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レビューの最初の読者は誰か

 突然ですが「レビュー」を参考にされたことはありますか? 私自身、食事に出かけるとき、物を買うとき、病院にかかるときなど、グーグルマップのレビューを参考にすることは多々あります。

 余談ですが、店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディア・『口コミラボ』によると、20代など年齢層が低いほど口コミを見るが口コミを投稿せず、50代など年齢層が高いほど口コミを見ないが口コミを投稿する傾向にあるそうです(個人的にはなんじゃそりゃ、という気持ちです)。
 さて、余談は横に置いておいて…

レビューは急にやってくる

 店舗営業をしているこちら側の流れを書いてみよう。「レビュー」はいつだって予告なしにやってくる。「ふふふ〜ん♪」と鼻歌交じりにテレビを見ているときに辛辣なレビューがやってきてハートを粉々に砕かれることもあるし、「今月売上厳しいな〜」なんて眉間にしわを寄せているときにやってきた暖かいメールで心が救われることもある。

グーグルレビューの場合

 まずこんなふうにメールが飛んでくる。画面の上での星の数で小さな安堵を得て、レビューを最後まで読みもう一度安堵する。もちろん安堵しない場合もある。全てのレビューに返信ができていない現状ではあるが、不条理に思えるレビューに対しては、私は返信でクリアにする。例えば「エアコンがなかった!」と書かれたら「あります!」と返信するように。ただこれも、悪気はないかもしれない。我々としては(この気温でエアコンはいらないだろう)と思ったけれど、ゲストにとっては必要な室温だったのかもしれない。ただ、レビューの話として言いたいのは、未来のお客さんがそのレビューを読むので、エアコンのある・なしはクリアにしておくべきだということ。

 ちなみに低い星の数でも、納得の行く場合もある。その際は返信できちんと謝る。私の立場としては、原因がどこかにあるのであればそれを確認してゆかなければならない。これはそんな例。

ブッキングドットコムのレビューの例

 ブッキングドットコムにレビューが入った際は、私のiphoneが"ビ〜ン"と鳴る。宿側のアプリ・『Pulse』に通知がきた音だ。ちなみに他のSNSとは着信音を変えている。だからこの"ビ〜ン"がきたときは、ドキっとする。
 以下のキャプチャはゲスト側の画面。宿側の画面にはこれに加えて宿泊者の情報(宿泊した日や予約番号)なども画面に現れる。こういったレビューはポジティブな部分もネガティブな部分も、未来のお客さんにとって有益な情報になると思う。

ネガティブなのは水回りの狭さ、天井の低さ。
これを読んだ未来のゲストは心づもりをしてくれるかもしれない。
スタッフはいつも高評価。
ここはスタッフがウリなんだなと未来のゲストに伝わる。
1166bpチームに最大の感謝を送りたい。

その他のレビューサイト

 1166バックパッカーズの場合は、OTAはブッキングドットコム(と勝手に載っちゃうagoda)にしか掲載していないので他にチェックしているOTAのレビューはないが、忘れたころにトリップアドバイザーにレビューが入ることもある。
 未来のお客さんに選んでもらったり、ミスマッチ防止で"選ばない" 選択をしてもらうために、今やレビュー必要不可欠な物だと思う。

レビューの奥には人がいる

 今朝、ひとつのレビューがグーグルマップに届いた。

 私はこのレビューに、はっとした。大袈裟かもしれないが自分自身のレビューに関する考え方を見直すきっかけにもなった。
 みなさんには違いがわかるだろうか。私は前述の通り、「レビューは未来のゲストが読むため」のような気がしていたし、これだってそのために皆の目に止まる場所に残したわけだろうが、同時にこの書き手は読み手の存在を意識していると私は感じた。読み手を傷つけることなく、かつ「あなたが大切にしている部分はしっかり受け取りましたからね」というサインを伝えてくれている。星の数よりなにより、こちらが大切にしていることが伝わった、そしてそれを良しと思ってくれた。そこが私としてはとても嬉しかった。

レビューの最初の読者は誰か

 レビューの読者は、次にここに行こうと考える人だと思うかもしれないが、最初の読者はその店舗の人間だ。レビューを放った向こう側にも必ず人がいる。それを意識しあえれば、世界はもっと丸くなるのでは…なんて大袈裟に考えてしまう朝だった。


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