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仮面ライダークウガ考 あとがき

 まずは、最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
 久々の、論文でございます。と言っても、ネットでこう言うものを発表するのは初めてですが。 その上、「論」と言うよりただの「考察」・・・後半は、ほとんどただの「感想」でしたけどね。

 そもそも、これを書こうと考えたのは、とある同人誌の一文のせいでありました。
 友人から貸していただいた、その同人誌の中で、みのりちゃんが、五代くんにこう言っていたんですね。
「お兄ちゃんは、一人で戦う必要はないんだよ」
って。
 それを読んだ時、「ああ、そうなんだ」と、すごく納得してしまったんです。
 漠然と、「クウガ」は今までのライダーとは違うよなあ、とは思っていたんですが、その違いの決定的な ものが、なんとなくわかっているような、いないような感じで・・・。それが、このみのりちゃんの言葉で、 すとんと胸に落ちて来たって感じだったのです。
 そんで、じゃあ、そう言うことをいろいろ書いてみようか、と言うことになりました。

 草稿そのものは、今年(2001年)の1月ぐらいから書き始めて、終わったのが3月です。
 その後、「シャングリラ」へのアップを始めました。

 しかしながら、書き始めたら、最初の「五代雄介について」でほとんど言いたいことは書けてしまった ような感じで、だから、その後はけっこう苦労しました(^^;
 たしかに、物理的に書く時間があまり取れず、日数がかかってしまったのも本当なんですが、前半、どう 書いて行こうかと、かなり悩んでしまって、それでなかなか先へ進まなかった、と言うのもあります。
 もっとも、後半は、さくさく進みましたが。やっぱり、「感想」っぽくなると、進みは早いですね(笑)

 なんにせよ、最後のところで書いたように、こうやって、自分が思ったことをちゃんと形にできることは いいことだ、と思います。
 私は元々、子供の時代よりも、大人(と言うか、社会人)になってからの方が、幸せだと思っている人間 ではありますが、こう言う時、一番、それを感じます。
 たぶん、私がしわくちゃのばあさんになってしまっても、この文書が残っていたら、「ああ、あの頃にこんな ことを思っていたんだなあ」と思うこともできるだろうし、また、もし明日死んでしまっても、「私」の「心の 一部」は、こうして形になって残るわけだから。
 いえ、残ったからどうだって言うんでもありませんが、ただ、「形」になるのはいいこと、と言うか、うれしい ことだなと思うので。

 あと、願わくば、五代くんを演じたオダギリさんと、一条さんを演じた葛山さんが――すでに、いろんな ところで活躍されてますけど――この後、メジャーになったとしても、「クウガ」でデビューしたんだってことを、 ちゃんと誇りに思っててくれたらいいなってことですね。
 日本では、どうしても特撮番組って、子供向けで、普通のドラマより、一段低く見られてしまう傾向があるから、 役者さんも、メジャーになると、それを喜ばない傾向が強いので。
 たしかに、今はヒーローやってた役者さんが、自伝を書いたり、ヒーロー役の役者さんとしてバラエティへ 出たりするのもブームだけど、でも、実際には彼らは長い間、自分がヒーローだったことを、沈黙し続けて いましたから。
 私の知る限りでは、本当に堂々とヒーローだったことを誇りに思ってて、今も特撮の世界で活躍し続けて くれているのは、宮内洋さんだけ、だと思うから。
 もちろん、けしてオダギリさんや葛山さんに、第二の宮内になれって言っているわけではないのだけれども、 でも、こんなすばらしい番組でデビューしたことを、卑下するようにだけは、なってほしくないなあと思うのです。
 インタビューや、HPなどでの発言を読めば、二人とも、そんな風にはならないとは思うけど。
 でも、人間は、状況と共に変わって行くものだから。

 ああ、それにしても、硬い論調で文章を書くのは、やっぱ、むずかしいです。
 おまけに、書き足りなかったことも、言葉足らずになってしまったところも、一杯あるし。
 でも、そう思いつつも、これからも、また何かの拍子にこう言うものを書き始めてしまったりするんでしょう。 その時には、またよろしくお願いします。
 それでは、最後までおつきあい、ありがとうございました。

                    2001年11月/織人 文拝

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