（51）ファーム略史

　二軍の歴史は古く、２リーグ制発足とともに米メジャーに倣い下部組織が必要との議論があり、1952(昭和27)年にパ・リーグの関西球団中心に「関西ファームリーグ」を８球団で発足した。これに対抗する形で、54(S29)年セ・リーグ各球団が二軍を組織し「新日本リーグ」を発足した（関西ファームＬに参加していたセ球団はこちらに移行した）。
　ともにＮＰＢ外の独立リーグだったが、55(S30)年にＮＰＢのリーグとしてセ・リーグとパ・リーグの14チームが東西２つの若手選手育成リーグで再編されることになり、イースタン・リーグが正式に発足した。しかし、興行の方向性や選手不足の問題があり１シーズン限りで中止となった。この間、関西球団のウェスタン・リーグは中断することなく現在に至っている。
　改めて下部組織の必要性から61(S36)にイースタン・リーグが再発足し現在に至っている。

【イースタンリーグ　歴代成績・タイトル・表彰】

※【優】優秀選手 (首)首位打者 (本)本塁打王 (打)打点王 (盗)盗塁王 (出)最高出塁率 (防)防御率１位 (勝)最多勝利 (救)最優秀救援 (率)勝率１位 (奪)最多奪三振【ベ】(位置)ベストナイン
　
-----毎日オリオンズ-----
《毎日グリッターオリオンズ》
◆1955(昭和30)年(24試合)※参考記録《１位》片岡博国…(首)佃昭忠 (防)薮崎博志
※1956(昭和31)年～1960(昭和35)年 中断
------大毎オリオンズ-----
◆1961(昭和36)年(57試合)《４位》山田　潔…(首)上条皇裕 (本)(打)小林英幸 (盗)中村邦宏
◆1962(昭和37)年(56試合)《１位》本堂保弥…(首)塩津義雄 (打)寺本勇
◆1963(昭和38)年(56試合)《１位》田中義雄…(勝)辻野欣也【ベ】(遊)大坂雅彦 (外)(首)石谷訓啓
-----東京オリオンズ-----
◆1964(昭和39)年(56試合)《１位》田中義雄…(防)永田善一【ベ】(投)(勝)迫田七郎 (三)安田永輝 (遊)(首)岩本進
◆1965(昭和40)年(56試合)《３位》田丸　仁…(勝)成田文男
◆1966(昭和41)年(48試合)《３位》濃人　渉…【優】児玉禎彦【ベ】(二)山崎裕之
◆1967(昭和42)年(48試合)《３位》坂本文次郎…【優】得津高宏
◆1968(昭和43)年(56試合)《５位》坂本文次郎…【ベ】(外)岩崎忠義
-----ロッテオリオンズ-----
◆1969(昭和44)年(64試合)《２位》大沢啓二…【優】村田兆治【ベ】(二)吉岡悟 (外)土肥健二
◆1970(昭和45)年(64試合)《１位》大沢啓二…(本)小金丸満 (勝)横山小次郎【ベ】(二)吉岡悟
◆1971(昭和46)年(64試合)《３位》大沢・濃人…【ベ】(一)小金丸満 (外)(本)藤井信行 問矢福雄
◆1972(昭和47)年(64試合)《４位》坪内道則…【優】弘田澄男
◆1973(昭和48)年(64試合)《４位》高木公男…
◆1974(昭和49)年(56試合)《５位》田丸　仁…【優】三井雅晴【ベ】(外)伊達泰司
◆1975(昭和50)年(64試合)《５位》高木公男…【ベ】(遊)芦岡俊明
◆1976(昭和51)年(64試合)《５位》醍醐猛夫…(本)森山正義
◆1977(昭和52)年(64試合)《５位》高木公男…【優】仁科時成【ベ】(外)森山正義
◆1978(昭和53)年(64試合)《３位》高木公男…(本)芦岡俊明【ベ】(捕)袴田英利
※78年まで５球団、79年から西武加わり６球団
◆1979(昭和54)年(70試合)《４位》高木公男…(勝)小川清一 (救)平田英之
◆1980(昭和55)年(70試合)《２位》高木公男…(本)落合博満【ベ】(一)川島正幸
◆1981(昭和56)年(70試合)《２位》高木公男…(本)(出)川島正幸【ベ】(一)川島正幸
◆1982(昭和57)年(80試合)《３位》高木公男…【優】高沢秀昭【ベ】(一)(打)(出)川島正幸 (二)西村徳文 (外)(首)武藤一邦
◆1983(昭和58)年(80試合)《５位》土居章助…【優】中居謹蔵、西村徳文
◆1984(昭和59)年(80試合)《４位》徳武定之…【優】高橋忠一 (勝)吉岡知毅
◆1985(昭和60)年(80試合)《４位》徳武定之…【優】小川博 (出)藤倉多祐 (救)田村勲【ベ】(遊)金沢幸彦 (外)岡部明一
◆1986(昭和61)年(80試合)《２位》徳武定之…【優】古川慎一 (首)(出)藤倉多祐【ベ】(一)伊藤史生 (二)丸山一仁
　※↓1987年から「ジュニア日本選手権」スタート
◆1987(昭和62)年(80試合)《６位》徳武定之…【優】園川一美 (首)(出)藤倉多祐【ベ】(捕)岡島厚 (外)伊藤史生
◆1988(昭和63)年(80試合)《３位》徳武定之…【優】関清和、伊良部秀輝 (勝)平沼定晴【ベ】(三)佐藤幸彦
◆1989(平成元)年(80試合)《４位》木樽正明…【優】前田幸長、山下徳人【ベ】(捕)青柳進 (一)山下徳人 (外)大村巌
◆1990(平成２)年(80試合)《５位》木樽正明…【優】森広二、青柳進【ベ】(一)鈴木俊雄
　※1991年からはベストナイン廃止
◆1991(平成３)年(80試合)《３位》醍醐猛夫…【優】五十嵐章人、佐藤幸彦
-----千葉ロッテマリーンズ-----
◆1992(平成４)年(90試合)《４位》醍醐猛夫…【優】定詰雅彦 (勝)永野吉成
◆1993(平成５)年(100試合)《２位》醍醐猛夫…【優】(盗)樋口一紀 (首)(本)(出)モトリー
◆1994(平成６)年(100試合)《３位》醍醐猛夫…【優】榎康弘
◆1995(平成７)年(100試合)《６位》レンサカタ…(盗)安藤学
◆1996(平成８)年(100試合)《１位》黒江透修…(首)立川隆史 (救)津野広志 (率)後藤利幸
　※↑1996年は「ジュニア日本選手権」中止、翌年から「ファーム日本選手権」スタート
◆1997(平成９)年(100試合)《５位》山本功児…(盗)大塚明
◆1998(平成10)年(100試合)《５位》山本功児…【優】後藤利幸
◆1999(平成11)年(100試合)《４位》平野　謙…【優】(盗)於保浩己 (本)立川隆史 (打)早川健一郎
◆2000(平成12)年(100試合)《５位》平野　謙…【優】川井貴志 (防)後藤利幸
◆2001(平成13)年(100試合)《５位》平野　謙…【優】小林宏之
◆2002(平成14)年(100試合)《５位》醍醐猛夫…【優】喜多隆志
◆2003(平成15)年(100試合)《５位》佐々木信行…(盗)早坂圭介 (救)長崎伸一
◆2004(平成16)年(98試合)《５位》古賀英彦…(救)内竜也
※05年から楽天加わり７球団
◆2005(平成17)年《１位》古賀英彦…(本)竹原直隆 (盗)早坂圭介 (防)(奪)加藤康介 (勝)手嶌智
◆2006(平成18)年《１位》古賀英彦…(首)根元俊一 (本)(打)竹原直隆 (防)(勝)(奪)古谷拓哉 (率)木興拓哉
◆2007(平成19)年《７位》古賀英彦…【優】角中勝也 (盗)早坂圭介
◆2008(平成20)年《６位》レンサカタ…【優】(打)細谷圭
◆2009(平成21)年《２位》レンサカタ…【優】(勝)香月良仁 (首)ムニス (救)橋本健太郎
◆2010(平成22)年《１位》高橋慶彦…【優】岡田幸文
◆2011(平成23)年《７位》高橋慶彦…【優】阿部和成 (出)角中勝也
◆2012(平成24)年《１位》青山道雄…【優】南昌輝 (盗)(出)伊志嶺翔大 (救)荻野忠寛
◆2013(平成25)年《２位》青山道雄…【優】西野勇士 (盗)加藤翔平
◆2014(平成26)年《１位》青山道雄…【優】大嶺翔太 (首)(出)高濱卓也 (打)青松敬鎔 (救)香月良仁 (率)大嶺祐太
◆2015(平成27)年《４位》青山道雄…【優】二木康太 (首)(本)(出)青松慶侑 (打)細谷圭 (防)(率)木村優太
◆2016(平成28)年《４位》山下徳人…【優】香月一也 (首)井上晴哉 (勝)イデウン (救)金森敬之
◆2017(平成29)年《４位》福澤洋一…【優】成田翔
◆2018(平成30)年《３位》今岡真訪…【優】岩下大輝
◆2019(令和元)年《２位》今岡真訪…【優】山口航輝 (本) (打)安田尚憲
◆2020(令和２)年《４位》今岡真訪…【優】高部瑛斗 (首)加藤翔平
◆2021(令和３)年《１位》鳥越裕介…【優】本前郁也 (盗)高部瑛斗 (勝)森遼大朗 (救)小沼健太
◆2022(令和４)年《２位》鳥越裕介…【優】小沼健太 (首)(出)平沢大河

【特別表彰】

※そのシーズンにおいて、顕著な記録を達成した選手に対して表彰される。
★1976(昭和51)年 森山正義 ５月18日に記録した４打席連続本塁打に対して
★1991(平成３)年 今野隆裕 ８月５日に達成したノーヒットノーランに対して
★2005(平成17)年 加藤康介 ７月２日ヤクルト10回戦で達成した完全試合に対して
★2013(平成25)年 古谷拓哉 ５月30日DeNA８回戦で達成したノーヒットノーランに対して
★2016(平成28)年 井上晴哉 ５月20日日本ハム６回戦で記録したサイクル安打に対して
★2016(平成28)年 肘井竜蔵 ９月６日ヤクルト19回戦で記録したサイクル安打に対して

【完全試合、ノ―ヒットノーラン】

★完全試合
　加藤康介 2005年７月２日 ヤクルト10回戦

★ノーヒットノーラン
・横山小次郎 1971年６月１日 東映２回戦（多摩川）
・小俣進 1983年 大洋戦
・今野隆裕 1991年８月５日 日本ハム戦
・古谷拓哉 2013年５月30日 DeNA８回戦

【ファーム日本選手権】

※1987年に「ジュニア日本選手権」としてスタート。1997年から「ファーム日本選手権」となった。
　（1996年はイースタン千葉ロッテ１位も未開催）

★2005年10月８日 〇千葉ロッテー●阪神（スカイマーク 9,574人）
阪　神 100 220 000 = 5 ●前川
ロッテ 020 002 30X = 7 〇成瀬
本塁打：阪神/喜田、林、ロッテ/大松
ＭＶＰ…辻俊哉
優秀選手…大松尚逸、竹原直隆

★2006年９月30日 〇阪神‐●千葉ロッテ（山形 6,631人）
ロッテ 000 000 000 = 0 ●成瀬
阪　神 400 110 00X = 6 〇中村泰
本塁打：阪神/喜田、桜井２、藤原
優秀選手…末永仁志

★2010年10月２日 ●阪神‐〇千葉ロッテ（新潟 15,702人）
ロッテ 000 000 032 1 = 6 〇橋本 Ｓ鈴江
阪　神 010 210 001 0 = 5 ●横山
本塁打：なし
ＭＶＰ…細谷圭
優秀選手…竹原直隆、金澤岳

★2012年10月６日 ●ソフトバンク－〇千葉ロッテ（松山 6,639人）
ロッテ　　　 000 200 200 = 4 〇植松
ソフトバンク 000 000 000 = 0 ●二保
本塁打：なし
ＭＶＰ…塀内久雄
優秀選手…植松優友、南竜介、高濱卓也

★2014年10月４日 ●ソフトバンク－〇千葉ロッテ（宮崎サンマリン 5,785人）
ロッテ　　　 000 200 121 = 6 〇服部
ソフトバンク 100 200 001 = 4 ●巽
本塁打：ロッテ/大嶺翔、ソフトバンク/江川、李杜軒、猪本
ＭＶＰ…大嶺翔太
優秀選手…加藤翔平、服部泰卓

★2021年10月４日 ●千葉ロッテ－〇阪神
阪　神 000 000 003 = 3 〇齋藤
ロッテ 000 002 000 = 2 ●小沼
本塁打：なし
優秀選手…森遼大朗

※参考文献、引用--------------------------------
『千葉ロッテマリーンズ　ガイドブック』各年度版
『千葉ロッテマリーンズ球団50年史』株式会社スリーライト刊
『日本プロ野球記録　公式戦全スコアWEB』
　https://2689web.com/#google_vignette

【オリオンズ＆マリーンズ　記録・数字の球団73年史 INDEX】

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