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私が考える「介護施設」の課題:その②

現在、介護業界で働く、妻子持ちの32歳の男です。


介護業界と言っても、介護職ではなく「生活相談員」という仕事をしています。


特別養護老人ホーム(特養)で働いておりますが、私が考える「介護施設の課題」が3つあります

本日はその中の2つ目になります。

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私が考える介護施設の課題:その②は、

身寄りのない方の支援


です。

定期的に、行政職員から、

「ちょっと入所の相談をしたい人がいるのですが。要介護は○○、認知面は○○、他は○○です。家族構成は、頼れる親族がいないのです。他の施設からも家族がいないと言うと断られてしまって、困っちゃってるのです。なんとかなりませんか?」

みたいな相談を受けます。

いやいや、僕も困っちゃいますよ!!!笑

受けたくないなぁ。断りたいなぁ。

と、内心思ってしまいます。。。

と、行政職員も僕が思っているのを察知しているので、なぜか行政職員と仲良くなったり・・・(笑)

しかし、そんな「身寄りのない方」でも誰かが支援しなければなりません。

もちろん、身寄りのない方を全員、受け入れることはできません。
「部屋が空きそうにない時」や「あまりにも遠方の方」についてはお断りをしています。

「身寄りのない方」の対応は、なぜ困難なのか。
①病院受診時に(手術や入院)、家族の同意が必要であること。
②死亡診断時にDrが困ってしまうこと。
③死亡後、遺骨・納骨はどうするのか。
④成年後見人でもできないこともあるため。

①前に、病院から「なぜ家族がいないの!」と指摘?注意?指導?を受けました。
「先生、それは僕たちも知りたいっす。。。(泣)」と心の中で思いましたが、
やはり、手術や入院など、特に命に支障が出るときなどは、基本的に病院側が同意を求めるのは「家族」です。

②やっぱり、Drは重い責任があります。
いいかげんにはできないので、信頼の厚い先生でも「どうしようか」と悩まれます。
クソなDrは「家族は~?」勝手にキレるし。(笑)

③葬儀や供養を施設でやろうとすれば、ぶっちゃけできます。
実際に行っているところもあるみたいです。
ですが、毎回毎回やっていたら、「施設はどこまでやればいいの?」「時間もお金も無限にはないよ?」と頭の中でグルグル、心の中でモヤモヤ。
そして、「骨」はどうするの?
流石に荷物と同じように「処分する」とはできないです。
呪われます。

④「成年後見人にやってもらえばいいじゃん」と思う方もいるかもしれません。実際に自分も思っていたことがありました。
しかし、成年後見人には「できないこと」があるのです。
手術の同意などはできません。
死亡後の対応については特別な契約を結べばできないことはないですが、なかなか難しくもあります。

職員としては、正直、実際にどうすればいいのかわかりません。

簡単に断れれば良いのですが、

今後、身寄りのない方は増えていくと考えます。
というか、増えていく。確実に。

「高齢者」や「一人世帯」の増加が進んでいることから、比率的にも増えていくは必然と思います。
(今後、数値についてもまとめていけたらと思います)

そんな時にどうするのか!?

「今」の私の考えは、

・認知症がない方について、入所時にご本人から同意を取る
 ⇒延命処置について
 ⇒金銭管理は誰がするか
 ⇒葬儀や遺骨はどうするのか
・認知症がある方は、成年後見人をつける
身寄りのない方を専門的に支援する団体に繋げる。
 ⇒認知症などがあると支援困難である場合があるため注意が必要
 ⇒認知症がある方については、成年後見人へ
・「手術」等の医療行為については、成年後見人でも専門団体でも同意ができない。
 ⇒そのため、入所時には行政職員にガッツリかかわって頂き、行政職員のお墨付きを確保しておきます。


身寄りのない方の入所はたしかに大変ですが、安心して過ごせるように出来る限り支援していけたらと思います。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。

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