するように

    • エール ―若き画像研究の旗手へ― 第3回 「物体指紋」で画像技術界をバズらせた石山塁博士―モノのタグなし認証技術―

      序「物体指紋」の石山塁博士  ビジョン技術の実利用ワークショップ(ViEW2011)のIS会場ゾーン左手奥にて石山塁博士が,はにかみながら熱弁されていた。ViEW2014(機械部品の話題)の時だと本人はおっしゃるが,ViEW2011(メロンの話題)である。その様子が他にない強い印象であった。  初めてお声かけしたときの記憶は鮮明である。石山さんの所属は「NEC情報メディアプロセッシング研究所」であったが,連名者には「宇宙システム事業部」とあった。その意外性とともに,論文タイト

      • 私の発言 市原 裕氏 若手は幅広くチャレンジしてほしい

        (株)ニコン 市原 裕 「やりたいことをやれ」聞き手:本日はよろしくお願いします。まず初めに,市原さんのご経歴をお聞かせ願えますでしょうか? 学生時代も含めてお願いします。 市原:大学は東京大学の教養学部でした。基礎科学科という教養学部の専門課程です。東大は特殊で,駒場に教養学部があって,入学当時はそこでみんな一般教養を学び,2年の後期から本郷の方で専門を勉強するという形を採っています。たぶん,この教養学部の先生が「自分たちも専門を教えたい」という気持ちがあったのだと思うの

        • ブックレビュー「レンズ光学の泉 -結像の新たな地平を拓く-」

          (レビュアー:magnon氏) はじめに 今回 X (旧Twitter)でアドコム・メディア(株)殿が本書のモニターの募集を行っていたので、応募したところ当選したため、本書のレビューを行うこととなった。本書の内容は大雑把に後述するが、現在の私の本業で新人~中堅技術者向けの教育を行う機会があり、ちょうど本書の内容が参考となったところもあったため、非常にタイミング良く読む機会に恵まれて感謝している。  この文書の筆者である私のことに関して簡単に触れておく。私は学生時代の頃はラ

        • 固定された記事

        雑誌 O plus E,noteでひっそり復活です

        • エール ―若き画像研究の旗手へ― 第3回 「物体指紋」で画像技術界をバズらせた石山塁博士―モノのタグなし認証技術―

        • 私の発言 市原 裕氏 若手は幅広くチャレンジしてほしい

        • ブックレビュー「レンズ光学の泉 -結像の新たな地平を拓く-」

        マガジン

        • エール ―若き画像研究の旗手へ―
          3本
        • 私の発言
          16本
        • アドコム・メディアの書籍 ブックレビュー
          1本
        • ホログラフィーアートは世界をめぐる
          13本
        • 書籍の試し読み:アドコム・メディアのオンライン書店
          8本
        • O plus Eやアドコム・メディアの書籍についてのnote
          3本

        記事

          ホログラフィーアートは世界をめぐる 第12回 太陽の贈り物シリーズ part 1 ―野外インスタレーション―

          機は熟した  太陽の贈り物シリーズ(Apollonian Gift series)のスタートは,1997年の「メビウスの卵・多摩展」に出品を招待されたことがきっかけであった。アート,サイエンス,テクノロジーの境界を取り払ったユニークな趣旨の展覧会で,「メビウスの卵」は「メビウスの輪」と「コロンブスの卵」に由来して命名したと,実行委員会代表の石黒敦彦氏(サイエンス・アート研究者,「“来るべき芸術”のためのワークショップ」設立者・代表)から聞いた。この展覧会の展示環境が,建物内の

          ホログラフィーアートは世界をめぐる 第12回 太陽の贈り物シリーズ part 1 ―野外インスタレーション―

          私の発言 小柴 昌俊氏 「これなら,俺は,やりたい」と思えるようなものをつかまえさせるのが教師の役目

          小柴 昌俊 物理に進んだのは「こんちくしょう」と思ったから聞き手:小柴先生が物理の道に進まれたきっかけをお教えください。 小柴:私は大体,大学の理学部物理学科に入ろうなんてことは夢にも思っていませんでした。それなのに,なぜ物理学科を受けて入ったか。  私がいた高等学校は全寮制で風呂なんてありませんでしたので,生徒の委員が戦争の焼け跡を走り回って,焼け残った変圧器を見つけて持ち帰ってきて,その電熱で電気風呂を作りました。だから,先生とか先生の家族も,その風呂に入りに寮に来て

          私の発言 小柴 昌俊氏 「これなら,俺は,やりたい」と思えるようなものをつかまえさせるのが教師の役目

          私の発言 武田 光夫氏 “汽水”には面白そうなテーマが集まる

          電気通信大学 教授 武田 光夫 “電波”から“光”へ聞き手:本日はよろしくお願いいたします。先生は,学部ご卒業の大学は現在のご所属と同じ電気通信大学ですね。電通大に入学されたキッカケは何だったのでしょうか? 武田:小学生のころの鉱石ラジオ作りから始まった遊びが,中学生のころにはアマチュア無線(JA1HXX)になり,自作の送信機と受信機を使った外国とのモールス交信に夢中になっているような“無線少年”でした。高校まであまりまじめに勉強しないまま,趣味の延長のようなかたちで電通

          私の発言 武田 光夫氏 “汽水”には面白そうなテーマが集まる

          エール ―若き画像研究の旗手へ― 第2回 「田舎のネズミ」を自任する寺田賢治先生―産学現場に阿(おもね)ない疾走にエール―

          序-飄飄のうしろの動かぬもの- 徳島大学の寺田賢治先生は,飄飄(ひょうひょう)としていてつかみどころがない。おおむねそう評されている。  写真1はその佇まいを映していて印象深い。「掴まれよう」とか「評価されたい」とかには無関心,ないしそんな我欲からは自由なのかもしれない。ところが,そのような佇まいのままに,画像技術産業界の現場から信用を勝ち得て,同時に多くの研究者たちからも信頼されている。そんな稀有な佇まいの画像AI研究界の研究者・教育者の旗手,寺田先生にエールを贈りたい。

          エール ―若き画像研究の旗手へ― 第2回 「田舎のネズミ」を自任する寺田賢治先生―産学現場に阿(おもね)ない疾走にエール―

          【試し読み】画像技術の宝物 ~「ナラティブ技術論」のススメ~ 中巻 画像技術は,いよいよディープなり!

           2023年12月に発行した電子書籍「画像技術の宝物 ~「ナラティブ技術論」のススメ~ 中巻 画像技術は,いよいよディープなり!」。同書の「まえがき」と本文の一部を抜粋して紹介いたします。ご執筆は輿水大和先生(中京大学名誉教授)です。 ま え が き アドコム・メディア㈱のO plus E 誌にて,『輿水先生の画像の話』という連載エッセイが2018 年1 月号からスタートした。『画像技術』を同誌の所掌のもっと主軸ちかくに置くためのお手伝いを依頼されたのだった。数えて5 年の

          【試し読み】画像技術の宝物 ~「ナラティブ技術論」のススメ~ 中巻 画像技術は,いよいよディープなり!

          ホログラフィーアートは世界をめぐる 第11回 キルギスにて

           初めてキルギスを訪れたのは,2001年国際光学シンポジウムに出席のためであった。これまでまったく縁のないエリアであったが,1991年のソ連崩壊後のキルギス(キルギス共和国)には興味がわいた。辻内順平先生から「旧知の光学研究者(アスカル・アカエフ氏)が,独立後初代大統領になりましてね。それに風貌がまるで日本人みたいでして。」という情報を耳にしたからだ。いつか機会があったら一度訪ね,アカエフ氏に会ってみたいものだと思った。それから10年も過ぎたころ,土肥寿秀氏(コニカミノルタ(

          ホログラフィーアートは世界をめぐる 第11回 キルギスにて

          【試し読み】撮像新時代CMOSデジタルイメージング 撮像システム編

           今回紹介する電子書籍『撮像新時代CMOSデジタルイメージング 撮像システム編』は2023年6月発行の電子書籍『CMOSデジタルイメージング イメージセンサー編』の続編です。「イメージセンサー編」は≪CIS(CMOSイメージセンサー +デジタル≫ の進化を技術動向の観点で紹介しました。  今回の「撮像システム編」はマシンビジョンに関する解説となります。ここにはカメラの要素技術全てを含みます。  その要素技術である,照明,光学系,伝送技術(ハード・ソフト),前処理を含んだマシン

          【試し読み】撮像新時代CMOSデジタルイメージング 撮像システム編

          エール ―若き画像研究の旗手へ― 第1回 画像AI研究の「こうありたい」テクノクラート像-現場に深く根差した佐藤雄隆博士- 

          -A more than the expected Technocrat of Image AI Researches―Dr. Yutaka Sato― 序-「エール」の経緯-  本誌を出版するアドコム・メディアから,今号からの新連載である『エール—若き画像研究の旗手へ—』という,“かなり難題” なオファーをいただいた。難しいと思ったが,“一縷の” 可能性があったのでドキドキしながらもお受けした。一縷の可能性というのは,現在進行中の本誌の連載(『輿水先生の画像の話—その魅

          エール ―若き画像研究の旗手へ― 第1回 画像AI研究の「こうありたい」テクノクラート像-現場に深く根差した佐藤雄隆博士- 

          本物を目指して「門前,市を成す」であれ

          東京大学 教授 古澤 明 人が行かないところに行く,人がやらないことをやる聞き手:物理学者の世界のトップランナーでいらっしゃる古澤先生が理学部の物理学科ではなく工学部の物理工学科に所属されているというのはちょっと異彩だと伺いました。なぜ工学部に進もうと思われたのですか。 古澤:日本の特殊事情なのかもしれませんが,日本には物理学会と応用物理学会があるように縦割り行政になっています。世界ではこのように分かれているところはありません。私はカリフォルニア工科大学(Caltech)

          本物を目指して「門前,市を成す」であれ

          【試し読み】結像の新たな地平を拓く レンズ光学の泉

           先月(2023年12月)に発行したばかりの書籍「結像の新たな地平を拓く レンズ光学の泉」(以下,「レンズ光学の泉」と記します)。同書より一部を抜粋して紹介いたします。ご執筆は渋谷眞人先生(東京工芸大学名誉教授)です。  実は今までご紹介してきた試し読み版は,すべて電子書籍でした。今回初めて印刷版の書籍の試し読みをアップします。今後,少しづつ適用を拡大していけたらと思います。 単行本発刊にあたり 本書は2020 年3・4 月号から2022 年11・12 月号までO plus

          【試し読み】結像の新たな地平を拓く レンズ光学の泉

          ホログラフィーアートは世界をめぐる 第10回 旅するホログラム part 2

          小石ちゃん(Piccolo sasso?)  1985年イタリアのジェノバで開催された日本フェスティバル「日本―未来の前衛」(カタログ図1 (b))に招待された。この展覧会は日本の現在の文化を紹介するという企画で,映画,デザイン,ファッション,舞踏などのジャンルが網羅され,コンテンポラリーでラディカルな作品が上映,展示された。私の展示会場(図1 (a))のパラッツォロッソ(赤い宮殿)は,大理石の床の歴史的な美しい空間であった。いつものとおり事前サンプルを送り,重さを指定して

          ホログラフィーアートは世界をめぐる 第10回 旅するホログラム part 2

          【書評】光ファイバー入門 改訂5版

           本書の著者である末松安晴氏は光ファイバー通信・通信用長波長帯半導体レーザーのパイオニアである。また伊賀健一氏は垂直共振器型面発光レーザーの発明者であり,両者とも世界的に高く評価されている。したがって,両氏が共著となっている本書は自ずと光ファイバー通信のバイブル的存在になることは容易に想像がつくが,特筆すべきは,初版発行が光ファイバー通信実用化前の1976年であり,改訂第5版が発行された本年(2017年)で41年が経つことであろう。その間,15万部が発行されているとのことであ

          【書評】光ファイバー入門 改訂5版