見出し画像

映画「シン・ウルトラマン」感想 禍特対と科特隊とウルトラシリーズ

科特隊か禍特対か。昔のウルトラマンを知っていると混乱する。本作の怪獣は禍威獣となり、自然災害のように表現されている。まあ、ウルトラマンやメフィラスが出てくるまでだが。話が通じない禍威獣はどうしようもないが、ザラブやメフィラスは話し合えるから、また違ったカテゴリになる。シン・ゴジラのように、禍威獣は災害として対処されるが、ザラブやメフィラスのように言葉巧みに騙される政治家達の右往左往が、ゴジラとは違っている点だ。ある意味で、宇宙の彼方からきた宇宙人への対処法を表してして、ウルトラマンの強みのように感じる。ウルトラマンの戦いがあるから、人類は完全に後方支援に徹している。一つ観たかったのは、禍特対が直接戦闘に参加することだ。本作では、作戦の立案や対処法の提案など、自衛隊を動かす立場だった。過去のウルトラマンの科特隊のように、ジェットビートルを駆使して、禍威獣と戦ってほしかった。ゼットン戦で観れるかもと期待したが、そんなことはなかった。すべてウルトラマン頼みなのは、批判されるかもしれないなとは思った。

せめて、戦闘のスペシャリストが一人欲しかった。エンタメだから、ある意味で妄想で禍威獣と正面から戦っていたら印象が変わった気がする。昔から特撮にはそんなキャラが一人はいたから、本作では意外だった。ハヤタ隊員のような何でもできる隊員がいればなあと。これはわたしの子供心のようなものなので、大人のウルトラマンとは差異があるだろう。とはいえ、本作はウルトラマンがガシガシ動いて、バンバン戦うから子供も楽しめる。ザラブやメフィラス戦は双方力を出し合っているから、見ごたえがある。特にザラブ戦は、昔のウルトラマンの映像を参考にしているから、知っている人はニヤリとできる構成になっている。ウルトラマンがチョップして痛がるシーンなどそのままだった。モーションキャプチャーを使っているらしいが、CGでも昔の特撮のように表現できるのはすごいと思った。技術の発展は素晴らしく、これからのCGの戦闘はすごく楽しみに思う。ウルトラセブンも実写化されるかもしれないから、これからのウルトラシリーズが楽しみだ。

この記事が参加している募集

おすすめ名作映画

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?